【#33】高野悦子「二十歳の原点」

旅に出ようテントとシュラフの入ったザックをしょいポケットには一箱の煙草と笛をもち旅に出よう 出発の日は雨がよい霧のようにやわらかい春の雨の日がよい萌え出でた若芽がしっかりとぬれながら そして富士の山にあるという原始林の中にゆこうゆっくりとあせることなく 大きな杉の古木にきたら一層暗いその根本に腰をおろして休…

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