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広島から臨む未来、広島から顧みる歴史

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広島を基点に考える歴史と未来。 いかにして広島を寛容と対話の地域にしていけるか、などと大それたことを、余所者が考えています。広島にはその可能性が満ち満ちている、と考えていますが、… もっと読む
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#福山

続・広島から顧みる歴史、広島から臨む未来(2)

備後福山1備後地方の中心都市、福山市。駅を降りてすぐに聳える10万石には似つかわしくないほどの立派な天守を構えた福山城。草戸千軒という中世都市の流れを汲み(?)、南には瀬戸内随一の港で、一時期は室町幕府がその居を構えた鞆へとつながるなど、歴史的な要素には事欠かない街ではあるが、見てみると様々な違和感が去来する。結局その違和感のためか、あまり街を見て回ろうという気持ちにもならず、城とその隣の博物館だけを見て終わりにしてしまったので、それで一体何がわかるのか、と言われたら、その通

続・広島から顧みる歴史、広島から臨む未来(1)

5月、6月に続き再度広島を訪問してきた。大きく目指す流れは、寛容と対話の地・広島をいかに構想しうるかということであるが、広島といっても広島市というのが広島県の全てを代表しうるわけではないということはすでに述べた。そこで、今回は、広島を舞台としながらも、原爆に代表されるような広島市を中心とした固定的イメージに囚われることなく、いかに多様な広島イメージの相互尊重と交流を図っていけるのか、ということを考えてみるために再度の訪問をした。この訪問を通じて感じたこと、考えたことをまとめる