超特急__On_On__Teaser_-_YouTube

超特急の曲(ほぼ)縛りDJしたときの備忘録2019/12/7


※サムネイルは超特急公式YouTube「On&On」ティザー映像より。
こんにちは。ド新規超特急沼落ちDJ emです。

このコンテンツは去る2019/12/7、不動前TRIOにて行われました8号車(超特急ファンの呼称)の一人こと、まきたそさんの「超特急のライブ映像見ながら、みんなでペンラぶん回す会 Vol.2」なる超特急ファンイベント(非公式)にDJとして参加させていただき、そのときのプレイリストについて「なんでこの選曲なのか、また完全に超特急オンリーではなくちょいちょい違う曲混ぜた理由は何か」について、備忘録的にまとめたものです。

前回書いたコンテンツ同様、この記事もかなりDJ・クラブ周りのワードが出てきます。すまない。なるべく平たく、注釈をつけて参りますが伝わらなかったらやっぱり私の力量不足ですので本当に申し訳ない。また、当日遊びにいただいた方々のツイートを引用しております。アレな場合は即刻削除しますので、お申し付けください。

先日書いた超特急の曲コメント記事への御礼

まずはここから、感謝の気持ちを改めて述べたく思います。9月下旬、はてなブログきっかけで超特急の曲を聞いて秒で沼に落ちてから書いた、「超特急の曲はここがすごい!!」記事から2ヶ月弱。たくさんの方にお読みいただきありがてえなあ、あったかいなあという気持ちでいっぱいです。

たくさんの暖かいコメントや「この曲も良いですよ!」と教えて頂いてからと言うもの、ほぼ毎日貪るように超特急の曲聞いたり買ったり、動画やネットコンテンツ見ています。掘っても掘ってもこれまでの蓄積がありすぎて、掘り尽くせる気がしない。こわい。

次に、当記事を書くきっかけになったのは、去る2019/12/7、不動前TRIOにて行われました8号車(超特急ファンの呼称)の一人こと、まきたそさんのオフ会パーティのおかげ。

まきたそさん、本当に本当にありがとう…。

1回目は「みんながライブでどんなコールとかペンラやってるのか知りたいな」と言う好奇心ベースで遊びに行ったのですが、まきたそさんのご厚意により飛び入りDJさせていただき、めちゃくちゃ恐縮しつつ楽しんで頂いた流れとなりました。8号車の皆さんあったかい……。

その後今回の2回目。DJ 子役さん(※1)、Miyamansさん(オット8号車)、そして私、とDJをフィーチャーいただく形での開催に。驚いたのが、前回よりも1.5〜2倍の8号車さんにお越しいただいたこと。まきたそさんの、人を巻き込む力と8号車さんの「楽しそうなものは行ってみる!」という好奇心の強さを実感する、素晴らしいパーティー(※2)でした。

※註1:DJ 子役さんは、山梨のレイブ「ゆめむら」で一緒にDJ出てたり、不動前TRIOでもよく会っているオールジャンルDJです。先日は青山 蜂というクラブで「a kind of love 」をDJセットに使うなど、なんかもうよくわかんないけど凄いセレクトをするDJです。
※註2:前回記事同様パーティは、クラブ界隈におけるイベントの呼称。「遊びに来てくれた人も、この時間を共に楽しむのに必要な人たち、演者/来場者の垣根を極力無くしたい」という視点から「パーティ」と呼ぶ傾向があります。

2019/12/7今回の超特急(ほぼ)縛りセットリスト

前置きが大変長くなりました。ここからは実際にDJで使った超特急の曲と、そうでない曲について「なんでこれにしたか」を解説してみます。実はこういう備忘録はDJ界隈で書いたことほとんどなくて、だからこそ新鮮な気持ちで臨めて楽しいな、と思っています。超特急、こういうの書いてみたくなる気持ちにさせるのすごすぎ。

