"Forgive"〜赦しとは〜
The Lin-Xの4曲目のオリジナル、"Forgive"。
Forgive=赦し。
この言葉のもつ罪深さと美しさと、あたたかさに私は今魅了されています。
身を引き裂くような悲しく苦しい出来事が起こることが、世界にはある。
その時、人は、その出来事を引き起こした人を憎むでしょう。
自分を(または世界の誰かを)傷つけた人のことを。
いわゆる、加害者、つみびとに当たる人のこと、です。
私もそうです。
自分の人生でも傷つけられたら憎むように、
たとえば、顔も知らない人に起きた悲しいニュースに、
なんてひどいことを、と。
家族構成が似ていたりすると、もう涙が溢れそう。
善き人の抱く、当然の感情です。
しかし。
本当にそんな出来事が2度と起こって欲しくないという思いに、
私たちが苦しむ時。
願うべきは、
その出来事を引き起こした罪人が
根本から
救われること
その苦しい出来事を引き起こすに至った罪人が
そこに至るまで
赦せなかった誰かと
赦せなかったその人自身を
赦せること。
願うべきは、
その人を撲滅することではなく、
その人への赦しなのです…
大きなその痛みに直接巻き込まれた人は、
そんなことがすぐにできるわけがない。
その他大勢の私たちこそ、
それを願わなくてはならない。
世界の矛盾をほんとうにほんとうに癒していくには、
たったこれだけしか
方法がないように思います。
(もちろん、人類がそこにたどり着くまでの間なんとか世界を保っていられるのは、法の裁きがあるおかげでももちろんあります。)
そこまでの大きな罪ではなくても、
自分のコミュニティや家族から総スカンを喰らうようなことをしちゃったことは、誰でも1度くらいあるんじゃないかな。
自分が相手を激しく責めたことのある人も多いんじゃないかな。
私はどちらも、経験があります。
自分の人生において、
目の前の人の弱さを赦してゆく。
自分を赦してゆく。
その存在ごと。
苦境にある時は、それが難しいのです。
だから、
今、幸せなひとから、
それを始めなくてはならない。
どうか、すべての人が赦しを携えて、
じぶんの人生において
赦さないと決めたあの人を
そんな、あの時の傷つきやすい自分を
おなじく傷つき苦しんでいたその人を
ゆるせますように。
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