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208.読むロルフィング(#1~#3) ~ただ、つながっている大きなものを感じる~

ロルフィング#1- (1)

先日、ポラリティセラピーの施術をしていただき、眉間のあたりが、ぱーーっと開けて、軽くなった。
胸のあたりも、ぱかっと開いて、すぅすぅしている。
中心軸が通って、エネルギーが何にも遮られず、全方向に拡がっている!

そうしたら、筋膜も整えたいという気持ちが湧いてきて、ロルフィングを受けたくなった。
いてもたってもいられず、先生に連絡を取って、いちばん早く受けられる日に予約を入れた。

(最後にセッションを受けてから、どのくらい経つだろう……)

かつて、10セッションを受けたときのブログを、もう一度読んでみた。
読むだけで、ほどけていくような言葉かけに、はっとした。

そこには、こんなふうに書かれていた。

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ロルフィングは、ひとりでがんばりすぎないことを教えてくれた。

ロルフィングは、くっついていたものを離すこと。
しわくちゃになっているものを伸ばすこと。
もとあった場所に、もとあったように、もとあった軸で、いちばん楽な姿に、正していくこと。

ロルフィングは、つながっていることをおもいだすこと。
まかせていいとリラックスすること。
ゆだねていいと力を抜くこと。

ロルフィングは、自分でないがしろにしていたものを、たいせつにしてもらうこと。
たいせつにしてもらって、たいせつにできるようになること。

ココロとカラダはつながっている。
ココロの不調がカラダに出て、カラダの不調がココロにあらわれる。
ココロを先に癒しても、カラダを先に癒しても、癒しきれずにいるものには、同時にはたらきかければいいのだ。
からだにはハンドタッチで。心にはコトバで。心が忘れても、からだは忘れない。

* * *

胸いっぱい吸いこむことも、力いっぱい吐きだすこともできなくて、浅く小さい呼吸でつらくて、苦しかった。

「ふくらませようとするのではなくて、鎖骨のところで左右に開いていく感じ」 

と言われて

「ああ、外せばいいんだ」

と思ったら、呼吸が楽になった。

胸郭が広がらない。横隔膜が動かない。苦しい。それはどうして? 何に押されているから?

でも、

(この骨は開く!)

そう思ったとたん、狭くて苦しい胸の中が、すっきりと楽になった。
もちろん、鎖骨は外せない。外せないけど…… 外れた。

何を望むかと聞かれて、

「自分のエネルギーを自分で自由に使いたい」

と答えた。

***

からだの中のブロックには、気づいていた。

それは、重くて古いレンガのようなもの? 刺さったナイフのようなもの? 
エネルギーの流れを滞らせているもの?
痛み? コリ? 硬化? 癒着?
寂しさ? 怒り? ねたみ? トラウマ? 

なんにせよ、ネガティブでどうしようもないものだった。
ちょっとやそっとの施術ではビクともしない。
どこからアプローチすればいいのか、はかりかねていた。

でも、

「ひきこもりみたいになってる子」

と言われて初めて、ひとつの人格として考えられるようになった。

「きっと、ギックリ腰のときにびっくりして、こわくて引っこんで、そのまま出てこれなくなってしまったんだね」

と言ってもらえて、

(そんなコなら、いたわってあげなきゃ…) 

と思えた。
どこからアプローチしていいか、はかりかねていたものだったのに、

(だいじょうぶだから、でておいでよ)
(そうだったのかー。こわかったね。だいじょうぶだよ)
(十五年近く引っこんだままだなんて、たいへん!)

と、手をさしのべ、ひっぱりだして、抱きしめてあげたくなる。

重くて古いレンガだとか、刺さったナイフだとか、寂しさだとか、怒りだとか、ねたみだとか、トラウマだとか、そんなふうに考えていたものが、いとおしいものに変わった……

ひとつ、そんなふうに思えることができたら、からだのすべてが、いつくしむべきものになる。
痛みも。コリも。硬化も。癒着も。腫れも。鬱滞も。すべて。

コトバ(文章)だけでも、カラダ(マッサージ)だけでも、ダメだっただろうと思う。
カラダに語りかけながら、ココロに語りかけてくるもの。

それは、取り戻せたもの。もう二度と失わないもの。

ココロが忘れても、カラダが覚えている。
カラダが忘れても、ココロが覚えている。

(ひとりでがんばりすぎないこと)
(つながっていること)
(まかせていいとリラックスすること)
(ゆだねていいと力を抜くこと)
(ないがしろにしていたものを、たいせつにすること)
(自分のからだをいつくしむこと)

カラダとココロに同時にはたらきかけると、最強になること。

***

曲げるとき、起こすとき、伸ばすとき。
自分のからだを、どう意識するか。
(骨で意識するか)
(筋肉で意識するか)
(膜で意識するか)
(つながりで意識するか)

