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Ⅱー01 肥前名護屋vs[絢爛]玉縄について 

記事Ⅱ群では、記事Ⅰ群で導出したバフ・デバフの計算式をもとに、バッファー・デバッファーの性能に着目し、そのキャラクターの属性内で競合しそうな他のキャラクターとの優劣比較を行う。第1弾として城塞都市コトルを採り上げたかったのだが、諸般の事情やる気がでなかったにより書けずにいたところ、突然ガチャで事情が解消されたので、肥前名護屋と[絢爛]玉縄のバッファーとしての効果性の比較を行ってみる。

目録
(1)肥前名護屋(改)の特技&計略
(2)[絢爛]玉縄(改)の特技&計略
(3)平山主要アタッカー別 ダメージ比較
(4)結論

(1)肥前名護屋(改)の特技&計略

攻略wikiの肥前名護屋のページより、肥前名護屋(改)の特技&計略を下に記載する。


■特技:金春百番
巨大化する度に
・射程内の城娘の与ダメージが7%上昇
・近接城娘の射程が10、遠隔城娘の攻撃が50上昇
→最大化時
・射程内の城娘の与ダメージが35%上昇
近接城娘の射程が50遠隔城娘の攻撃が250上昇
■計略:黄金大茶湯(使用まで60秒:消費気10/自分のみが対象)
・30秒間対象が2連続で回復を行う
・対象の射程内の城娘の攻撃が1.5倍、射程が50上昇


2022年7月25日までは、圧倒的な平山のバッファーとして君臨していた。
その力の源泉は、計略時の【射程内城娘の攻撃1.5倍】にある。
平山は、他の属性に比較して割合攻撃バフ持ちが少ないため、肥前名護屋の有無によって殲滅力が変わる、といっても過言でなかったと思う。
とりわけ、固定値バフも付与できる遠隔城娘との相性は抜群。
欠点は、計略の効果時間に対してCTが長いため、その性能を常時発揮できないこと。

(2)[絢爛]玉縄(改)の特技&計略

同様に、攻略wikiの[絢爛]玉縄のページより、[絢爛]玉縄(改)の特技&計略を下に記載する。


■特技:五色の北条鱗
巨大化する度に
・射程内の城娘の攻撃と防御が40、射程が7、与ダメージが7%上昇
・射程外の城娘の攻撃と防御が25、射程が5、与ダメージが5%上昇
→最大化時
・射程内の城娘の攻撃と防御が200、射程が35、与ダメージが35%上昇
・射程外の城娘の攻撃と防御が125、射程が25、与ダメージが20%上昇
■計略:大神鎮護・諏訪壇(使用まで50秒:消費気5/自分のみが対象)
・50秒間対象の射程内の城娘の攻撃が200上昇、敵撃破時の獲得気が1増加
(同種効果の重複なし。)


2022年7月26日の第4回絢爛イベントにあわせて実装された、平山属性5人目の★7歌舞城娘。
満を持して登場といった感にふさわしく、攻・防・射程バフに加え、気獲得アップも併せ持つ、万能感あふれる性能。
そのうえ射程外バフもあり、計略も常時使用することができ、そして堀江由衣、これ以上何を求めるのか、というくらい要素が盛り込まれていて、まさに絢爛城娘。
とはいえ、攻撃バフが割合攻撃バフでなく固定値バフのため、瞬間火力の高さを求める場面では肥前名護屋に譲る先輩思いかもしれないが、逆に言うなら、自前で割合攻撃バフを持っている城娘に対しては、[絢爛]玉縄の方が当然にマッチする。

(3)平山主要アタッカー別 ダメージ比較

この項では、以下の与条件をもとに、主な平山属性のアタッカーごとに、バッファーを肥前名護屋(改)or[絢爛]玉縄(改)とした場合、与ダメージがどう変化するのか=どちらが相性がよいのか、を確認する。


ダメージ計算式Ⅰー(ⅰ)ー02 【重要】1ヒットあたりのダメージ計算式に記載の⑥式を使用する。記号等についてはそちらを参照のこと。
敵防御ステータス値1000とする。
城娘の攻撃ステータス値は、もりたん先生のサイトの計算式を用い、Lv60、Lv80、Lv100の3段階について算出し、採用する。なお、城娘は改、好感度MAX、地形一致、最大化したものとする。
武器の攻撃ステータス値は、原則ユカリ武器+0とするが、所持武器がある場合には、所持武器改+0とする。なお、武器のもつ固定値バフは考慮するが、追加ダメージ等の特殊効果は考慮しない。


以上をもとに、
①各アタッカー城娘の攻撃ステータス値(武器込み)
②各アタッカーの特技・計略の自己バフを適用した、防御値1000の敵に対するダメージ値
③/④ ②に肥前名護屋(改)/[絢爛]玉縄(改)射程内バフを適用したダメージ値
肥前名護屋(改)と[絢爛]玉縄(改)のダメージ差
(+であれば肥前名護屋有利、ーであれば[絢爛]玉縄有利、となる)
として作成した表を下に掲出する。

