赤ちゃんがやってくる目的?

こんにちは。咲-Emi-です。

妊婦健診では、担当医になると妊婦さんが、初診でいらした時点から、健診、分娩、産後1か月健診まで、継続して少なくとも月に1回はお会いすることになります。つまり、約10ヶ月は継続して会う、という意外と濃密な関係です。

いろんな思いで、妊娠をした方々がいらして、不妊治療でやっと授かった方から、思いがけない妊娠で中絶も考えていたけれども、産むことに決めた方から、本当にさまざまです。

どの妊婦さんにも、ストーリがあって、どの赤ちゃんにもストーリーがあります。

私は妊婦健診では、できるだけ赤ちゃんにもコンタクトをとるようにしています。医学的所見をとりながら、お母さんのお話を聞いて、説明をしながら、赤ちゃんともお話します。

今日は、こんなお母さんと赤ちゃんのお話♬

妊娠発覚したときには、お母さんは産むか迷っていました。最終的には、産むときめて妊婦外来へ。

お母さんは、とてもサバサバとお話する方。でも、同時に不安を抱えているようで、不安そうな表情を時折、浮かべます。外来で毎回、細かくいろいろとお話していたこともあって、いろいろな不安を話してくれるようになりました。そんなお母さんのお腹の子にコンタクトを28週くらいでとってみました。すると、、いきなり。。

『うん、大丈夫~。ちゃんと生まれっからっ』

私も、この反応にはびっくり!なんという、サバサバした赤ちゃん。。

なんか、聞き間違えたかなと思ったので、もう一度「なんだってー?」と聞くと、

『分かってる、分かってる。ちゃんと生まれるから。大丈夫大丈夫。』

なんか、大阪のおばちゃん的な反応。思わず笑いそうになりながらも、こんなに肝が据わった赤ちゃんもいるもんなんだな~としみじみ思ってしまいました。赤ちゃんのせっかちな反応が、フライングして早産になりそうな勢いだったので、「フライングして、早く産まれすぎないでね。37週まではお腹にいてね~」とはなすと

『分かった分かった!』

との反応。だいぶ、会話を楽しませてもらいました。


産まれてくる赤ちゃんには、いろいろな目的があるようです。「お母さんを楽しませたい」だったり、「家族を守るため」と話す赤ちゃんもいました。本当に、いろいろです。今回の例は、お母さんが根底に抱えている不安を引き受けるような、そんな目的意識をもっている赤ちゃんのように思えました。

でも、人が生まれる目的は一つではないですし、生まれてから長い人生を歩む上で、どんどん変わっていくものだと思います。だからこそ、家族になったり、人と関わることはさまざまな目的が交差して、そこから、新たなものが生まれるのだと思います。生まれる意味を知ることは、意味があることだとは思いますが、それがすべてではありません。私は時々、赤ちゃんがこのお母さんを選んできた意味みたいなものを聞くこともありますが、それを注視することは、ありません。生まれて、生きることに意味があって、その赤ちゃんの人生が始まって、彼らの意識がどうしたいがが、一番もっとも優先させることですからね。

だからこそ、人生は面白い。てか(^^♪











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