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241.屋久杉の記憶に包まれる ~なーやさん アートフル舎より~

屋久島から、屋久杉のエネルギーが届いた。
梱包を解くときは、居ずまいを正して、呼吸を整える。
遠くから贈られたものなら、なおさら。
その瞬間に、解き放たれる気配に、心を澄ませる。

***

屋久島在住の、なーやさんと知り合ったのは、2014年3月に参加した「屋久杉玉磨きワークショップ」だ。
先日投稿した、マドモアゼル愛先生のトーニングセミナーで仲良くなったかたに誘っていただいた。

「屋久杉玉」というのは、深い森から里の海岸まで流れ着いた屋久杉の流木(流木のうち屋久杉が見つかるのは1%以下の確率という希少な素材)を、三年以上乾燥させ切り出し、なーやさんが、木と対話しながら、屋久杉の中に浮かび上がってくるフォルムをフリーハンドで削り出したもの。

ワークショップでは、数えきれないほどの屋久杉玉が用意されているけれど、

(これだ!)

という一つが、誰にでも必ずあって、導かれるように手の中にすっぽり馴染む。
そうしたら、もう手放せない。

香り。重さ。色。かたち。木目。気配。

オンリーワンは、まっすぐに飛びこんでくる。
だって、それは、魂からの手紙だからだ。

「0次元~6次元」と、なーやさんが呼んでいる7段階のヤスリがけの工程は、「玉」が「魂」になっていくプレセス。

最初の次元で使う粗いヤスリは、削り出しの跡をなめらかにする段階なので、磨くというより、そぎ落としている感覚で、たくさんの粉が出て、屋久杉玉も自分の手も、粉まみれになる。
ところが、次元が進むと、削っているのに潤ってくる。無数の見えない傷をつけられているはずなのに、光を放つようになる。

(自分のてのひらの中で起こる)

てのひらにおさまる小さな玉に浮かび上がる木目は、長い長い年月と物語を表している。
自分の手の中にある屋久杉玉に、生命の層があることがイメージできた。
「磨く」ということは、「深い層が顕れてくること」であり、「深い場所に降りていくこと」。

屋久杉玉磨きの時間は、自分の魂と出逢うプロセスだ。

なーやさんのお話や、屋久杉玉にふれるときのたたずまいから感じられる誠実さや、大自然への畏敬と祈り。深い信頼を感じている。

屋久杉玉磨きのブログはこちら

そのなーやさんから、アロマウォーターと精油販売のお知らせが届いたので、さっそく申し込み、運よく、分けていただくことができた。

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◆屋久杉アロマウォーター

ボトルを包み込むだけで、神聖なエネルギーが感じられる氣がする。
アロマウォーターの中には、小さな気泡がいくつも生まれていて、「いのち」の呼吸を感じる。
透明なのに、虹がたくさん入っているように見えて、液体のクリスタルのようだと思う。
部屋にスプレーすると、微細な霧が舞い降りてくる。
少しスモーキーな香り。
マスクにも使用でき、肌に吹きかけることもできると書いてあったので、さっそくやってみた。

マスクに使用すると、その芳香を持続的にかぐことができ、肌も潤うので、よい感じ。
エアコンによる乾燥と、マスクの下での表情筋のこわばりが気になっていたけれど、マスクスプレーとして使うことで、うっとおしいマスクも、瞬時に屋久島の癒しに。
おすすめです!

◆屋久杉精油

ドロッパーではなく、スポイド式になっているので、使う量を安全に加減できるのが、不器用な私には、最高にありがたい。
スポイドの部分に鼻を近づけるだけで、精油の芳香が立ちのぼってくる。

ふたを開け、スポイドに吸い上げられた精油の輝きに、引きこまれ、見とれた。
アロマウォーターに感じたスモーキーさは消え、とてもクリアな、そして少し甘いような、だけどシャープな芳香が、すっきりと鼻腔を抜けていく。
何かビジョンが視える人もいると思う。
千年以上もの月日の中で、移りゆく森の歴史が封印された、ひとしずく。

5mlの精油の希少さに胸を打たれる。

どんなふうに再生させるかは、持ち主にゆだねられていることにも。

スプレーを創ることもできるし、バームを創ることもできるし、芳香浴をすることもできる。
くんくんと、かいでいるだけで、深い癒しに包まれる。
まずは、バスソルト体験。

適量の塩を器に入れて、屋久杉精油を垂らし、よくなじませる。

(いい香り!)