「かかとをつきだして、足首を縮めてみて」

と言われたので、“クイッ”と曲げた。

ちょっと曲がりにくいなと思いながら、ゴリゴリ曲げていた。
足首をまわすときは、手でつかんでグリグリまわしていた。

「内と外のくるぶしの中に、小さな骨がたくさんあって、それらが歯車のように動いているんです」

と言われてはじめて、その下の骨が、悲鳴をあげていることを知った。

足首を曲げろと言われれば、足首だけを縮め、かかとを出せと言われれば、かかとだけを突き出し、つながっている全体など考えることもなく、そこだけを、ひとりだけでがんばらせていた。

〈ひとりだけでがんばる〉

それは、そのまま、わたしの生きる姿勢だった……
だから、からだも、そんなふうに使っていた。でも、

(からだは、一枚の膜でおおわれて、つながっている)

そのことを想像してみた。
かかとを動かしたいのなら、つながるふくらはぎや、ひざ裏から、かかとを押し出すようなイメージをもってみる。

(始点はどこだろう?) 

ふともものうしろにきて、おしりにきて、おなかにきて、せなかにきて、肩甲骨のあたりにきて… 

(あれ、ぜんぶつながってるよ!)

ってわかる。

(ひとりでがんばらなくてもいい。先頭で力を抜いているだけで、みんながその動きに力を貸してくれる)

そんなことがわかる。

***

大きなものが押し寄せてくるのを感じてみる。

それにゆだねるようにリラックスするだけで、局部的に負担がかかることなく、なめらかに望んだ動きが生まれる。

さまざまな筋肉や包まれている一枚の膜が、その動きの後押しをしてくれている。

ちぢんでいるとき、そこを伸ばそうとするのではなく、ただ、つながっている大きなものを感じる。
その存在を意識できただけで、伸びていく。ゆるんでいく。

前からも後ろからも上からも下からも守られている。支えられている。

***

今まで、足は、円筒のようだった。
だけど、ロルフィングを受けて、足にも軸があるんだと、初めて意識した。
重心がおりていくラインがある。いちばん楽に歩行できる体重移動のライン。

今まで、地面は「敵」のようだった。
硬い地面を、「蹴る」ように歩いていた。
蹴るように、踏みつけるように、反発する力で歩いていた。
地面は固かった。足裏も硬かった。
固いものと硬いものが、ぶつかる力で、どちらも削られて、すり減っていくようだった。

足裏が硬いから、ほかの部分も緊張状態になる。
足首も、ひざも、股関節も、背骨も、頸椎も。
まるで、ブリキのかかしが竹馬に乗って、ギャロップしているみたいに。
止まることも、スピードをゆるめることもできず、痛々しく駆けていた。

でも。

ロルフィングの二回目を受けて、ふかふかのじゅうたんを踏むみたいに柔らかく感じられるようになった。
たとえていうなら、全面がピンク色の「肉球(!)」状態。 

しかも、着地のたびに、ぎゅっと指圧される感じがする。 

(預けていいんだ。任せていいんだ)
(ぎゅっ ぎゅっ)

余分な力が抜けていく。
ひとあしごとに、大地が足裏をつつみこみ、

(ぎゅっ、ぎゅっ)

もみこまれるように、エネルギーがチャージされていく。
大地のエネルギーと、からだのコアのキャッチボール。

マッサージチェアに座るわけでもなく、ただ歩いているだけで、リフレクソロジーを受けているように楽になる。

***

ロルフィングは、ひとりでがんばりすぎないことを教えてくれた。

ロルフィングは、くっついていたものを離すこと。
しわくちゃになっているものを伸ばすこと。
もとあった場所に、もとあったように、もとあった軸で、いちばん楽な姿に、正していくこと。

ロルフィングは、つながっていることをおもいだすこと。
まかせていいとリラックスすること。ゆだねていいと力を抜くこと。

ただ、つながっている大きなものを感じること
前からも後ろからも上からも下からも守られていること、支えられていることに気づくこと。

そして、ロルフィング三回目で、

ないがしろにしていたものを、たいせつにしてもらうことと、たいせつにしてもらって、たいせつにできるようになることを知った。

(初出:2011.9.11) 
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以上が、ロルフィング#1~#3を受けたことを振り返って書いたものだ。
忘れていたけど、読むと、からだが反応する。当時のことを、思い出す。
セッションをしてくださった、京都のロルファー 毛利綾郁さんの声が聴こえてくる。

#1~#3を受けたあと、浜田えみなの歴史に残る変化があった。
そのことは、次の投稿で(^^)

浜田えみな

ポラリティセラピーを受けたときのこと

毛利綾郁さんのブログ



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