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再会のチー牛ボーイのお話。


はじめに。

チー牛ボーイとは
私が3年前に出会った
とんでも面白モンスターボーイのこと。

彼とのお話が
すこぶる人気だったのですが
そんな彼は2020年の秋に
忽然と姿を消しました。

友達が少ない私、
そしてチー牛ボーイ。
そんな我々は職場では
割と話す程は
関係値があったけど
LINEは繋がっておらず、
また、私自身も職場で俳優業の詳しい話を
一切話してなかったので
(というか基本自分からは話さなかった)
連絡を取り合うことも無く、
そして私自身もその職場を離れ、
月日は流れ、
もう彼の声も顔も
ぼやっとしか思い出せなくなってました。

ですが、なんと、再会したのです。
ここからの文章は
当時、びっくりしすぎて
書き残していたのに
投稿しなかった、
2023年当時のnoteです。




「江益さん……?ですよね!」


私は浅草に居た。
野暮用で押上の方に行ったので
ついでに浅草をふらつこうと
ダラダラと散歩した帰りのこと。

疲れたなーと思いながら
駅の改札前で
Suicaをチャージしていた時だった。



「江益さん…?ですよね!」


不意に声をかけられ、
普段陰キャの私はさぞ怯えてしまった。
しかも名指し。
友達が少ない私は
街中で知り合いに遭遇する率は
かなり低い。
それに、そもそも
俳優の知り合いなんて
中の人状態のときだと
私を「江益」だと
認識できないことが多い
(影が薄すぎるらしい)

リア友……?
いや、都内にいるリア友なんて
ほとんど居ないぞ?

と、思考を巡らせて
声のするほうを恐る恐る見る。

すると、スラッとした男性が
私の方に歩み寄ってくる。

いや……だれ???!

こんな人知り合いにいたか?
ファンか??
いや、こんな人いないぞ?
誰だ??
と、グルグルと頭を回している私を他所に
向こうはニコニコと私に駆け寄った。


??「江益さん、お久しぶりです
びっくりしましたよ〜!」

私「えっ、、あぁ、、、(警戒)」

??「あ、僕です、○○(チー牛)です」



ち、ち、、、、
チー牛ボーイ??!!!!!

名乗られて初めて
彼だと認識した。
久しぶりの再会だった。

彼をチー牛ボーイと判断できなかったのは
トレードマークだったメガネも外して
髪型もオシャレになっていて
なんなら服装もよく分からん
英語が書いてあるものじゃなくて
シンプルで小綺麗な服装に
変わっていたからであった。


私「○○(チー牛)くん??!
え、なんでここにいるの??!
てかよく私だとわかったね」

チ「いや、上着
いつも着てたやつと一緒だったんで」

私「え、それで??!(怖!)
てかなんで??!ここにいるの?」

チ「僕今、浅草で働いてるんです」


話を聞くと、彼はあの後
浅草に異動になったらしくて
今は浅草で元気に働いてるとの事だった。


チ「会えて嬉しいですよ〜
あの時、ちゃんとお別れ出来なかったので」

私「あ、まぁ、そうだね」


久々の再会にしどろもどろになる私。
職場では割と話してたのに
全く上手く話せず
なんなら人見知りを発動してしまっていた。


私「あ、でも、ほんと、
元気そうでよかったです。
色々大変だったみたいで…─」

チ「ところで
江益さんは彼氏いるんですか?」

私「………は???」


おい、なんだよチー牛ボーイ。
いきなりぶっ込んでくるじゃん。
思い出したわ。
そういえばこいつ、
こういうやつだった。

蘇る三年前の記憶。


私「や……居ないけど……」

チ「え、居ないんですか?
え、江益さん今年いくつですか?」

私「……28だけど?」

チ「28で独身はやばいっすよw」

私「殴るぞ」

チ「いや、もう
ガッツリおばさんじゃないですかw」

私「☆☆☆☆!!(育ちの良い私でも
思わず出てしまうFワード)」


チー牛くんよぉ、君ってやつは
本当に変わってないんだな……
もっと久々の再会に浸れよ
なんでそんな事言うのよ、一発目に。
と、ムカつきながらも
相変わらずのチー牛節が炸裂していて
とても懐かしい思いだった。
……いや、こんなことに
エモさを感じるなよ私も。笑

そんなことを考えていると、
チー牛ボーイは捲し立ててくる。


チ「江益さん、28で売れ残ってるのは
ほんとに危機感持った方がいいです」

私「売れ残ってるとかいうな」

チ「25歳超えたらオバサンですよ?」

私「……え、待って待って」


その発言を聞いて我に返る私。
確かにあの頃はチー牛くんは22歳だった。
でも、三年経った今……ってことは?
ここからは私のターンだ!!!


