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SW_本州最東端_魹ヶ崎(岩手)

企画の経緯

私は本州の最東端は、初日の出が一番早い犬吠埼だと思っていましたが、岩手県にあります。
また岩手県にはVERAプロジェクトの電波望遠鏡、最後の一つの国立天文台VERA水沢観測局があり、地図をみると2泊3日の旅行であれば可能と思いつつ、関西からの交通費が高額になることから二の足を踏んでいました。しかし冬になるとレンタカーの必要な地域は訪問ができなくなるため、秋の連休を利用して、本州最東端と電波望遠鏡を目指すことにしました。


旅程

アクセス

岩手県については私が考えるところ、関西からはかなり高額になり、行きにくい感じがします。
地方空港であるため飛行機のチケット価格もメジャー路線のように下がることがなく、行った先でも移動手段の選択肢が少ないです。旅の企画を立てるのにすごく難しいな,,,という感じがしました。

▼大阪>岩手
連休のフライトのため、行きは早朝便でも高額だったけれど、時間を有効に使うことを選択してJALを予約。そのかわり帰りはFDAを利用してコストを抑える予定にしていました。

現地移動

▼岩手はなまき空港>岩手周遊(魹ヶ崎>陸前高田>平泉>水沢>北上)
レンタカーがないとどうにもならないため、空港で借りて車移動としました。

目的

①本州最東端、魹ヶ崎(とどがさき)へ行く
②VERAプロジェクト、国立天文台VERA水沢観測局へ行く


旅の内容

左上から右へ:龍泉洞の第一地底湖/魹ヶ崎灯台/帰路新幹線/国立天文台VERA水沢観測局/魹ヶ崎、
本州最東端の碑//災害遺構、陸戦高田ユースホステル/義経堂(平泉)/兵どもが夢の跡、北上川(平泉)

観光

▼龍泉洞
岩手はなまき空港から北上し太平洋に向かう途中に日本三大鍾乳洞の一つ、龍泉洞に立ち寄ります。
以前知人から「大変行きにくいかったけど、できればもう一度行きたい」と感想を聞いていたため、ぜひ見ておこうと思いました。透き通るような地底湖が宙を歩くような感覚になりました。


▼浄土ヶ浜
浄土ヶ浜園地内に入る為の駐車場がいっぱいだったため、浄土ヶ浜パークホテルのロビーからの景色を堪能しました。浄土ヶ浜の浜辺に向かうには時間がなかったためホテルにお邪魔させて頂きました。ロビーからの景色は充分美しい海を見渡すもので、静かに快適な展望を楽しみました。

魹ヶ崎

左上から右へ:魹ヶ崎への入り口、熊注意とあり/看板のコースを見て往復7kmトレッキングと初めて知る/悪路の山道/心が折れるコース半分の表示/本州最東端の碑に近づく/やっと海が見える/魹ヶ崎灯台と本州最東端の碑/森を抜けると海/山道入口付近にある、津波到達地点28.05mの表示

事前情報が少なく、付近まで車でいけるものと甘く見ていた魹ヶ崎は、3.7kmのトレッキングが必要な場所でした。入口時点で15:20、距離は山道往復7km、日の入りは17:39。平地で4km1時間かかる私には躊躇する内容です。そして「熊出没注意」の警告がさらに不安を掻き立てます。

意を決して山に入り、悪路の小走りに足首を何度も捻りながら、ほんの時折すれ違う戻りの方々の一組に、不安が頂点に達したころ「あとどれくらいで魹ヶ崎でしょうか」と尋ねたところ、「まだ半分です」との回答。絶望を感じましたが、日の入りのリミットまで挑戦しようと、進みました。
一人きりの山道で熊よけに、電波が届かないスマホでプリインストールされていた2曲をエンドレスで流しながら、存在を主張して歩みます。

