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羽織とコート 1

「羽織は洋服でいうところのカーディガン」とは着物を着る界隈の人の間でよく言われます。どういう組合せで着たらいいのでしょうか?

女性はそもそも礼装で出歩くものではありませんでした(乗物に乗って出かけるのはまた違います)。なので、礼装の上に羽織る物もそもそもはなかったのです。今でも振袖の上に着る羽織物はありません。

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こんなトンチンカンな事を言う人がいますが、女性は礼装になる時は外を歩かないのが通例だったので、コートがないのも当然のことなのです。

女性が出歩く時に「かつぎ」という頭からかぶる目的で作られた着物を被っていた時代も長くありました。女性が行動的に社会で活躍しない事が前提の衣装だなって感じです。

現代では和装で出歩く場合は、着物用の生地からつくったコートか、防寒用のウールのコートか、羽織を着るしかありません。ウールほどの防寒の必要がなければ、訪問着の時は道行などの和装コートを着るのが一般的です。訪問先では脱ぐのがマナーです。

羽織はそれらと違って訪問先でも脱がなくてもいいのがいいですね。寒さ対策にもなりますし。しかし格式高い場には着て行けませんので、お気をつけください。

最近では道行衿のコートより…最近のコート事情については、カエルを黙らせたあと、無料公開に直します。

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