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2016年、35歳の僕へ伝えたい言葉「ライオンズの先行きは暗くないよ」

地味ながらも長きにわたりブルペンを支えた岡本篤志投手の引退登板を見るために訪れたホーム最終戦。

僕が目にしたのは大谷の快投と日本ハムファイターズの胴上げだった。

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この年のライオンズは4位。前年の4位、前々年の5位に続けて3年連続のBクラス。

駒はそろっているはずなのに、いまいちつながりを欠く打線

殻を破り切れない若手投手たち…

その日、家に帰った僕はここ数シーズンの絶望を奥さんにぶつけたものである。

「しかし、俺が30代でいる間にライオンズの優勝を見ることができるのかね…」

辻監督の就任で始まった快進撃

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翌2017年、一時は外様から宮本慎也を招くといった報道も見られたものの、結局は黄金時代の内野手・辻発彦が監督に就任。

戦力的な上積みはなく期待はしていなかったものの、源田の加入、山川、外崎の台頭もありAクラスに躍進。シーズン終盤の炎獅子13連勝もあり、翌年に可能性を感じさせる1年となった。

個人としては、この年に初めてロイヤルシートでの観戦を経験。ロイヤルシートのオーナーとなり、小倉アナの名前の隣にオーナープレートを並べるという人生の目標を得た1年でもあった。

山賊打線がパリーグを蹂躙した2018年

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2018年。開幕から8連勝を記録したこの年は、野上、牧田の移籍という不安要素をはねかえし、ほぼブッチギリで優勝。

「最近の西武打線への言いがかりで打線を組んだw」などの名スレが生まれた。

大差で登板した伊藤翔を「勝戦処理投手」と呼ぶなど、今思えば幸せな時代であった。

苦しみながらも逆転でリーグを制した2019年

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毎年恒例のFA流出により打点王とベテラン捕手を失い、メジャー挑戦によりエースも離脱。一時は首位から7ゲームほど離されるなど、様々な逆風を跳ね返し、逆転優勝を決めた。

胴上げの瞬間を現地で見届けたときは感激のあまり涙が出た。

◆◆◆

2016年に、「30代の間に見ることができないのではないか」と思っていた優勝をなんと2回も見ることができた。

だから、もし35歳の僕に会うことができたなら「ライオンズの先行きは暗くないよ」と声をかけるだろう。おそらく、にわかには信じてもらえないだろうが、事実なのだから仕方ない。

そして、現在2020年のライオンズは苦しい状況にある。

打点王とリードオフマンの連続流出により迫力を欠く打線。

期待を裏切り続ける若手投手陣…。

それでも悲観的になりすぎる必要はないのだろう。2016年の最終戦に感じた、先行き不透明な状況からチームは見事に再建されたのだから。きっと数年後の僕に会うことができたなら、今の僕に「ライオンズの先行きは暗くないよ」と声をかけてくれるだろう。そう信じている。

ちなみに僕はもうすぐ39歳になる。そして、欲を言うならば30代のうちに、ライオンズの日本一を見たいと願っている。

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