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治水の専門家が分析した本『広重の浮世絵と地形で読み解く 江戸の秘密』

小学5・6年生のときの担任が歴史専門の先生で、授業がめちゃくちゃ楽しかった。5年生のときの最初の歴史の授業は、先生が振り分けた歴史上の人物の絵をそれぞれが鉛筆で描いてクーピーで塗るというものだった。私は2人描いた。歌川広重と与謝野晶子だ。2人とも旅行が大好きだったみたいで、日本の隅々の町の絵や和歌を残していてすごいな…と思う。

歌川広重は本当にすごく絵がうまい!特に構図のセンスがずば抜けてる!と小学生のときの自分は感じて、とりあえず、図工の時間に画用紙が配られると、手前に何かを大きく描くほどには遠近法に毒されていた。

そんな思い入れのある歌川広重について、治水の専門家の観点から解説した本が出ていたので読んだら大変面白かった。江戸(=湾への入り口)は湿地の頃から徳川家がせっせと治水工事を行い、国を治めるに至ったこと、その様子は広重の浮世絵を見れば様々なことが読み取れることなど。目から鱗だった。日暮里に鶴が飛来していた話や隅田川の近くに吉原ができた理由など、浮世絵をみて「?」と思ったことを文献や人づてで解決していく過程は謎解きサスペンスさながらだった。


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