DJでかけた曲のプレイリストは以下の通り。曲名/アーティスト名の表記です。
1:DJ Dominator(New Mix)/超特急
2:Little L/Jamiroquai
3:Hey Hey Hey/超特急
4:コーシエンノイ/超特急
5:少年ヤング (Album Mix)/電気グルーヴ
6:Time of GOLD/超特急
7:住所 feat. 岡村靖幸/KICK THE CAN CREW
8:On & On/超特急
9:爆ぜろ!!/Creepy Nuts Feat. MOP of HEAD
10:Party Maker/超特急
11:Booster/超特急
12:Play Back/超特急
13:超ネバギバDANCE (AL ver.)/超特急
〜アンコール(!?)〜
14:バッタマン(Lunatic ver.)/超特急
15:超特急です!!!!!!!! (AL ver.)/超特急

非公式ファンイベントなのにアンコールあるの凄すぎたんですが、これはひとえに、遊びに来てくださった8号車さんたちの熱量が凄すぎたためです。

DJやクラブについて不慣れと仰っておられながら、皆さんものすごく音楽に向き合っていて、その真摯な気持ちがDJブース越しに伝わりすぎて、アンコール始まったときちょっと泣いた。

この熱量の10000倍以上(動員的にも感情的にも)を、ツアー中は連日受け止めてる超特急、やばすぎるでしょ…かっこよすぎるでしょ…となりました。

選曲工程について

まずは全体的な話からすると、今回のパーティが15:00〜18:00で、私の出番がラストの17:20〜18:00の40分でした。ラストにDJというのはパーティ全体の雰囲気を締めることを担当するのと同義であるため、ここで滑ると来ていただいた皆さん含め、全員かなり気持ちがツラくなります(オールナイトだと、朝方の締めはゆるい方が楽しいことがあるけどそれはクラブのお話)。

そのため、今回は絶対にMIX(※3)面でミスをしないように、また選曲すべってもリカバリ(立て直し)できるようにセットリストをきちんと組む、というのが命題でした。
※註3:DJにおける曲と曲を混ぜること。ミスると誰でもわかるレベルで「この曲の流れ変だな」となるので凄い大事。

オープニングDJが子役さんなので、私よりも先に超特急知っていたという経緯から「たぶんDramatic Seven以前の曲と確実に盛り上げる曲は使うやろなあ」という予測(それでも曲被り発生して焦った)と、続くMiyamansさんがDJで何かけても大丈夫なように、そしてこのパーティで一番重要な、ライブ映像を見て皆さんが高まった後の落とし所を探ったのがこの選曲の土台です。

落とし所、というと少し語弊があるかもしれないのですが、もう少し平たく言うと、もう既に今日のパーティでかかった曲だけどもう一度聞きたい可能性がある曲、あるいはまだ全然やってないけどDJプレイしたらかっこいい曲を探る作業となります。

かつ、クラブ的環境がほぼ未体験の人でもノリやすいBPM(※4)であるように、最後までこのパーティにいたいと思っていただけるように、音色がうるさくなく、激しすぎない1曲目が必要だな、という感覚から起点を選びました。その結果、DJ Dominator(New Mix)がBPM120あたりで、ちょうど良いノリ、ここからBPMやテイストを激しくしても大丈夫だろう、という着地に。

また、常に盛り上がる曲ばかり使うと聴いている側も疲れてしまうと思っていました。なので、一番盛り上げたいポイントを最大限に活かすため、前半はかなり抑えめの展開で、不動前TRIOというでっかいスピーカーがある環境において、どの超特急の曲を一番かっこよく聴かせられるかな、というのを念頭に考えていました。

このセットリストで一番「この超特急の曲かっこいいから!」という解釈をもってぶっこんだのはTime of GOLDとOn & Onなのですが、この2曲はストーリー性が半端ないので、後述の解説(解釈?)もお読みいただけると幸いです。

※註4:BPMはBeats Per Minuteで、1分間にどれだけビートがドンドンと鳴っているか、曲のテンポを測る指標のこと。BPMそのものが曲のテイストを決めることも多々ある。