本当にもう無理と思ったときに「本州最東端の碑」への看板を見つけ、なんとか到達しました。森を抜けたらいきなり海で、陸地の終わりです。そこに本州最東端の碑と、北側に魹ヶ崎灯台がありました。魹ヶ崎灯台には、当日の自分を含めたラスト3組4名が一瞬、揃いました。

やっとの思い、とはこのことと、灯台で人を見てやっと安堵したのもつかの間、今度は日没時間を他の方にもお伝えし、先に最東端の碑を見ていた私は先に山道を戻り日没15分前に入口へゴール、他の3名の方が10分後に到着されたのを確認してから、宿に向かいました。

日本の端を目指した中で、いまのところ一番しんどかったのが魹ヶ崎となりました。なお魹ヶ崎へのチャレンジは一人では不安になるので、絶対に2名以上で行くべきだと思います。

▼陸前高田
翌日、三陸海岸を見ながら陸前高田へ「奇跡の一本松」を目指して南下、災害遺構と巨大な防潮堤、広大な人の住めない土地を目にして、忘れてはいけないことを認識しました。

▼平泉
水沢に向かうルートに平泉を追加し、毛越寺、義経堂、中尊寺金色堂に参拝しました。以前、東北周遊で訪問した際に、義経堂からの北上川の景色が、松尾芭蕉の詠んだ「夏草や兵どもが夢の跡」の風景が忘れられない景色だったため再訪しました。
平安時代の庭園を残す毛越寺、義経堂からの北上川と訪問するなか、中尊寺の見学中に翌日の帰路フライトが台風による欠航の決定連絡が入りました。

国立天文台 VERA水沢観測局

帰路について考察を進めると本日東北脱出の必要性がでたため、翌日訪問も可能だった水沢の観測所へ急ぎ、17:00に到着。敷地閉門までの15分で見学させて頂きました。閉門についてお声かけ頂いたスタッフの方に、VERAプロジェクト観測所として全国4か所の最後に水沢に来た旨を告げると、パンフレットを渡し見送りまでしてくださりました。
国立天文台で初めてのクラウドファンディングで若手育成につながる運用予算確保にチャレンジ(達成おめでとうございました)されるなど、素晴らしい研究にもたくさんの困難は立ちふさがっている。そのなかで成果と新しいことへのチャレンジを惜しまれない姿に感動します。ぜひ今後も素晴らしい研究を続けて頂けるよう、応援していきたいです。


帰路

さて、問題は帰路フライトが欠航になったことによる予定変更の対応です。
欠航になったのはFDA便だったので本日のJAL便を検索したところ夜のフライトが77,000円となっており空路は早々に諦め、新幹線に望みを託すことにしました。なお、翌日には新幹線が止まる情報が流れていたため、可能な限り大阪に近づいておく必要がありました。
18:10分にJR北上駅のみどりの窓口にて「東京まで。間に合うなら新大阪まで」とリクエストしたところ、新大阪まで発券。18:15JR北上駅発>21:12東京駅着>21:24東京駅発>23:45新大阪 の終電にて大阪、自宅まで戻ることができました。

ちなみに台風によるレンタカー返却、宿キャンセルは、たまたまキャンセル料なしだったため、増額なく旅を終了することができました。
岩手県で日が暮れた後に陸路で大阪まで帰ってくることができたことには、新幹線の力を見せつけられた思いです。日本の交通インフラは本当に凄いものだと体感しました。


旅を終えて

台風による予定変更が発生したにも関わらず、目的に掲げていた魹ヶ崎到達と、VERA水沢観測局の訪問が叶ったことで、旅トラブルの対応について少し自信がつきました。トラブル対応は即時の判断と対応が左右してくることを体験したので、今後にも生かしていきたいと思います。
結果的に、東北岩手県の周遊旅行が1泊2日で完結できたことは、今後の企画の大きな前進になると思います。

なお重ねて言うと、これまでの端を目指した旅で一番、本州最東端の魹ヶ崎訪問は難しかったです。今後は極端な情報の少ない場合は、可能な限りの情報収集と装備をする必要があると反省も発見もあった旅でした。

以上


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