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伊織弓鶴オタクによる伊織弓鶴オタクのための伊織弓鶴が歌う伊織弓鶴イメソン『メイメイネイバー』を語らせてくれ

ごきげんあそばせ。この記事は、ボカロリスナーアドベントカレンダー2021記事書けるかどうかは分からんけど書けたら書くわ部門参加記事になっています。

さて、皆様、2021年はどんな年でしたか?私はというと、

伊織弓鶴にドはまりしました!!!!

まず伊織弓鶴って何ぞや?って人に向けに軽く説明すると、声優・松浦義之の声をもとにしたVOICEROID及びA.I.VOICEのソフトです。そして顔がいい(重要)声がいい(最重要)。

すかさずうちの子自慢。えへへ……。

さて、私は元々ボカロ畑の人間ということもあって、伊織動画でもいわゆる「歌うボイスロイド」系の動画をメインに追っているのですが、その中でも一番のお気に入りが、こちらの『メイメイネイバー』(作・うみゃ)です。

まさに記事タイトルどおりの激ヤバ・伊織ソングでして、もう我慢ならないので今からこの曲の具体的な好きポイントを語ります。語らせてください。
音楽の技巧に関することや哲学的な解釈みたいな高尚なものはなく、ただの限界語りです。珍獣を見る時の気持ちで読んで欲しい。

好きポイント1・曲のあちこちにちりばめられた伊織弓鶴モチーフ

まず伊織弓鶴、頭に3個・胸元に1個の計4個の鈴をつけている騒音系男子おしゃれさんなのですが、曲を聴くと、鈴の音が時たま聴こえます。最高か?????伊織弓鶴がそこにいる…動きを感じる……。

次にPVを見てみましょう。

ァ!!!これは伊織弓鶴が持っている音声波形!!!

ァ~これは伊織弓鶴(A.I.VOICE)のパッケージに描かれているスズラン!!!しかも「毒」としてスズランが扱われているの、しんどいポイント。

加えて、勿論歌詞にも伊織弓鶴要素があります。

呂波学べど  りなす嘘に  優しさ一つも混ぜれぬまま

が弾けた  飛び立つは  穢れゆく大地を恨むのか

ほら〜!!こういうことする!!!ただでさえ名前が良いのに歌詞に織り込まれると1文字1文字の良さが染み込んでくるんですよ。
そういやうみゃさん、『うなるな』でも歌詞に音街ウナの文字を入れていましたね……。

好きポイント2・声

この曲では、歌唱に伊織弓鶴(冥)を用いています。冥とは、初音ミクにおけるdarkやsoftのような、雰囲気が異なるボイスで、通常伊織に比べ低めで芯があり、かつどこか陰のある魅惑の声をしています。
ほんと、冥の声が素でいいんですわ。どんな声帯してるの???え、声帯無いのか〜〜!!!最高~~!!!

しかも、もともと通常伊織よりもはっきりとした発声の冥ですが、特にこの曲では張り詰めたような、鋭い調声となっていて、そこがまた良い!!!
耳で聴いた声がマイハートまでノンストップ産地直送。心にグサグサと刺さってきます。
それもこれも伊織弓鶴ガチ勢の作者さまのこだわり調声のおかげです……。ありがとうございます……。

現在の歌うボイスロイドは、「KotonoSync」というvsqxファイルを読み込ませると音程・タイミング等を自動調整してくれるアプリを用いるのが主流です。
しかし、これがA. I.VOICE(伊織弓鶴(冥)はA.I.VOICEにしかないのでこの曲はVOICEROIDではなくA.I.VOICE)に正式対応したのは今年の7月上旬なので、7月7日投稿のこの曲は基本手動調整なはずです。その手間暇たるや……。そりゃこんな曲を投稿したくもなります。

好きポイント3・タイトルとストーリー

※以下ネタバレ含む

冥の話をしたところで察しのいい方は気づいたと思われますが、タイトルの「メイメイ」、これはメインの意味としては「明冥」、つまり通常伊織と冥のことですね。
端的に言えば、明と冥、相反するような2つの側面を抱えた伊織弓鶴の内なる葛藤の曲。ボカロオタク向けにいえば『伊織弓鶴の分裂→破壊』。

そして私はここで声を大にして言いたい。
伊織弓鶴の派生ライブラリを(冥)にした担当者、最高か???????
冥ってなんですか?そのネーミングセンス何ですか?朗らかなイケメンに陰をもたせるのやめてくれないですか??公式闇落ち??死人出るぞ???
だってオタク自分の中の闇人格とか大好きじゃん!!わたくしもだーいすき!!!!たまに見せるいつもと違う表情とか必死にもう一人の自分を押さえつける姿とか二人が内面世界で向き合うシーンとかだーいすき!!!!