DJ Dominator(New Mix)〜Little Lの流れ

DJ Dominatorの曲自体は、Twitterで直/エア問わずリプで教えて頂いて、すっげーファンク!黒いディスコ!となってカチ上がりました。

歌詞を見ると「Bass drum 唸り Weekend nightclub 平日は平凡なオレ but 今はこのフロアの支配者〜」という始まりですが、これは完全にサタデーナイトフィーバー(古)というか、週末の自分はちょっと違うぜ?感を出すのにベスト。

今回のパーティは土曜日のおやつ時間から夕方の時間帯。やるしかないな、と。ちゃんとキック(ドラム)、ベースから入っているのも良い。スクラッチの音ないけど。

DJでかけて見て理解したのが、この曲は「既に大盛り上がりしてるフロアをイメージした歌詞と曲調」ではなく、「これから朝まで盛り上がるぜ、分かってるよな?」のウォームアップ(※5)として適切でした。

曲調だけ見ちゃうと朝方の緩めになったフロアでもいけると思ったけど、夜が深まる手前にかけることで、その後の展開が楽しくなる呼び水的な使い方が良いと思います。
※註5:ウォームアップは、イベントで盛り上がる一番良い時間を作るため、もしくはその後めちゃくちゃ踊った、をやる状態に向けてテンションを高めていくこと。「曲Aと曲B、両方最高だけど温度差で風邪ひく」はマジで、その温度差を無くすために曲A-曲A'-曲A"-曲B"-曲B'-曲Bと、双方に近い曲調を持つ曲で合間を埋める選曲はやることがあります。

次に、この後何かけると良いかな、と考えたところLittle L/Jamiroquaiになりました。というのも、超特急の曲のみで空気暖める感じを維持するのは、温度差が凄い曲が多いためにちょっと難しくて(己の力量不足)、もう1曲このムードの質感を維持するものを使ってから、超特急の曲に戻す方が良いんじゃないかな、という思考になりました。

あと、超特急の楽曲制作をされている(というかA&Rらしいのでディレクションまわり)SDR取締役宮井氏がJamiroquaiの音楽を日本に持ち込んだ、という細かすぎる文脈を込めています(めんどくさいオタク)。

当日お越しくださっていた、8号車のはなはちさんが動画撮ってくださっていてありがたい。。。DJ前に「DJ中の動画や録音OKです!」とアナウンスしてたのですが、ほんまありがてえ。。。(このとき、流れてたライブ映像のNeed Youが、曲もパフォーマンスも良すぎて涙目でDJブース入った)

動画の1:20頃からMIXしていて、1:45で次の曲に完全移行しています。DJの姿とか見たくないよ、というご意見はあると思いますので、動画は見ないで音だけでも聴いてもらえると嬉しい。

Jamiroquaiのカバー、超特急凄い似合うと思うんですよね(また前回の記事と同じこと言ってる)。

Hey Hey Hey〜コーシエンノイの流れ

Jamiroquaiでファンク/ディスコの曲調を通して、ここからもう一回超特急の曲に戻すならもうこれしかなかった。

Little Lの2:20〜が長めの間奏で、ふんわりしたシンセとストリングス、ベース、クラップ、ドラム、カッティングギターというウォームアップなファンク/ディスコの構成が30秒ぐらい続くのですが、ここにHey Hey Heyのホーンから始まるイントロを頭から被せたらいけるんじゃね?と思ったらできました。

できました、と軽く書いてるけどこれがちゃんとできるって凄い曲構成で、MIX中にごちゃごちゃする感じがなく「別の曲と繋がりが持てる」って、J-POPの曲構成セオリーから見ると珍しいと感じています。DJ MIXだとよく「音が団子になるから使わない」となりかねないんですが、スッキリ使えたのでビックリしています。これがJ-POPシーンのシングル曲っておかしくないですか?(めちゃくちゃ褒めてる)