(4)結論

上の表をもとに、肥前名護屋と[絢爛]玉縄とについて、城娘の類型ごとに特徴的な傾向をみてみよう。

■鬼ヶ島・白鷺など
50%を超える割合攻撃バフ持つ近接城娘。
この場合、肥前名護屋からは射程バフしか受けられないため、与ダメージで見れば、[絢爛]玉縄が絶対的に有利となる。
なお、与ダメージの差は、アタッカーの城娘のLVにかかわらず、固定値バフ400に与ダメージアップバフ35%を乗じた540で一定となる。
ちなみに、同バフ持つ遠隔城娘の場合も[絢爛]玉縄が有利であることは同様だが、ダメージ差は(400-250)*1.35=202となる。

■鷹など
50%以下の割合攻撃バフを持つ近接城娘。
この場合、肥前名護屋の50%バフと城娘の自己バフの差に基づくダメージ差分が、[絢爛]玉縄の固定値バフ400を超えるか否かが、有利不利判断のポイントとなる。
鷹の例でいえば、割合攻撃バフの差が15%となるので、攻撃ステータス値が400/0.15=2,667以上であれば肥前名護屋の方が有利、となるのだが、攻撃ステータス値がこれを超えることは実質的に不可能
したがって、割合攻撃バフをもつ近接城娘の場合には、総じて[絢爛]玉縄が有利、といっていいと思う。

■[正月]姫路・小峯・[HW]モースハムなど
50%以下の割合攻撃バフを持つ遠隔城娘。
この場合、肥前名護屋の割合攻撃バフ50%と城娘の自己バフの差に基づくダメージ差分が、[絢爛]玉縄の固定値バフと肥前名護屋の固定値バフとの差分である150を超えるか否かが、有利不利のポイントとなる。
割合攻撃バフ25%をもつ小峯の例でいえば、割合攻撃バフの差が25%となるので、攻撃ステータス値が150/0.25=600以上であれば肥前名護屋の方が有利、となる。
(表のLv60とLv80の攻撃ステータス値→ダメージ差を確認のこと)
この値はハードルとしてそれほど高くないので、割合攻撃バフをもつ遠隔城娘の場合には、瞬間火力だけ見れば肥前名護屋の方が有利、な傾向となるだろう。
ただし、表を見ればわかる通り、差の量がそれほど大きくないため、常時バフがかけられる[絢爛]玉縄と、バフが断続的になる肥前名護屋と、どちらが良いかは状況次第で判断、となるだろう。
なお、一時期と比べ小峯も影が薄くなってきた感は否めないが、[絢爛]玉縄であれば、射程外の離れた場所に配置してもバフが受けられるので、起用の場が増えるかもしれない。

■真岡など
割合攻撃バフを持たない近接城娘。
この場合、肥前名護屋の50%バフに基づくダメージ差分が、[絢爛]玉縄の固定値バフ400を超えるか否かが、有利不利のポイントとなる。
すなわち、攻撃ステータス値が400/0.5=800以上の城娘であれば肥前名護屋の方が有利、となる。
表に記載した真岡の場合、★6の拳のため攻撃ステータス値が低く、したがって[絢爛]玉縄が有利となる。
一方、★7の剣、槌、鎌等の城娘であれば、たいてい攻撃ステータス値800は超えてくるであろうから、瞬間火力的には肥前名護屋の方が有利となるだろうが、どちらを起用すべきかは状況により、となるのは上記同様。

■[裏]小牧山・[正月]宇和島・[絢爛]佐倉など
割合攻撃バフを持たない遠隔城娘。
この場合、肥前名護屋の50%バフに基づくダメージ差分が、[絢爛]玉縄の固定値バフと肥前名護屋の固定値バフ250との差分である150を超えるか否かが、有利不利のポイントとなる。
すなわち、攻撃ステータス値が150/0.5=300以上であれば肥前名護屋の方が有利、となるので、ほぼすべての城娘が当てはまるだろう。
したがって、割合攻撃バフを持たない遠隔城娘の場合には、肥前名護屋が圧倒的に有利となり、その有利さは、攻撃ステータス値の高い城娘ほど大きくなる。


以上をざっと結論付けると
・50%以上の割合攻撃バフ持ちの城娘は[絢爛]玉縄有利
・50%以下の割合攻撃バフ持ちの近接城娘は[絢爛]玉縄有利
・割合攻撃バフを持たない遠隔城娘は肥前名護屋有利
・それ以外は城娘の攻撃ステータス値に応じ判断

となるが、防御バフ、気獲得能力があること、さらに計略を常時かけられることを考慮すると、[絢爛]玉縄の方が汎用性が高く、肥前名護屋は遠隔城娘で強敵と相対するときに起用する、といったことが趨勢となるように思われる。
また、【城娘の巨大化が進んでいない序盤】=【各城娘の攻撃値が低い状態】、なので、こうした場面でも、割合攻撃バフより低気消費で固定値バフ200を捲ける[絢爛]玉縄の有用性は高く、普段使いのしやすさを後押しする。
イメージ的には、[絢爛]玉縄がレギュラーで、肥前名護屋はピンチでの切り札、といったポジションになりそうだが、攻撃ステータス値の上方修正等があると、また役回りが変わってくるだろう。

以上

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0ー2 とある城プロ魔術師の算術書 目録

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0-1 とある城プロ魔術師の算術書 ごあんない


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