海底に沈む青い色 -埼玉にゆかりのある写真家 野口里佳
写真について考えている時間が好きなので、今日は夜更かししてもう一人写真家を紹介することにする。
野口さんは星空を撮ったり、海を撮ったり、広いものが好きなのかなぁと思う。なかでも、2017年の〈海底〉シリーズは私が大好きなシリーズだ。
静止した海底って意外とみたことがない。
この青い光とその光に照らされる海底の黒い人影のコントラストがなんともいえなくて目を留めてしまう写真群だ。いくつかホームページから引用する。
太陽か!?月か、いいえ、海底に瞬く懐中電灯です。
夏夜に子どもを脅かそうと肝試しで懐中電灯を持ったおじさんのよう。これが海底だとは思えない。
光ではなく、10分の9を覆う暗闇に目を奪われてしまう。美しい闇だ。
夜の世界がこれから明るくなっていくような、神が光を照らすような。
ギンギンに光るブルーライト。明るすぎて目がチカチカする。写真なのに。
話はそれるけれど、これまで40人を超える写真家について調べてきて、様々な写真家のホームページをみてきた。阿部寛のホームページに匹敵するインターネット初期のような時代を感じるものもあれば、ランディングページから一面を写真で埋めてあるおしゃれなものまで色々みてきた。
そのなかでも、野口里佳さんのホームページの分かりやすさ、見やすさは随一だ。ユーザーの視点に立って設計してある。
①海外からのアクセスも考えた日英表記。
②ランディングページはごちゃごちゃせず、いま伝えたいことを1つ紹介。
③右側に作品、展覧会、出版物、経歴、ニュース、連絡先の最低限ほしい情報がパッとみれる。
④worksをクリックすると、以下のように左側に過去のシリーズが一覧で見れる。それぞれをクリックすると、その作品群がみれる。
これぞ、写真家の理想のホームページだ〜!!と感極まってしまった。
昨年、DOMANI展のインターネット展覧会のホームページで、写真が少しみにくいという意見があがっていたけれど、野口里佳さんのホームページ形式が採用されたらいいなぁと思う。(実はあのホームページは京都に住む友人の旦那さんが制作したものだった)(野口里佳さんのホームページがよかったですよとやんわり言って見るのもありかもしれない。)
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