また、Hey Hey Heyは先ほどまでの緩めディスコなテンションから、カッチリしたタイトなグルーヴに持っていくのにもちょうどよかった。あと、今後の選曲考えるとテンポ速い方が良いよなあという考えで、この曲中でBPM124になるよう徐々にテンポ上げてました。

こういう曲調の元ネタに近い、ガチのファンクな曲で良いのない?とパートナーに聞いたところ、「Tower of Power - Only So Much Oil In The Ground」とか良いよ、と教えてもらいました。

言いたいこととしては、こういう曲と同列にかけられるポテンシャルが、Hey Hey Heyにはあるということです。よろしくお願いします。

ここからコーシエンノイの流れは、一回落ち着いたムードに落としたいなと言うのがありました。イメージとしては、Hey Hey Heyのラスト20秒のアウトロと、コーシエンノイのイントロが噛み合うな、という流れからBPMは一定に保ちつつ派手さは一回潜めて次の曲までのブリッジ(橋渡し)に使えそう、という感じです。

コーシエンノイの面白いなーと思うポイントが、めちゃめちゃヒップホップ方面(トラップやダウナーな4つ打ち)のA,Bメロで、キック自体はミニマルとかテック系のタイトな音色、それからサビ前にレイヴホーン(プォプォーンて鳴るやつ)使ってEDM風のサビになって、そこからトラップに戻るところ。

確かにEDMでもラップと組み合わせる曲ってあるんですが、かなり特殊な曲だと思います。なんというかK-POPの構造に近い。実際にHey Hey HeyからコーシエンノイへどうMIXしたかは、はなはちさんの動画をご覧ください。まじ録画してくださって感謝。。。

曲名がまじで何これ?だったのですが、タイ語だったんですね!それ踏まえて歌詞聴き込んだら確かに「アロイ(美味しい)」とか「マイペンライ(大丈夫、どういたしまして、とか無問題的な用法)」言ってたわ。

それを踏まえると「コーシエンノイ(声をあげろ、ขอเสียงหน่อย)」って、クラブで言うところの「Make Some Noise!」的な盛り上がってこうぜ〜!文脈だと思います。つまり、こっからさらに盛り上げるためのウォームアップ曲だな、というセレクトです。彼らがタイ、インドネシア、マレーシアなど東南アジア公演するなら、これを公演最初のSEから続く3-4曲内に持ってきてもアリだろうな、という感触。

コーシエンノイについて、「海外展開するための曲なのかな」とユースケさんがインタビューで答えていたようなのですが、素でコメントしているとしたら洞察力が鋭すぎ。脚本ないですよね???

来日アーティストでもあることですが、そのアーティストらしい始まり方をしつつ、ローカライズに展開するためライブ序盤に現地語で「声上げろ!」と言われたら嬉しいですもん。

少年ヤング (Album Mix)〜Time of GOLDの流れ

コーシエンノイの(超特急の曲群で言うと比較的)落ち着いた流れから、一番聴いて欲しいTime of GOLDへ持っていくにあたり必要だったのが、音数少ないけど踊れるノリが維持しつつ、さらに次の曲へ違和感なく繋げる曲を入れる、でした。

ここで歌詞が一切ない、ゴリゴリのテクノを持っていくのも考えたのですが、遊びに来て頂いた人がクラブやDJについて詳しくない、という背景を思うと徹底的に歌詞があるもの、かつなるべく日本語でセレクトしようとなり、電気グルーヴを選びました。なので先のJamiroquaiはかなりイレギュラーな選曲になります。

電気グルーヴの中でも少年ヤング (Album Mix)を選んだ理由としては、「全体的に歌詞が少ない・展開が一定・長尺なのでどこで次の曲をMIXしても何とかなる・欲しい数以上でも以下でもないちょうどいい音数」がマッチしたためです。(参照曲アップしたいけど、電気グルーヴ今YouTube削除されまくってるのでツラすぎる)