けれどもこの曲、しんどいことに、メインが「明」ではなく「冥」なのです。別人格系のストーリーは、もとの人格に吸収されるような形で終わってハッピーエンド(ボカロで例えると『十面相』とか)が多いのですが、そうなるとしたら冥は消えてしまうので……。

一番サビの「僕の願いごと連れてって」の部分ではPVに通常伊織が映り、二番の「僕の呪いごと連れてって」では冥が映っていることからも、あくまで冥は伊織の裏側の扱いなのかな、と。

このシーン、伊織の衣装の紐が、冥の首を吊るようなかたちで表示されているのですが、「冥が消えるのだって正解の一つだよ」と暗示しているような気がして苦しくなる

そんな裏であるはずの冥が、苦しみ、悩み、もがいたうえで、明を殺して自分が表になるのを選ぶこともできた状況になること、

相手を傷つけるためのはずの槍という道具を、掬い上げるために使うのエモ

そのうえで明を救おう、明と冥、両方を認めようという結論に至ったことが…もう…良すぎて苦しい……。

二人が内面世界で向き合うシーンとかだーいすき!!!!(再掲)

さあ継承 ずれる信仰 淀む感情 僕の言動不一致は 誰も傷つけてないと

しかし最後、そんな冥の決意虚しく、明は自分が消えることを選びます。
ァ……どうして……ハピエンの流れだったじゃん……。そっか…「どちらか片方は消えてゆくと分かってた」んじゃん……。
聴き終わったとき、喪失感とやりきれなさが胸に込み上げてきてもう…。

好きポイント4.PVの伊織弓鶴の顔面が良い


まず冥のキャラデザについて。公式だと、冥は少し表情が怖いだけで通常伊織と大きなデザイン上の違いはないのですが、この楽曲では、トレードマークの鈴を外し、学生服を身につけた姿で描かれています。
え!?学生服!???オタクのツボ突きすぎてません??髪が白色系だから黒が映えるね…。普段が白い服だから新鮮でいいね…。あと髪結ってないから若干ハネててかわいいね…。絶対昼飯屋上で食べるタイプだよね…。

そして、通常伊織との対比という面でもこのキャラデザは最高なのです。単純に白と黒という色彩的な対比はもちろん、立場的な対比も含有していると個人的には考えています。

この曲は、同作者の『オリヅル』という作品と繋がっているのですが、オリヅルでは伊織弓鶴のことを人間よりも上位の、それこそ神の遣いのようなかたちで描いています。

そんな、「聖」であり遠い存在である通常伊織に対して、「世俗」的で、身近な存在である学生の姿をした冥。相反する2つの側面というこの楽曲のテーマをキャラデザ面からも表しているの、ほんとうに最高。

ついでに、通常伊織のスカーフをぐるっと肩まわりにかけているのですが、これ、「伊織弓鶴であることから逃れられない」というのを暗示しているようにも感じられないですか!?妄想が膨らむなぁ!!!

くわえて、どのシーンも抜群に表情が良い。え?なんでそんないい表情できるんですか??特に冥は感情スタイル未対応でしょ???

不穏な笑顔の似合う男・伊織弓鶴 
その手はなんだ???3万払えってか???払うか~~~
失意の冥、焦点が定まってないような目が好き
ここ!!!一番好きな表情!!!普段の伊織弓鶴創作ではなかなか見ない鬼気迫る表情!!!
思い通りの結果にならなかったのにも関わらず、それでも諦めきっていない表情をしているの、滾るのと同時に切なくなります。
あとこのシーンめちゃくちゃ表情ころころ変わるから一時停止して見てくれ


おわりに

長々としたオタク語りに付き合ってくださった方、ありがとうございます。
この楽曲以外にも良・伊織弓鶴曲はいくつもありますし、なんならゲーム実況劇場その他諸々ありますので(寧ろそっちが本業)、皆さまもお気に入りの動画を見つけてください。あわよくば伊織弓鶴オタクになってください。
伊織弓鶴の歌ボに興味を持った方はこれも活用してね。

ではでは、それじゃ、ばいばーい(exVOICE)!!!!

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