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KYOTO GRAPHIEのファウンダー -京都にゆかりのある写真家 ルシール・レイボーズ

昨年は2度京都に行った。

1回目はKYOTO GRAPHIEの開始2日目から4日間ほど滞在。2回目はGoToトラベルで友人が予約したホテルに宿泊し、4日間京都市内のギャラリーや美術館をそぞろ歩いた。

ちょっと脱線。

2回目の滞在の時に友人に連れて行ってもらった京都芸術センターは東京でいうArts Chiyoda 3331のように小学校をリノベーションして作られた展示施設で、とても素敵だった。大好きな場所になりそう。

京都を訪れたら必ず寄りたい場所。

建築家こだわりのカフェがよかったですよ。このカフェはクリエイターが、よく打ち合わせで利用するらしい。

このカフェ↓、若手建築家2人が関わったって聞いたけど、名前を忘れちゃった...。調べてもすぐに出てこないので分かったら追記します。

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話は変わりますが、京都といえば、去年から写真の若手作家に向けて新しい取り組みも始まったばかり。

写真家の岡原功祐さんが若手の作家を支援するために設立した「Pitch Grant」。

これは、写真家が聴衆の前でプレゼンテーションをして一番多くの投票を獲得した人に10万円の活動資金を渡すというプログラム。ありそうでなかったこの企画は、岡原さんがフランスに滞在した際に参加したピッチでの苦い思い出をもとに設立されることになったそう。

私も去年のPitch Grantを見に行ったけれど、京都の将軍塚青龍殿というお寺で開催された最終プレゼンテーションの会は緊張が溢れていて終始ドキドキして最高に面白かった。幻想的な雰囲気の中で大きなスクリーンに映し出される10人の作家の作品がどれもその人にとって特別で、その語りの内容がスーッと身に沁みた。(ここで話すと長くなるので、気になる人は喫茶店で話しましょう)


ここまで前置きが長かったけれど、今回紹介したいのは、KYOTO GRAPHIEのファウンダーの一人、 ルシール・レイボーズ。

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写真家。1973年生まれ。幼少期を過ごしたアフリカで写真を始める。1999年、坂本龍一のオペラ「Life」参加のために来日。ポートレート写真を得意とし、ブルーノートやヴァーヴといったレーベルのレコードジャケットの撮影を手がけた経験を持つ。

もともと、KYOTO GRAPHIEは写真家のルシール・レイボーズと照明家の仲西祐介が共同で2013年に設立したもの。震災のあとに写真文化について振り返った二人が、京都を拠点に企画をしたんですね。

世界各国を旅するなかで、私たちは京都にたどり着きました。京都の街の持つ雰囲気やたたずまいに惹かれ、京都で何か特別なことができたらと思うようになりました。祐介と私も、ちょうど人生の転換期を迎えており、絶妙なタイミングでした。日本もまた大きく変わろうとしているときでもあり、どうやってクリエイティブなことをしていくべきか、深く考えました。そして、アーティスト発で、周りの人たちとともにインターナショナルなことが何かできないかとひらめいたのです。フランスには、1970年代にアーティストが始めたアルル国際写真祭という写真祭があり、数々の写真家を紹介し、また写真家の支援にもつながっています。日本には素晴らしい才能がたくさんあるのに、注目される機会がないのは勿体無いと思い、アルルのように写真界にとって意義深いことを、日本でも実現したかったのです。2011年に東京から京都に引っ越し、よりそう思うようになりました。写真は言葉の壁を超え、まっすぐに強いメッセージを放つ、素晴らしいメディアです。写真を通じ、人々があらゆる物語に出会い、社会が持つ疑問点に気づくような、世界をもっとよりよいものにするようなプラットフォームを作れればと思いました。
-ルシール・レイボーズ HPより

2020年に行われたルシール・レイボーズさんと仲西祐介さんへのインタビューでは、以下のようにも答えていらっしゃいます。

日本は、外国と比べて、驚くほど多くの伝統的なものと現代的なものが共存しています。なかでも京都は素晴らしかった。しかし、この10年でその伝統の部分には変化が生じています。観光が文化を利用しているうちに、文化がなくなって、観光だけになりつつあるのではないでしょうか。それでは、歴史や文化を感じるための場所が、まるでテーマパークのようになってしまいます。オリンピックのような短期的なイベントのために、文化を利用するのではなく、永続的に育てていくのが文化です。そういうことを忘れないでいてほしいと思います。
-弘道館HPより

京都という場所で写真を国内外の作品を展示する意味、その年にみてもらう意味、を深く考え、1ヶ月に渡る大規模なプロジェクトを何年も継続していく信念に頭が上がらない。これからも、観に行きます!!!



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