どういうことかというと、次にかけるTime of GOLDが開幕サビになっており、めちゃくちゃシンセが鳴って音が面(帯域で言うとMid-Hiに重点置いてその辺り全部鳴ってる)なんですよね。

すごい雑に言うとうるさいイントロなので、「うるさい間奏またはアウトロ→うるさいイントロ」でMIXすると聴いている側にとってかなり負担になるので、それを回避するため、Time of GOLDが綺麗に鳴るための前振りができる曲を選びました。あと石野卓球氏はめちゃくちゃ声が良くて、タカシさんの声質と混ぜても重ね方に違和感がない。

Time of GOLDを6曲めにかけた理由について。これはラスト曲でも良かった可能性はあるのですが個人的な感情として、来ていただいた8号車さんたちとは、こういう形のエモい気持ちでお別れするのはなんか違うな、次のライブとかオフ会でも楽しく会いたいな、という感情があり。

こっからもっかい、さらにエモい展開〜からのテンション上げる展開作るために、あえてDJセットの道中で使っています。

住所〜On & Onの流れ

Time of GOLDから住所にしたのは、歌い方と展開、それからフィーチャリングである岡村靖幸の存在という3つの理由があります。

まずは歌い方について。これはTime of GOLDのサビ間に入る「時代を超えて」「そう、僕らは繋がる」がすげえラップっぽいなあと思い、であれば次にかける曲は日本語ラップが良いのでは?という気持ちがありました。ここの声の感じがKICKのMCUぽかった、というのもでかい。

次に展開なんですが、BPM遅めEDMのTime of GOLDからまたディスコな住所に戻すの?というツッコミはあると思います。そこは確かに私も悩んだ。ただ、次に聴かせたいOn & On以降は、不可逆的にエレクトリックで質感も重め(暗いという意味ではなく音圧がデカイ)になってしまう展開なので、ここでもっかいディスコで多幸感強めなテンションに戻しても良いかなあ、この先はもうテンション戻さないのでよろしくお願いします。という考えでした。

それから、なんでKICK THE CAN CREWの中でもフィーチャリング岡村靖幸の曲なのかと言うと、タカシさんが過去にutautaiで、だいすき/岡村靖幸をカバーで歌ってたというのをDJ前に知ったから、というまたクソめんどくさい文脈です。だいすきは名曲。

ここからOn&Onは、BPM的に噛み合わないのがわかりきっていた(住所がBPM124ぐらいにしていて、On&Onが110ぐらいにしていたので14ぐらい差がある)ので、住所のアウトロをエフェクトで飛ばして(※6)、半ばカットイン(※7)な感じで入れました。

というのも岡村靖幸がもともと日本におけるプリンス(アーティスト名の方)とかファンクの体現者と言われていて、だったらここでファンクなテンションとEDMを混ぜたOn&On入れるのが適切かな、と。
※註6:エフェクトはDJミキサーに付いている音を変化させるもの。このときはフランジャーという飛行機飛ぶ感じみたいな、高めの音で回すエフェクトを使いました。
※註7:カットインはDJ MIXの技法の中で「音を混ぜずに、テンポや質感を合わせて勢いでガッとフェーダーで音を切り替える手法」のこと。ヒップホップのDJにとっては基本のようなのですが、私は力量不足でもっと練習が必要。

On&Onは今回絶対にDJでかけたかった曲で、かつ今年出たもので自分が聴いた曲でも、ベスト5に入るクラスで良い曲だと思っています。えぐいぐらいに良い曲すぎ。最近出たばかりのシングル「Revival Love」初回限定盤のカップリング曲なわけですが、初見は本当にビビった。

