つなぐ つたえる


#ウェルビーイングのために

6才で自閉症スペクトラムの診断を受けた息子も
今年25になった。
幼稚園で部屋から出ていたり、よく友達を噛んだりで
小学校に行く前に検査を受けた。
あの頃の行動が、言葉で言い表せない気持ちの表現だったと
今ならよくわかる。
目に見える行動は駄目なことだけれど
目に見えない脅威にいつも晒され、どれほど生きることが大変だったか
当事者の苦悩は目に見えない。
自分の気持ちやら言えるようになったのはつい最近のこと。
「学校に勉強しに行ってるのか、怒られに行ってるのかわからない」と
10代後半になってぼやいていた。
そう、何も知識が無い頃の私も家族も、躾がなってないと勘違いし
常識にとらわれすぎていた。今思えば、虐待だ・・・
知らないこと、知ろうとしないことの怖さを
常識で考えて、合わないものを合わせようとする事の脅威を
それがどれほど、生き辛さを抱える者達を苦しめているのかを
息子から教えてもらった。その事を私たちは知らなければいけない。
知っているものが伝え、知らないものとつないでいく。
私は息子の通訳となり、新たな人に支援の間をつないでいく。
一番の息子の願いはみんなと一緒に地域で暮らしたいということ。
当たり前のことが、障害特性色々と有って、出来にくい。でも
それは、ちょっとした配慮や工夫で乗り越えられる。
これは障害と診断された人だけでなく
きっと誰もが生きやすくなると思うこと。
ユニバーサルデザインも合理的配慮もダイバーシティーも
素敵な構想。後は一人ひとりが学んで大切な事に気づくだけ。
困ってることを見いだし、困らないように手立てを考える。
共通することもあれば、個人個人で違う配慮が居るかもしれないけれど
インクルージョンな生活の中から、皆が気づき、思いやりを培う。
思いやるって、素敵な言葉だと思う。
それが広がるって思うだけで心が温かくなる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?