ふだんなら、そのまま、湯舟のドブンだけど、

(そんなもったいないことはできない!)

と思い、少しずつ楽しんだ。

① 湯舟に身体を沈めてから、屋久杉ソルトを入れた器の中にお湯を入れて、ていねいに溶かす。
② 器から立ちのぼる湯気の中に顔を近づけて、いっぱいに、屋久杉のアロマを堪能する。
③ 浴槽に入れて、屋久杉温泉。

このままお湯から出たくないくらいの至福。

◆ふわふわお香

(ふわふわのお香って?)

一番、感動したのは、この体験だ。
缶のふたをまわすと、まるで重力を感じないやさしさで、雲のようなパフダーが、ふんわりと積み上がっている。

(ほんとうに、ふわふわ)

そっと鼻を近づけると、幹の中心にいて、抱かれているような気持ちになる。
パウダータイプのお香を手にするのは、初めてだ。
固めていない、ということは、何の混じりけもない、ということだ。
小さなコーンが入っていたので、これにパウダーを詰めて、型を作るのだとわかった。
匙ですくって、パウダーを入れ、加減がわからないので、指でそっと押しながら、固めてみる。

ひっくり返して、トントンとゆすると、崩れずに、きれいに型から抜けた。

火をつけ、火種を確認して、手で仰いで炎を消すと、白い煙が立ちのぼる。

まっすぐに伸びていったかと思うと、くるくると螺旋を描いて回転する。
ゆるやかにたなびいたり、複雑にからみあったり。
新体操のリボンの演技みたいな、予想もつかない、繊細な、舞。
流れのハーモニー。美しさ。
煙のゆくえを追いかけているだけで、心が落ち着いていく。
空間だけでなく、この煙で、天然石などの浄化もできるという。

驚いたのは、火が消えてからだ。

黒く燃えた灰の下から、きれいな黄緑に光るものが見えたからだ。
さわると、ベタベタする。
そのベタベタが、

(ものすごくよい香り!!)

お香よりも、ずっと濃密で、心が落ち着き、深い瞑想に入っていけそうな、いつまでもかいでいたい香り。

(樹脂?)

黄土色のパウダーが燃えたあとに残る、杉の若芽のような、初々しい黄緑色の鮮やかさ。
もう一度みたくて、何度かやってみたけれど、あんなにきれいな黄緑だったのは、最初の1回だけで、その都度、色は違うけれど、香りのよさはどれも同じ。

燃え尽きた後に、深い香りを放つお香に、たちまちとりこになった。
千年以上生きてきた屋久杉の記憶。

*****

アロマウォーターと精油は、このたび、4年の歳月をかけて、アロマに適している、きわめて香りの芳香な部分だけを厳選して集めた屋久杉の心材を、水蒸気蒸留法で、高温スチームで気化させた香り成分を冷却して、アロマウォーターとエッセンシャルオイルを抽出したものだという。

千年以上も、屋久島の地に根差し、生き抜いた屋久杉のエッセンス。

(香りに包まれること。いざなわれること。心を澄ませること)

そのような至福をいただけたご縁に、心からの感謝を。

浜田えみな
これらは、なーやさんのショップで購入していただけます。
精油は現在、SOLD OUTです。次回の蒸留予定などは、お問い合わせください。

アートフル舎のページから画像をお借りしました。

キャプチャ

ふわふわ

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「なーや」さんのプロフィール(ご本人から原稿いただいています)

屋久島在住
屋久島の水晶との出会いから、2007年よりクリスタルボウル奏者として音を紡ぐ。水晶の音と、スズ製の日本のボウルや、銅のシンギングボウルなどの異素材の音で倍音を重ねる独自の演奏スタイルを確立。

樹齢千年を超える無垢の屋久杉の流木を磨く「屋久杉玉磨きワークショップ」では、千年杉の原木の香りを各地へ届けている。2017年ウッドデザイン賞受賞(林野庁補助事業)。
また屋久杉の心材のみを使用し蒸留した、屋久杉精油やアロマウォーター を手がける。

屋久島ではナビゲーターガイドとして、リトリートツアーを行う。

またアーティスト活動として、2018年北海道美唄アルテピアッツァ、2018年2020年京都写真美術館にて写真個展を開催。
アートフル舎 主宰

ショップアドレス
https://artfulsha.shopselect.net/

ユーチューブ
https://youtu.be/LKEnzK53rkM


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