私「○○(チー牛)くんももう25歳だよね?
じゃあおじさんじゃん」

チ「分かってないですね。
男は歳を重ねるごとに色気を増すんですよ
むしろおじさんになってからが勝負です」

私「……ッ!!!!」


ドヤ顔で放つチー牛ボーイ。
くっ、コイツ!
でもそれは否定できない……!

なぜなら私自身が
年上が、いや、むしろ
おじさんが好きだからである……!
(突然の性癖暴露)
(参考文献:
三國無双の推しは賈詡
戦国無双の推しは雑賀孫市
ゲーム実況の推しもおじさんばかり)

わかる、わかるよ??
おじさんはいいんだよ、
特に飄々として、でも
ちょっと影がある感じが……
(注:これは、賈詡さんについて
語ってるだけです)

と、思いつつ賛同するのは癪過ぎる。
ぐぬぬ……と、思いつつも


私「てか、なんか
雰囲気すごい変わったね、
前よりこう……
(かっこいいと言うのも癪なので)
大人っぽくなったというか…」

チ「大人の余裕ってやつですよ」

私「アッソウ(感情無)
そういう○○(チー牛)くんは
彼女はできたの?」

チ「これからですね」

私「いやそんだけ
マウント取っといて居ないのかよ」



そんな話をした。
彼と私は反対方向で
会話してた時間なんて
ほんの数分間の事だった。


私「じゃ、私は帰るので」

チ「あと、あの時は色々と、話してくれて
ありがとうございました」

私「ん?」

チ「優しくしてくれたの、江益さんと
○○くん(当時居た男子大学生)だけだったんで
すごく、助かってました」

私「お、おぅ……(対応に困る私)
(別に優しくはしてはなかったけど)」

チ「いやー、ほんと、
ありがとうございました」


なんだよチー牛ボーイ。
大人になったじゃん。
なんか素直にそんなこと言われると
こっちがどうしていいか
わかんなくなっちゃうじゃん。
と、しょうもないツンデレムーブを
噛ましてしまう私だった。


私「ま、○○(チー牛)くんも
元気そうで良かったよ。
大変だと仕事頑張ってね」

チ「江益さんも、俳優、頑張ってください」


なんて会話をしながら
私は彼に手を振った。
なんだよ。最終回じゃん。
チー牛ボーイ、打ち切りかと思ったけど
なんか最終回みたいになったじゃん。
と、勝手にエモくなっていた矢先。



チ「あ、あと売れ残らないように!!」







おい!!!!!マジで!!!!
一言!!!!!!!余計!!!!!


しかも割と真顔で言うな!!!!!
ツッコミたかったものの
周りの目もあり何も言い返せなかった。

チー牛ボーイはさっさと踵を返して
ホームの奥へ消えていった。

まっっじで、こいつ!!!

と、思ったが、
まぁ、チー牛ボーイだし
仕方ないか、と思った。



おわりに。

結局連絡先も交換せず別れたので
また偶然が起こらない限り
彼と出会うことは無いだろう。
チー牛ボーイのお話は
これで本当におしまい。
今までのご愛読
誠にありがとうございました。
そして勝手にネタにしてごめんね
チー牛ボーイ。
君、めっちゃ人気だったよ。
ふざけんなよ、なんで私より人気なんだよ。
2024年現在でも
江益のnoteの総View数ランキングの
1.3.4.5位が
チー牛ボーイシリーズなんだよ。
おかしいだろ。
何TOP5占領してんだよ!
私のブログなのに……!!
(ちなみに2位は国府台高校の
文化祭レポートの記事なので
このnote読んでる人
多分みんな江益に興味無い)

ま、いいけどさ。笑
最後まで面白い男でした。




そうそう。
チー牛ボーイのお母さん。
彼はちゃんと磨いたら
松潤ほどでは無いけれど
そこそこのポテンシャルは
あったみたいですよ。
大切に育てて良かったね。

でも、デリカシーだけは
どうにかしてやってください。
江益からのお願いです。





おしまい。

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