On&Onの何が凄いかというと、
ビッグバンドなブラスとハーモニカ始まりのイントロ>タカシさんの「ah」で空気を切り替え>グライム(※8)調のベースラインの音色なのにBPMやノリはファンクなAメロ>「ランダムに迫るCrisis〜」からのサビ前転調がユーフォリックトランス(※9)かプログレッシブトランス(※10)ですか?な多幸感を持った、でもニューソウルとかR&B方面な歌い方>サビがEDM>Bメロでまたグライム調ベースラインに戻る(ここの「清濁併せ飲む世界」が死ぬほど良い歌い方なので、音源持ってる方はぜひフォーカスしてください)>もっかいサビ>オルゴールの転調…という、コメントするのがアホらしくなるレベルで魔改造。

いろんなジャンルぶっこみ過ぎてるのに一曲として完成し過ぎてて、コメントするのが疲れる。J-POPだからできる、一曲の中にジャンルをまたぐ自由度には敬服です。
※註8:「グライム(英: grime)は、UKガラージ、2ステップなどのハウス系クラブミュージックに、ラップやレゲエの要素を加えた音楽ジャンルの総称である。(by Wikipedia)」なんですが、厳密にはもうちょっと違ってて、ダブステップに近いBPM140なテンポの取り方、かつ基本的にダークなテンションやジャズ寄りの曲を指す、独特の音色を使うジャンルです。On&Onでこの音色使ってるのは本当にビックリした。Swindleかよ。(以下動画参照0:56〜あたり)

※註9、10:ユーフォリック/プログレッシブトランスは、多幸感バリバリなトランスのこと。以下動画の8:10〜10:10あたりで、BPM落とした感じと解釈してください。

そんな経緯から、めっちゃ申し訳ないけれどタイトル曲のRevival Loveよりも歌詞が超絶エッチと話題のBody RockよりもクリスマスソングなSweet Bellよりも概念としてブレイクコア(※11)なDon't Stop 恋よりも、On&Onを絶対にDJでかけたい、という気持ちでこの流れになりました。
歌詞が超絶エッチなBody Rockについては、この記事が素晴らしい和訳でした。スラングどうするか悩んだの、わかります。

※註11:ブレイクコアは、ブレイクビーツと言われるビートを土台にいろいろな曲をサンプリングして爆速/または半拍で組み合わせているハードコアな音楽ジャンルのこと。言語化するのがつらいけれど最高に面白いジャンルでもある。Don't Stop 恋みたいに一曲の中でたくさんの音楽が入っているブレイクコアとしては、「ダンスホールレゲエ×ハル○リ×アメリカのポップ曲×ガバキック」みたいな組み合わせの曲もあります。

爆ぜろ!!〜Party Makerの流れ

爆ぜろ!!は正直入れるか迷ったけど、入れた理由は次からParty Makerで治安悪くなるので、その前哨戦かつBPM110前後で何かできないかな、と言う気持ちでした。ただ、これに関してはOn&On終わってからそのままParty Makerでもよかったんちゃうん?的な気持ちはある。

でも、BPM110台で空気入れ替えつつここから治安悪い曲にするぞ!といいう決意表明として必要だったとは思っている。R-指定の声の感じだったり、DJ松永の作るビートのテクスチャー(音色や質感)は噛み合うな、と。

ここからParty Makerは、単純にアウトロ〜イントロで繋ぎました。Party Makerからはエレクトロバリバリでやっていくんでよろしくお願いします!という宣言ですね。

今回選曲するにあたってすごい悩んだのが、初手Party Makerで、そこからPlay Back>PUMP ME UP>Jesus>ikki!!!!!i!! >SAY NOみたいな、空気がアッパー・音がエレクトロやロック方面でも良かったんじゃないか?という方向性の可能性について。これは最初めっちゃ考えました。

なのですが、やはり今回一番かけたいのがOn&Onであったという観点から、それらを削ぎ落として「超特急の曲はクラブでかけられる、そしてむちゃくちゃかっこいい」をアピールしたい、という気持ちが優先されました。

Booster〜Play Back〜超ネバギバDANCE (AL ver.)の流れ

Boosterってラップパート、タカシさんじゃないんですか?パーティで8号車さんらから「ここ(2号車)カイくんなんですよ!」と教えてもらいました。えっ何それ最高…。

