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看護系大学のこれから

全国で看護系大学が乱立されている今日この頃ですが、そろそろ落ち着いてくるのではないでしょうか。今でこそ、多くの看護系大学は定員割れなどとはかけ離れて定員以上に入学者を迎えていると思いますが、これからは当然のごとく人気のある大学、人気の無い大学が明らかに分かれ始めると思います。素人目線ではありますが、きっと明暗が分かれるポイントはこんなとこかなあと思います。

・偏差値
・大学のネームバリュー
・附属病院の有無
・地域性
・広報能力
・時代とのフィット感

・偏差値
時代は変わっているので今は違うのかもしれませんが、やはり進学先を考えるときに大きなポイントとなってくるのは偏差値だと思います。自分の偏差値にフィットした大学が選択肢に入ってきますのでここは大きなポイントです。ただ、高ければ良いというわけでもない気もします。大昔は看護師=頭が悪い人でもなれるという失礼極まりないイメージがありました。そしてそのイメージの影響は依然として残っています。実際問題、看護系大学には偏差値が低いところは結構多いんですよね。なので必ずしも高いところが残るという訳ではなく、偏差値が高い大学での競争、偏差値が低い大学での競争が激化していくのではないかと思っております。

・大学のネームバリュー
これも大きいでしょうね。そのうち看護師にも就職難の時代が来ると思いますので、そうなってくると就職に強い大学≒ネームバリューのある大学が人気になってくるでしょう。というか、元々ネームバリューのある大学の方が人気ですしね。

・附属病院の有無
これも当然ですね。というか附属病院がある大学は大きい大学ですので、元々地盤が強いのですが、それにプラスして教員の働きやすさにも関わってきます。附属病院がある大学は実習もやりやすいですし、無い大学は実習先探すだけでも大変ですし、他所様のところで実習となりますので教員にとっては気を遣ったりすることも増えますので。働きやすい環境であれば教員は定着しますし、そうでなければ他所にどんどん出て行ってしまいます。教員の質も今後問われていくので教員が働きやすいかどうかは分岐点となるでしょう。

・地域性
地域性というか同地区にライバル校がどれ位あるかというところですね。大学なので下宿する学生もいるのですが、やはり実家から通えるというところで志望校を絞る学生さんも少なくないと思います。

・広報能力
大学自体の広報能力。自分の大学の魅力をどう伝えるかという能力。ライバル校と何が違うのかを具体的に示す能力。ここって中々難しいですよね。ホームページ、オープンキャンパスあたりってけっこうどこも似たり寄ったりな内容に見えるんです。演習室は綺麗で設備が整っていますよーとか、国家試験合格率は何%ですよーとか、少人数制でしっかりと学生さんを見ますよーとか割と大学間の差が見えない気がします。高校訪問でも大学の売りを伝えてこいといわれはするんですが、じゃあ具体的にそれは何ってなると他大学と代わり映えのない内容だったりします。きちんと他大学との差別化を図れるかっていうのは重要な内容になると思います。設備的な内容で差別化を図ることは相当お金がないと厳しくて、カリキュラムは正直必修だけでもパンパンですから、差別化することはかなり大変です。となると大学が売りにする内容はきっとどんな教員がいるかっていうところだと個人的には思っています。うちにはこういった経験をもつ教員がいます、この分野の研究では第一人者がいますみたいな感じですかね。例えばフライトナースの経験のある教員にオープンキャンパスでその経験を話してもらうとか、海外留学の経験がある教員に海外での医療について話してもらうとか、どの大学にも希有な経験をもつ看護教員の方がいらっしゃると思うんです。それをオープンキャンパスでの目玉講義にしたりとかするとオープンキャンパスに食いついてくる高校生さんいらっしゃると思うんですよね。ぼくでも聞きたいですもん、そういう内容だったら。

・時代とのフィット感
これは学生さんのためにというのもありますが、やはり教員のためですね。良き伝統があれば悪しき風習も当然あります。とくに大学教員というのは、毎年定期的に新人が入ってきて定年退職者がいてある程度の新陳代謝が存在する病院や一般企業とは違います。年齢層は幅広いですし、毎年若い人が入ってくる訳でもないので、悪しき風習だったり完全に時代錯誤な考え方が平気で残っていたりします。時代の波に取り残されている部分も多少見受けます。時代錯誤な考え方、昔ながらのハラスメントが残っていれば若い人は来ないし、来ても定着はしない。その辺りの時代とのフィット感がある大学と無い大学ではこれから大きな差が出来ていくでしょう。ダーウィンさんも言っていましたが、「生き残る種とは、最も強いものでも最も賢いものでもなく、最も変化に適応したものだ」。大学とはいえ自然界の中にあります。しっかりと時代の流れを環境の変化を観察し分析し、そしてそこへ適応する。そういう大学がこの先生き残っていくのでしょう。

ここに書いた内容は完全に素人目線ですのであまり当てにはしないでください。完全な偏見で書いてます。でもダーウィンさんの残した言葉は今までもこれからも正しいと思います。変化に適応する大学がきっと残っていくでしょう。

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