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小学生NFTアーティストZombie Zoo Keeper 2600万円で売りに出されてるって本当? 当事者の母親による、NFTの投機熱、これからの話。

日本一わかりやすいNFT事例 「小3の絵高額落札」

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今年の春〜秋にアーティストの高額取引で沸沸と話題にあがり、今月に入ってからは、大きな企業が続々と参入を表明し、毎日ニュースになっています。「NFT(ノン・ファンジブル・トークン)」は今年の流行語大賞の候補にも上がっています。
おそらく、NFT関連のニュースに日本で一番テレビにでているのが、何を隠そう、私の息子 Zombie Zoo Keeper (ゾンビ飼育員) です。小学校3年の夏休みに、無料アプリで描いたアートがNFTのマーケットプレイス OpenSeaで高額取引され話題になりました。

彼はNFTを通して、10番組以上のテレビ局、新聞等に取材をされ、多くのファンを獲得し、格式ある美術雑誌である、美術手帖に見開きで8ページの掲載され、来年には大規模な個展も決定しました。

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「小学生が描いた絵が高く売れた!」
これは、一般の人に取って耳馴染みのなかったNFTへの興味の敷居を一気に低くし、多くの人に広く伝わるきっかけになったでしょう。しかし、一方で短い時間で広く伝えるために、あまりにもセンセーショナルで、本質的な価値は伝わりずらくなってしまう懸念も感じました。
かくいう私は、奇跡を体験した彼の母親でありながら、NFTという仕組みに対して大変希望と可能性を感じているいちクリエイターでもあります。
テレビで触れられていたこと間違えがあった(たぶん取材する側の理解が追いつかなかった?)ため、個人メディアであるこの場にに書き記しておきます。

Q: クモの絵が160万円!各局によって値段が違いますが本当ですか?

本当です!この絵はモントリオールのニコラスさんに4ETHで買っていただきました。その日のレートで書いてるメディアが多くまちまちですが、取引時の相場だと、170万くらいでした。本当です。でも二次流通で手にした額は2.5%なので、4万円です!ちなみに一時流通額は5000円です。しかも当時OTC(OpenSeaの外)で友人間で取引されたので、二次流通の際の2.5%も相手が親切な方だったので、ちゃんと振り込まれました。

NFTはかならず、二次流通以降に利益が還元されるもの=これも必ずしもそうとは言えません。プラットフォームを通した取引をすればの話です。


Q:読売新聞の本で読んだんですけど、一時2600万円って本当ですか?

⇨嘘です。
買ったものを好きな額で市場に出すのは自由です。絶対に売る気がない大切にしたというファンの方が高額でリスティングしてるだけの話です。変な話、自分で買ったNFTを、1億円相当でリスティングするのにはガス代も手数料もかかりません。(買ってくれるかは別です。)

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  Q. スッキリで、4000万円ゲットって書いてあったけど本当ですか?

⇨嘘です!!!
強調しますが、これは取引総額であって売り上げではありません。実際の収益はこの額には程遠いです。取引総額(Volumes of trades)は、二次流通含めてどれくらいお金が動いたかによってNFTの規模を表す指標です。ちなみに、これは国内では10番目前後になるものだそうです。

以上が訂正点です。
しかし、その点意外は、本当に各種メディアの方々がよくまとめてくれたおかげで多くの彼は本当に楽しく創作しています。

バブルではあるが、これから普遍的になる!

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 NFTとは、いわば、デジタル所有物に対して「これは私のです」という替えのきかない印をつける仕組みです。今はガス代と呼ばれる手数料が高いため、高額なアートから脚光を浴びていますが、音楽、エンタメ、ファッション等、あらゆるデジ作り手たちのマネタイズ問題を解決する普遍的な仕組みになっていくと思います。それらは今は普通になったSNSやオンラインショッピングに匹敵するくらい価値変換だと思います。もちろん今の市場の盛り上がりは、とても強気相場だと思います。しかし、ツイッターのプロフィールのNFT認証機能が実装されはじめたらプロフィール画像やデータは買うものとなっていきます。ほかにも TikTokやDisneyもテスト運用ですが、参入をスタートしています。ファンへの特典やコミュニティ運営もよりスムーズになります。ストリーミングが始まって以来音楽での収入が雀の涙ほどになったミュージシャンとしては、熱量の高い少人数でクリエイターが食べていける素晴らしい仕組みだと思いました。

私たちがテレビに出る理由:

 NFTには、たくさん課題がありますが、一番大きなもの、それは多くの人に理解されていないことです。まだ法整備や税制が追いついていないため、それらを狙った詐欺も多く横行しています。法整備や税制について議論できる土壌を耕すためにも、あらゆる業界、日本全体で盛り上げていくことが急務と感じています。そのためにも知名度をハックして、議論を前に進めることが重要だと感じています。

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