Party MakerからBoosterにしたのは、ここで一気にBPM上げたいな、というのと前半のイントロが噛み合ったから、です。また、次にかけるPlay Backへ移行するまでにもっとエレクトロな質感にしたいという「曲A(この場合Party Maker)>曲A'(Booster)>曲A"(Play Back)」になるように、ブリッジで使ったという理由があります。

続くPlay Backですがエレクトロ路線になったらもうこれ絶対かけたい!という気持ちになったので、すっと収まりました。BPM的にも140台に合わせてとても噛み合う。

Play Backはキラーチューン(※12)になりうる曲なので、なるべく混ぜない・フルで聴いてほしいという視点で言うと、Boosterのアウトロから即繋ぐやり方にしています。
※註12:キラーチューンは、特定のジャンルのパーティでかけると絶対盛り上がる曲のこと。ジャンルに詳しくない人でも「これかっこいい、面白い」と思える個性を持った曲がよく使われます。

そして、持ち時間ラストでかけたのが超ネバギバDANCE (AL ver.)なのですが、これはド新規8号車の身としては本当に本当に悩んだ。

何を悩んだかというと、コーイチさんいるVer.かけるのが正解なのかAL ver.かけるのが正解なのか、という部分。

音的には質感もBPMも、もうこれしかないし、DJのセットリストとして「超特急としての宣言曲」を最後にかけるとうまく閉まるよなあと思っていたのですが、これどっちかけても聴いている側的に大丈夫かしら…と思っていたんですよね。

でもこれ、完全に杞憂でした。DJブース側にすごい勢いでペンラが振られ、コールが飛び交い「現在進行形で進む形で盛り上がる」が如実に伝わるレベルで盛り上がっていました。マジな話凄いビックリした。

バッタマン(Lunatic ver.)〜超特急です!!!!!!!! (AL ver.)の流れ

超ネバギバDANCE (AL ver.)をかけてドチャクソに盛り上がり、持ち時間もジャストで終わって心の中で「神回かよ」となっていたのですが、そこからさらにアンコール!アンコール!のお声が。

えっマジで????これ非公式イベで、目の前にいるの秒で沼落ちしたDJだよ???みんなわかってる???

そんな気持ちになりつつ、8号車のみなさんが楽しく家帰ったり二次会したりするならこれしかないやろ、とかけました。この2曲はMIXがどうとかないです。フルでかけて、両方聞いて「これこれ!超特急といったらこれ!」というテンションだけでかけてます。BPM的には2曲とも近いので、曲終わってすぐ次の曲かける、というやり方でも難しくなくてよかった。

かけるかどうか凄い悩んで止めた曲と理由について

My Buddy、a kind of love、Need Youもすごいかけたかったんですよ。でも、今回のDJで絶対にOn&Onかけるぞ、という気持ちだと、この3曲はBPMもテンションも噛み合わなくてできなかった。

My Buddy、a kind of loveは爽やか/ラブリーすぎて選曲全体のストーリーと合わない、Need YouはBPM的にいけるけれど、ストーリーがシリアスになりすぎるのでそれもちょっと違うな、という判断でした。

超余談

この記事を書くまでの間に何やってたかと言うと、自分語りで恐縮ですがNYLON JAPAN の超特急連載『Virgin Express』アーカイヴブック予約したり、Revolucion viva 〜Shine Bright New Year〜2020/1/4公演チケットゲットして初乗車(超特急のライブに初めて行くことをこう言う)確定したり、新譜「Revival Love」はOn&On欲しさに初回限定盤をゲット、トレカが3号車ことリョウガさんだったので、「あーもうこれずっとついていくやつだ」となっています。

あと、このDJしたとき超特急コラボキャンペーンしていた、M.A.C.のストロボクリームシルバーでお化粧していました。文脈細かすぎてすまない。ポストカードはタカシさんでした。やったね!

ということで、超特急はDJでめっちゃ使えるぞ!というお話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?