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美味しいドラマが好き

食べ物が出てくるドラマや映画が好きだ。
2023年の冬ドラマは食べ物がとても魅力的に描かれている作品が多く、毎回待ち遠しくワクワクしながら観ていた。

中でも
『きのう何食べた2』
『天狗の台所』
『たそがれ優作』

の3本は欠かさず観ていたが、それぞれテイストが異なり楽しかった。

「きのう何食べた」は日常の食卓を切り取っている。
共に忙しく働きながら一緒に暮らすシロさんとケンジ。
毎月決まった食費の中でやりくりしていて現実的で慎ましい。
食器も盛り付けも、献立も、派手さはないけれど、お互いの健康を気遣った愛情のこもった温かい食事が並ぶ。

「天狗の台所」は、ゆっくりと静かに時間が流れる田舎が舞台。生まれてからNYで暮らしていた弟が、兄の暮らす日本へやってきて二人暮らしを始める。正反対の生活を送ってきた二人。そして天狗の末裔でもある。文化や育ってきた環境の違いによる距離が食を通して少しずつ縮まっていく。自給自足による野菜、ご近所からのおすそ分けなど、季節毎の新鮮な食材を、時間と手間をかけて完成させる滋味豊かな料理。

「たそがれ優作」の主人公はバイプレーヤーとして活躍する俳優。
撮影に一緒に参加していた女優など、毎回違うヒロインが登場。一緒に飲みに行く流れになり、居酒屋やバーなど実在するお店で、美味しい料理とお酒を飲み楽しく語らう。これは恋の始まりか?と期待に胸を膨らませたところで、毎回振られてしまう、寅さんのような優作。

偶然にも全て漫画が原作だ。「何食べ」以外は読んだことがなかったので、少しだけだが原作も読んでみたが、どの作品も、原作ファンの方もきっと楽しめるドラマになっていたんじゃないかなと思う。

個人的には、天狗の台所が素晴らしかった。
映像も音楽も、人物描写も、そして食べ物も、どれも本当に美しかった。
セリフは必要最小限で、映像の力と役者さんの演技で、感情や心の動きが伝わる。
静かで贅沢な時間が流れ、温泉にでも浸かっているような、実に心地良く癒されるドラマだった。制作者が細部にまで心血を注いだまさに「作品」だなあと感じた。
もっと話題になってほしいと、会う人会う人にオススメしていた。

これもまた偶然にも、天狗の台所の主演、駒木根葵汰さんが、たそがれ優作の付き人役でも出演していて、全然違う役どころを見事に演じ分けていた。

越山敬達君もスタイル抜群で、いかにも現代っ子で可愛らしい弟役を好演していた。
二人ともこれからきっとどんどん活躍していくんだろうな。

ドラマが終わってしまって寂しい。
是非続編を期待!

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