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120.〈靴が運んでくれる世界〉

いつもなら、通勤電車の中にいる時間、自宅にいたので、ソウルコーチ養成コースでご一緒している、みおさんの投稿がとびこんできた。
みおさんは、ノートとペンを持って、朝の公園にいるらしいのだが、みおさんが写されたノートよりも、ペンよりも、そのむこうにある、まあるいつまさきが、楽しそうに上を向いている、すてきな靴から目が離せなくなった。

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おはようございます。
今、父が壊してしまった玄関の鍵の修理に来ていただいた業者のかたから、鍵の交換ともろもろの調整含めて、税込みで80300円という金額を告げられ、茫然としています。

(もっと安い業者があったのではないか? インターネットで飛びついてしまい、アウトなことをしてしまったのじゃないか? という考えもよぎるけど、鍵が壊れたままでは仕事に行けないので、24時間対応の業者に連絡するのは仕方がなく、この出費は、厄落としと考え、前を向くことにする!)

というようなことを、うじうじ考えています。

悔しいのは、認知症の父が鍵を壊すのは初めてではなく、介護のために同居を始めてほどない数年前にも同様の事が起こり、夜中に業者を探して電話をかけ、朝イチに来てもらい、同じ体験をしていること。
それなのに、連絡先一式をどこに保管したか忘れてしまい、新規の業者に手配を頼んだこと。
その結果、同じメーカーの同じ鍵にもかかわらず、経費が3万円ほど高いこと!
部品代の値上がりもあるかもしれないけど、きちんと整理していない自業自得感が苛めないこと。

工事が40分ほどかかると言われたので、その時間を使って投稿しよう! と思ったのは、こんなにボディブローされた気分でありながらも、このおかげで、ちょっと素敵なことがあったこと。(前置き長くてすみません)

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いつもなら、通勤電車の中にいる時間、自宅にいたので、ソウルコーチ養成コースでご一緒している、みおさんの投稿が飛び込んできた。
みおさんは、ノートとペンを持って、朝の公園にいるらしいのだが、みおさんが写しているノートよりも、ペンよりも、そのむこうにある、まあるいつまさきが、楽しそうに上を向いている、すてきな靴から目が離せなくなった。

〈冒険の旅に出たくなる!〉

というのが第一印象だ。

思わず、「くつ、かわいい(⋈◍>◡<◍)。✧♡」とコメントすると、なんと、「アフリカにも、この靴で行ったのだったわー!」と返信が届いた。

やはり!

靴が連れていく世界というものが、あるのだと思う。
みおさんの靴は、猛烈に、みおさんを誘っている(ような気がする)。
みおさんと、行きたがっている(ような気がする)。

みおさんとお話したおかげで、大好きな小説のひとつである、伊吹有喜さんの「なでしこ物語」の靴にまつわるセリフを、ちゃんと思い出したくなった。
昔のブログを検索した。

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美しい靴は美しい場所に君を運ぶ
堂々と。君は背筋を伸ばして堂々と、優雅な足取りで世を渡れ。
うつむくな、
君は自分に自信を持て。

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〈美しい靴は美しい場所に君を運ぶ〉

という言葉が、とっても好きだと思った。
今も。

浜田えみな

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