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はじめての築地──東京街歩き綴り

東京に6年も住んでいるのにちゃんと築地に行ったことがなかった。2022年の3月末に通訳ガイドという仕事をやりはじめて、一度も足を運んだことがなかった東京の観光地に行くように。「知らんことたくさんあるな!」と月並みな感想を心の中でつぶやきながら1日2万歩ほど歩き回っている。

はじめての通訳ガイドのお客さんは友人の結婚式に出席するために京都に行く予定の女の子とその母親のアメリカ人の親子だった。母親はむかしアイススケートをしていたらしく、「知ってる選手を電車で見かけて…!」と大興奮だったが、あまりにも早口で何を言っているのか分からなかったので「え!本当に!それはすごい!」と返答してお茶を濁してしまった。ごまかそうとする日本人あるあるだ。

その母親から、アメリカの食事で好きなものは?と聞かれて「アメリカの食文化ってコカコーラとハンガーバーとピザしか分かんないよ…」と心の中で迷った挙句「バーガーかな」と答えたら「アメリカのファストフードは太っちゃうからよくない!」と顔をしかめていたので、「しまった…」と思った。アメリカの料理ってなんだろう。「ステーキ!」とかがいい回答だったのだろうか。

その親子を築地に連れて行くと、その日は乗車率120%のぎゅうぎゅうの地下鉄くらいの混みようで、狭い通りを歩いて露店に並ぶのも大変そうだったので、近くにあった炉端の屋台で食べることにした。鯛、マグロ、カンパチ、ホタテが大きめの貝の上に大盛にされて網焼きで売られている。少し割高だったので、申し訳ない気持ちになったが、「日本人の食べ方を真似して一つ食べてみましょうか!」とお母さんが張り切っていたのでこっちも笑顔になった。2人は炭水化物を取らない派だったので、タンパク質が取れて大満足だったようだ。

~今日の失敗~
suicaカードを買ってもらって(※1)1人あたり3000円チャージをしてもらったんだけど、もしかしたら、メトロの1日乗車券の方がお得だったかもしれない。

(※1)2023年8月時点でICカードが枯渇していて、みんなスマホにsuicaやpasmoをダウンロードして使用している。2024年からはクレジットカードのタッチ機能で地下鉄に乗車可能になる。

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