小さい頃、大人と話せなかった自分

どうしてなのか未だに原因が分からないのですが、小学校低学年頃までは、なぜか心を開いた大人以外と話すことができませんでした。両親以外で話すことができたのは、保育園、学童保育の先生と小学校1年生の時の担任の先生だけ。小学校2年生と3年生の時の担任の先生には話しかけることがどうしてもできなかった。大人になった今なら、大人に話しかけたからといって傷つかないって分かるけど、当時は大人に話しかけるのが怖かったのです。

ピアノの先生が私のことを姉の名前で呼んでいても、違いますと言えませんでした。今思えば、あの時先生は私の声が聴きたくてわざと間違えてたんだと思います。小3の終わりに関東から東北の小学校に転校する前に、先生にとても心配されました。「めめちゃんはきちんと自分でお話しができるようにしようね」と。

小学校3年生の担任の先生にも。
若くてフレンドリーだった女の先生。先生に対しては自分の中で親しみを持っていたけれど、先生にどうしても話しかけることができませんでした。友達とは普通に話していたけど、先生が来ると話すのをやめてしまう子でした。
当時、学校の授業でへちまの栽培をしていました。先生からは「へちまのつるが伸びたらみんな先生に教えてね。支柱を渡すから」と言われ、クラスのみんなはつるが伸びたら先生に言って支柱をもらっている中、私は先生との連絡帳に「へちまのつるがのびました」と書きました。
その返事には、「めめさんにはちゃんと自分から先生に話せるようになってほしいな!」と書いてあるのみ。
結局、支柱はもらえずに夏が終わりました。
先生、私が先生のこと嫌いだったって誤解してたかな。本当は好きだったんだけどな。小3が終わり転校した後、先生にはがきを書いたけど、返事は来ませんでした。

通信簿の成績は優秀だったけど、最後の先生からのコメントには必ずと言っていいほど「消極的」と書かれていた小学校低学年時代でした。

それから、小学校4年生になって東北に転校してからは少しずつよくなって、おそるおそる先生に話しかけられるようになりましたが、逆に小学校低学年までに私とは真逆で陽気だった双子の姉が、クラスメイトとも先生とも話すことができなくなってしまいました。
彼女の場合、それが結構長い間続いていたんじゃないかな。

場面緘黙症」という言葉を知ったのはここ数年。あの頃に自分や姉に当てはまる。今はどんな人とも会えば普通に話ができるけど、心の奥底では心を開いていない相手に話しかける時、未だに勇気がいります。



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