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キューバに行った話をしよう(6)

キューバで唯一泊まったホテルのこと

(4)の続きを少し書きますと、深夜にハバナのホセ・マルティ空港到着、そのまま早朝には予約済みのサンティアゴ・デ・クーバ行きの長距離バスに乗ることになっていたので、Bさんにアドバイスいただいたとおりバスの乗り場に指定されていたHotel Tulipanのフロントで出発まで待たせてもらえないかと交渉。すると「空いてる部屋があるから泊まれば?」と勧めてくるフロントのお兄さん。しかし45CUC(1CUC=113円前後)とは納得いかない。いやいや、もう数時間後にはバス乗らなきゃいけないからフロントで待たせてよ、ともう一回押してみたら「ちょっとでも寝た方がいいんじゃない?シャワーも使えるよ」と押し返してくる商売上手のお兄さん。結局35CUCで折れる私。部屋まで荷物運んで案内してくれて、朝も荷物運ぶから何時に来たらいいかと聞いてくれて、その辺はとてもサービス精神旺盛で好感度高かったのですが…。

が、です。おそらくこの部屋、おそらく通常は稼働していない。バスルームに入ると、何かずっとチョロチョロと水の出る音がする。そしてこれは聞き覚えのある音、身に覚えのある現象。もしやと思いトイレのタンクを開けてみると案の定水が溜まっていない。タンクの栓がバカになっていて水が溜まらず流れっぱなしなのです。そう、我が家のトイレでときどき起こる不具合と同じ。長々書きましたが、要はトイレが使えないということで。シャワーもちょっと裸足で踏み込むのに躊躇するような状態。トイレが使えない部屋を数時間借りるのに4000円。テレビつける前にトイレ直そうぜ。私、空港でも似たようなこと呟いてたな。

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広いのはとてもありがたいのですが。

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テレビ、せっかくなのでつけてみました。

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ペーパーホルダーも壊れてましたが、その位置ならタンクの上の方が正解な気もします。

誤解のないようにお伝えしておこうと思いますが、私は決してHotel Tulipanを非難しているわけではありません。おそらくどこも似たようなものではないでしょうか。実際、渡航前にネットでホテルもあちこち調べ倒しましたが、1泊何万円もするホテルでもお湯が出ない、カビ臭い、水圧が弱い、ご飯が美味しくない、wifi繋がりにくい等々の書き込みがザラにあります。同じホテル内でも部屋の当たりハズレがあるかもしれません。

言うまでもなく、土地が変われば社会情勢、文化、価値観等々多くのことに大きな違いがあるもの。ましてやキューバは社会主義で、日本とは社会システム自体が全く異なる国。経済活動、商売への取り組み方は違って当然。さらにはお金も物資も不足しているので、そんな環境下ではサービスの価値は私たち日本人とは全く別のところにあるのかもしれません。フロント業務ほっっといて荷物運んでくれるとか、ね。

チップは払いませんが、部屋に「ありがとう。トイレは直してね」というメッセージとアメちゃん、置いておきました。

そして朝

結局シャワーは浴びずに汗拭きシートで全身を拭って着替え、ちっとも眠くならなかったので荷物を整理しておやつをかじってごそごそして過ごしていたら、意外と出発の時間はすぐにやってきました。しかしホテルスタッフよ、お願いしてたよりも30分も早く迎えに来ないでちょうだい。なお退室時に気付いたのですが、この部屋はドアノブもなかったです。なんかもう、ええけど。

ロビーに降りると、既にバス待ちと思われるツーリストで賑わっていました。フロントスタッフが不在で、呼べども待てども誰も来ず、他の宿泊客と「どうゆうことよ?」と困惑を共有し、バスの時間が迫ってきたので仕方なくカウンターに鍵を置いて外に出てから…相当待ちました。バス来ない。来るんだけど、来ない。

私の乗るバス、どれなん?
うぉう、なんてスリリングなバス待ち。

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