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【7】マネジメント 「『ご機嫌にする人』に自分は含まれていなかった」

 「個人がご機嫌に働けるような職場づくり」。それが自分がマネジメントを引き受けるときにやりたいと思ったことだ。メンバーひとり1人がつくりたい未来に向けて共に応援し合える職場をつくりたかった。

 幸いにも、そんな職場をつくれたと感じる経験ができた。新しいサービスを立ち上げながら、お互いのやりたいことを応援し合う、それが組織の目指す成果ともかみ合う状態。当然経験もスキルも価値観も違うメンバーがいるので目指したいものもその具体性もちがう。それでも、安心の上に率直なやりとりがはじまる、そんな場。入社1年目のメンバーが「そのように考えなくてもよいのではないですか?」と自分の考えに異論を伝えてくれたときは心の中でガッツポーズした。

そして、1番嬉しかったのは、メンバーを組織の目的を達成する手段ではなく、その人の想いと担ってもらう仕事を繋げる感覚が持てたこと。その時の人の表情はやらされ感のある時とはまったくちがう。これが嬉しい。

 一方で、すべてを自分で背負い込み、身動きがとれなくなるような経験もした。案件の後方支援、チーム運営、色々な場でメンバーとすれ違う上に合意しきれない。そんな悪循環がつづいた末、自分で責任を背負いこんでしまった。個人がご機嫌になる職場を目指した自分が、一番自分をないがしろにしていたことに気づいて愕然とする。

今思えば、チームの役割と集まってくれたメンバーの状況や価値観を見誤った結果だとわかる。(この点は機会があれば改めて整理したい)でも、当時は自分を支えていたものが崩れていく感覚に襲われた。

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