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【随筆日記】ストリートビューで追う47都道府県思い出の場所《群馬県》

群馬県横川駅前おぎのや本店

09群馬県横川駅

「峠の釜めし」で有名なおぎのや。今や駅弁というよりも一つの名物と言ってもいい。高速道路のSAに行っても、道の駅に行っても、それこそ信州方面にはいくつも支店があって群馬県、長野県あたりでは入手が可能。そのほかの場所でも首都圏であれば駅ナカで売っている所も多い。

 今から40年以上も前、まだ信越本線が軽井沢よりも先へ続いていた頃、峠の釜めしと言えば横川駅で買うものだった。まだ当時は電車の窓が開くから駅弁も買いやすいものだった。窓を開ければ買えたのだ。

 また横川駅はここで列車が必ず数分間は停車をした。と言うのも碓氷峠を越える時に機関車を連結しないと列車は走れない。そのくらい険しい坂だった。高低差は1キロ進むと66.7mも上がるくらい。そんなわけで横川駅はその準備をするために必ず列車が止まるので駅弁も売れたと言う話を聞く。

 いつしか横川と軽井沢の間は鉄道が廃止となり、横川駅は終着駅になってしまった。しかしその前におぎのやは次なる手を打っていたというわけだ。今でも峠の釜めしは大人気、僕もかつては売っているのを見かけると買って帰ったものだった。

 そんなおぎのや、横川駅のすぐ横に本店がある。今はもしかしたら本店は移転したのかもしれないが、ストリートビューを見る限り昔からあるおぎのやはまだご覧の通り健在だ。

 以前信州に行った折は面倒臭いが碓氷峠を下る事が多く、運転疲れで休憩するのに時々このおぎのやを利用していた。その頃まだ鉄道は廃止にはなってなかった。何故かこのお店のカツ丼が気に入ってカツ丼ばかり食べていた。お土産に釜めしは買うのでお店ではほかのメニューが食べたかったのだろう。商品はあんなにも有名なのに全く飾り気もなく、ただただ温かい接客で迎えてくれた。

 今でも年に1〜2回は食べているが、昨今の感染症騒ぎでご無沙汰している。たまには峠の釜めしが食べたいものだ。

 そしてこれは全くの余談だ。あの釜めしの釜。たまに食器として使ったり同じような釜飯を作った際には容器にするがそれ以外の使い道がない。もし家で小型犬を飼っていたらどこのペットショップでも手に入るステンレスのフードボウル、あれがピッタリとあの釜にフィットする。フードでも水でもあのお釜の分高くさせられる。小型犬飼っているとフードボウルの高さに困る人が案外多いので試して見る価値は十分にアリ■

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