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新婚旅行でバリに行った話5





ウェディングドレスに着替えて、化粧も髪型もばっちり決めた私。

最初の対応をしてくれた日本人のおばちゃんに、「ドレスが喜んでるわー!とっても綺麗!」
とお世辞を言われ、有頂天だった。

異国でウェディングドレスを着ているという状況にも酔っていたようにも思う。

私のドレス選びや化粧の間、旦那は現地スタッフ達に誘われてタバコを吸いに行っていた。

後で、旦那に「あの現地のカメラマンのおじさん
、赤ちゃん生まれたんだってさ!」と聞かされた。

テロの心配はなくなり、現地の人々と楽しくコミュニケーションをとっていた。

この旅行で1番楽しんでるのは、きっと旦那である。

もう、彼はテロのテの字も言わなくなっていた。

いよいよ、写真撮影となった。

言われるがままに、チャペルの前でHAPPY WEDINGと書かれたオーナメントのようなものを持ったり、向かい合ったり、一緒に歩いたりさせられた。

後で写真を見るととんでもなくぎこちない笑顔であった。

目は笑っていないのに、SMILE!SMILE!と言われ、口角だけが不自然に上がっていた。

ある程度、チャペルでの写真を撮り終えると、次は浜辺での撮影だと言われた。

日本のおばちゃんはついてこないため、現地スタッフとの移動になる。

おばちゃんにはお礼を言い、車にみんなで乗り込んだ。

現地の10代の女の子と運転手の男性。

カメラマンは原付バイクで先に撮影場所へと向かった。

車で一緒だった現地の女の子は日本のアニメが好きらしく、クレヨンしんちゃんが好きだと教えてくれた。

中学生英語バリバリで私はDo you know Doraemon?と聞くと女の子はYESと答えてくれた。

旦那と一緒に日本のアニメの名前を連呼して女の子たちがどれくらい日本のアニメを知っているのか質問しまくった。

中学英語でもなんとかなるもんである。

今まで、英語で店員にこう言われたとか、さぞ英語ができるかのよう書いてきているが、その場の雰囲気で解釈しているので実際そう言われたかは定かではない。

そんな楽しく会話しつつ浜辺に着いた。

浜辺自体は日本と変わらないのだが、パラソルの下で白人グループが酒を飲みながらくつろいでいる。

リゾートに来ている感がより一層高まる。

浜辺に私はウエディングドレスで旦那は白のタキシードだった。

スカートやベールを現地スタッフの女の子達が砂がつかないように持ってくれている。

白人グループの一人に大声でCongratulation!と言われた。

日本では恐らくないことであろう。

あっても、地元のヤンキーの悪ノリぐらいだ。

白いタキシードの旦那とウェディングドレスの私で浜辺を歩きまわり、それを写真におさめてもらった。

その後はシンプルな白いワンピースに着替え、バリ感溢れる場所でも写真を撮ってもらった。

その時旦那は白タキシードでなく、リゾート地にいる男性と変わらない、シャツに短パンの勝俣みたいな格好だった。

写真撮影ってこんなに楽しかったんだ。

卒業写真やクラス写真くらいしか撮ってもらったことがないので、写真を撮ってもらうことの楽しさを初めて知った。

気分はモデル。

あんなにも写真を撮ってもらうモデルって、撮ってもらう時のポーズって恥ずかしくないのかな?とずっと思っていたが、恥ずかしくない。

何なら楽しい。

それが分かったウェディングフォト撮影だった。





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