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【看護教員業務解剖学】国家試験対策

 明日は看護師国家試験の合格発表です。看護師の国家試験対策に関しては学校によりけりになるのかなあと思います。偏差値の高い大学であれば国家試験の対策は必要ないでしょうし、偏差値の低い大学であれば必須となるでしょう。ぼくが勤めている大学は客観的に見て、偏差値が低い大学となりますので、国家試験対策は必須となっています。学部内の委員会にも国家試験対策委員があるくらいです。

 業務内容的には
・模擬試験の準備、試験監督
・外部講師の講義のセッティング
・成績低迷者の学習補助、講義
・成績低迷者の面談

などなどですかね。

まあ、面倒なんですよ、これが。

・模擬試験の準備、試験監督
 まず回数が多い。いや、3回くらいでいいよ。なんで10以上あるかなって感じです。そして時間が長い。そして当日の遅刻、欠席が多くて、その対応が面倒。偏差値が低い大学に来る学生さんって基本的に遅刻、欠席が多いんです。しかも無断。多分、成績の関連要因でしょうから仕方ないといえば仕方ないんですがね。ただそうなるとこちらの業務は無駄に増える訳で本当に勘弁して欲しいです。

・外部講師の講義のセッティング
 これは外部講師の方に講義をしていただく際に部屋をセッティングしたり出欠を確認したりですね。そこまで面倒ではないのですが、やはり面倒なのは遅刻、欠席。大学の授業より面白いから普通に来いよって思います。看護学部の先生の講義を面白いと思うことはあまりないのですが、予備校からいらっしゃる先生の講義は大抵とても面白いです。流石、そこで飯食ってる先生は違うなと思います。参考にするために聴講させていただくこともしばしばです。

・成績低迷者の学習補助、講義
 これは謎なんですが、模擬試験の成績が悪い学生さんって学校に呼び出して勉強させられるんですよね。もう大学生だからそこまでする権利は大学側にはないと思うのですが。まあ、家にいるよりは大学の方が勉強する確率が高いからそれもまたありなんですかね。

・成績低迷者の面談
 学生本人との面談だけであれば良いのですが、親御さん呼んだりもするんですよね。こりゃあ、もう気まずい。お忙しいであろう親御さんを大学まで来ていただくのも申し訳ないですし、しかも話す内容がおたくのお子さん点数低いですよってことですから、もう気まずいことこの上ない!早くやめて欲しい文化です。

 全体的にさらっと書いたんですが、これ以外にも細々とやっています。学生の願書関係のことだったり、購入する問題集のことだったりと他にもいろいろと業務はあるのですが、強く思うのは学生が自分でやればいいってことですね。看護学部としてのゴールは学士であって、看護師免許ではないと思うんです。学生自信にも自分自身の人生であることをしっかり意識してもらうためにそこはほっといてあげればと思いながら国家試験対策を行っています。そして学生は、どこか受け身で自分の人生に臨んでいるから、点数が伸びなかったりするんです。大学入試とかとは根本的に違います。国家試験は落とすための試験ではないんです。だから適切に対処すれば必ず点数はあがるんです。

 今年度の国家試験に対してSNSでは「♯必修落ち」がトレンド入りしました。そこで恨み辛みが書かれているわけです。そしてそれを見て、若者の人生をゴミ扱いして厚労省はひどいみたく書いてしまう人もいるわけです。ただ問題を見てみると分かるんですが、べつに国家試験自体がむずかしくなったわけではないんですね。少し変化球はありましたが、落ち着いて問題を見ればとらえられる範囲です。変化球を見て焦った人がそのあとの問題も動揺して落としてしまっていただけなんです。問題をよく読めば良いだけだったんです。そして落ち着いて試験問題に向かえばよかっただけなんです。もしかすると試験なんだから緊張するのは当たり前だとおもうかもしれないですが、看護師は人様の命を預かるんですよ。もっと緊張する場面、失敗が許されない場面に出会い続けるんです。そこで落ち着いて対処出来ないのであれば、本当に取り返しのつかないことになるんです。試験で見たことが無い問題が出た程度で揺らいでいてはその先、働いていけないんです。厳しいかもしれませんが、それは現実です。医療現場で自分が働くということを自覚して学生さんには試験を受けて欲しいです。

 最後は話が逸れましたが、他の大学さんの国家試験の取り組みなんかも知りたいですね。

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