宇宙は猫の瞳の中。


かなり昔、
好きだった人と
映画を観に行った。

映画の感想を聞かれた時に
『高校生が自転車で2人乗りしてるのが
羨ましかった』と、答えたら
苦笑されたのを覚えている。

結局、その時の恋愛は
叶いはしなかったけれど。
(向こうに相手がいたので)
時間が経って、
好きじゃなくなるのを
ただひたすらに待ち続ける時間だった。

その映画を見たあと
夜道で一人
東京の夜空を見上げたら
紺碧が広がるだけで
星は全く見えなかった。
映画の中で
そんなセリフがあったから
空を見上げてみた。


その人はこの前
当時付き合ってた相手と
結婚したらしい。
別に今更好意もないので
素直に『おめでとうございます』
と、伝えた。

最近、恋愛の話を
人とするタイミングがあったけど、
恋愛の思い出って
時間が経つと全部
忘れちゃうんだなぁと思った。


昔付き合ってた人と
どうだったかなんて
あんまり覚えてないのだけれど
この前たまたま
Googleフォトを整理していたら
すっごーーく昔に
元彼とスケートをした時の写真が
出てきてびっくりした。

私はスキーの経験や
子供の頃よく
ローラーシューズで
遊んでいたのも相まって
スケートはすぐ滑れるようになって
リンクの上をスイスイ滑っていた。
それに嫉妬(?)した元彼が
ふざけて私を押そうとしたら
自分がバランスを崩して
それを助けようとした私が
彼の下敷きになって
肘を強打して、
腕が動かせないほどの
打撲をしてしまった。
結局私が無言になってたのもあり
それに向こうも機嫌を悪くして
口論になってしまい
最悪のデートになったのを
覚えている。
せっかく遠出したのに、
私は痛みに耐えながら
ずっとベットで寝ていた。
(骨とか折れてなかったけど)
今思うと、
キレてないで心配しろよ
と、元彼に思うのだけど。

そんな彼とは
3年くらい付き合ってたと思う。
正確な年数も覚えてないけど。
そんな彼もこの前結婚したと
風の噂で聞いた。
凄いな、みんな結婚するのな。

元から、食べ物の写真以外は
あまり撮らないタイプなので
デートの写真とか
ほとんど残ってないけれど
Googleフォトの元彼と
出かけた時の写真は
ちゃんと全部消した。
ストレージ食うから。

なんでこんなことを書き始めたのだろう。
あ、好きな人と映画見に行った話を
思い出したからか。


空を見上げるのは好きで
よく部屋のベランダから
星空やら鉄塔やらを
深夜に見るのが好き。
この季節になると
外にいても寒くないから
しばらくボケっと眺めている。
そんな話を友達にしたら
『じじぃかよ』
と、言われたりもした。
月が綺麗な日は
眼鏡をかけて夜空を見上げる。

ロマンチストみたいだけど。
まぁ、多分そうだと思う。
別にいいじゃん、ひとりだし。
みたいな。


子供の頃、
何かしらの流星群が来るってなった時
こっそり屋根裏部屋に行って
窓を開けて空を眺めたり、
こっそり家を抜け出して
近所の公園の
ジャングルジムの上に座って
流れ星を待っていた時もあった。
ちなみに、全く宇宙には詳しくない。
『あれがデネブアルタイルベガ』
と、君の知らない物語の歌詞にあるから
どれが夏の大三角かは分かるけど
どの星がどの名前かは分からない。

そういえば、
ベテルギウスが無くなるとか
騒いでたな。
オリオン座の、肩の星。
それくらいは知ってるけど。
結局あれはどうなったんだろう。


『宇宙は猫の瞳の中』
という言葉をどこかで見かけた。
この広い宇宙は結局
猫の瞳の中の一部なんだとか。
宇宙規模で考えたら、
という言葉があるけど
もしかしたらそんな規模よりもっともっと
猫の瞳の方が大きいのかもしれない。
私の瞳の中にも宇宙があるのかな。


そう考えると、昔の失恋とか失敗とか
どうでも良くなるよね、ほんと。

今日もいろんなものに流されて
ついでに電車の路線も乗り間違えた。

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