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痒い所に手が届く日本語ブログとかがない、とある弱小分野の研究をしているPhDです。

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最近の記事

(備忘録)扱いが単純でないアイソクロンについての最近の(おもに統計的)検討の論文

分析の精度が上がるとともに、昔は見えなかった「バラツキ」がデータに見えるようになってきている。 様々な統計的手法およびそのアルゴリズムの開発と応用は地球年代学分野にも及んでいる。 ユーザーの多いU系列、Th系列の年代決定手法に関する発展が最も著しいが、もう少しマイナーなものに対する論文もコンスタントに出ている。 これらの背景を踏まえた、自分用論文備忘録(全部読んだとはいっていない) 基本的なもの 言わずと知れたIsoplotRのdocument (2023年12月版

    • PDFelementで学位論文を書けなかった件

      理系だとLatex系列で学位論文を書くところも多いが、うちの研究室は少し独特なやり方をしている。 文章をWordで作成、ベクター系ソフトで図を作成、Excelで表作成→全部pdfにして結合してページ入れ つまりpdfの高度な操作が可能なソフトが必要で、アクロバットDCを使用していたが、これがサブスクで高いということで、買い切りソフトを探していた。そこでpdfelementというソフトウェアに行き着き、購入して使用してみたのだ。 結論から言うと、学位論文のような巨大pdf

      • レアメタルはいつ34鉱種になったのか、そしてその内訳は?

        日本の金属資源政策を語る上で必ず登場する単語である「レアメタル」。その定義は時代によって変わりますが定義の変更を追うのは大変です。 レアメタルのはじまりレアメタルという言葉が日本の政策の文脈で最初に使われはじめたのは1980年代で、通商産業省の鉱業審議会レアメタル総合対策特別小委員会による以下の定義が今でも使われています。 レアメタルが定義された年度については1987年度とする場合が多いですが*1レアメタル備蓄制度自体は7鉱種(ニッケル、クロム、マンガン、コバルト、タング

        • SumatraPDFで勝手に最近のファイルが開かれないようにする

          PDFファイルビューアーとして、Adobe readerを使っていましたが、重いのといくつか好きでない点があったのでSumatraPDFに乗り換えました。 結果、動作が軽く、使い方も簡単で非常に快適です。 ただ、デフォルト設定だと、開くたびに最近使ったファイルが勝手に開かれてしまっていたので、設定を変更しました。 画面左上の三本線→設定→詳細設定をひらくと、設定テキストファイルが開きます。 テキストファイル中の、 RememberOpenedFiles = true

        (備忘録)扱いが単純でないアイソクロンについての最近の(おもに統計的)検討の論文

        • PDFelementで学位論文を書けなかった件

        • レアメタルはいつ34鉱種になったのか、そしてその内訳は?

        • SumatraPDFで勝手に最近のファイルが開かれないようにする

          さよならMendeley、さよならWatch folder、そして残されたdoiなしpdfの行方

          さよならはじめての文献管理ソフトMendeley 5年近くお世話になった文献管理ソフトMendeleyとついにお別れすることにした。(正確にはまだお別れしきれていないが。) 数年前にMendeleyのAndroidアプリが終わってしまった時からなんとなく不穏な空気はしていた。ついでに、投稿論文に合わせた書式で参考文献リストの作成をしたり、Wordに文献を挿入する上では、Mendeleyはいささか力不足だなという気はしていたので、すでにEndnoteを導入していた。 (参考)

          さよならMendeley、さよならWatch folder、そして残されたdoiなしpdfの行方

          radian+httpgdでVScodeをRstudioっぽくする

          いちおう前回(radianの文字化け対処)の続きです。 研究者にとってRstudioのいいところの一つは描画機能だと思います。 大きさ等の調整が視覚的にしやすい ベクターファイルを含む様々な形式ですぐに図を保存できる VScodeだとデフォルト(?)で出てくるplotterはあまりイケていなくて、低解像度だし、ベクター画像保存はできるけど開いたらプロットの丸がなぜかテキストとして入っていたり…といろいろ謎です。 ただしhttpgdというパッケージを使うことでRstu

          radian+httpgdでVScodeをRstudioっぽくする

          VScodeのRコンソールradianを使って文字化けする時の対処法

          radian導入の経緯 使うプログラミング言語はPythonばっかりでしたがRに色々と便利パッケージがあるのでRも使い始めました。 パッケージお試しだけならRstudioが便利なので使ってましたが、いろんな理由でだんだんRstudio不満になってきてVScode導入しました。 ただVScodeのR拡張機能で初期設定のコンソールがあんまりいけてなかったので様々な方がおすすめされているradianを入れました。 ※ この記事をお読みの方ならご存じの通りradianはpyth

          VScodeのRコンソールradianを使って文字化けする時の対処法

          難読地名の読み方を調べる方法がやっとわかった。

          日本語文献の思わぬ落とし穴「読み方わからねえ」分野的に、昔の地質調査報告書を読み漁る必要があるときがあります。時によっては、それを英訳しないといけなかったり。 専門用語は調べればわかるんですが、地名の読み方がかなりの確率でわからなくて四苦八苦してたんですよね。 調べるサイトもなかなか見つからなかったのですがついに見つけました。 国土地理院の地理院地図です。 使い方(ちょっとコツがある)国土地理院が整備する地名情報のうち、居住地名と自然地名には、地名の読み方の情報も含ま

          難読地名の読み方を調べる方法がやっとわかった。

          論文のrevise、Wordの管理こうすれば良かったのか。

          比較するだけじゃない、比較結果を保存する論文のreviseの時、変更箇所がわかるようにハイライトするというのは割と普通だと思いますが、このたび、ありがたいことに査読者の方から「校閲業者さんか?」と思うレベルの、全体におよぶ単語レベルの修正を頂きまして(しかもmajor revision)、査読返ってきた時点で「こんなもん全部ハイライトできるかボケ」という感じになっていました。今から自分たちでも修正するというのにね。 でも論文誌の規定で「reviseするときはtrack ch

          論文のrevise、Wordの管理こうすれば良かったのか。

          火成岩のHigh-K, Medium-K, Low-K

          よくグラフで線が出てきますがその線の式が調べてもなかなかでてこなかったので書いておきます。 High-Kの上限:K2O = 0.145 (SiO2) - 5.135 High-KとMedium-Kの間:K2O = 0.0818 (SiO2) - 2.745 Medium-KとLow-Kの間:K2O = 0.0454 (SiO2) - 1.864 単位はwt%です。 SiO2 = 53 - 63wt%の範囲で議論されています。 出典は Gill, J. B. (2

          火成岩のHigh-K, Medium-K, Low-K

          結局脳筋でcitationしてしまう方に贈る「EndnoteこれさえやればOK」手順書

          論文書くときにcitationで時間取られたくないですよね。だけど論文何本も書いてるような世代の人たちって意外と文献管理ソフト使ってなかったりして、色々なTipsを教えてもらえなかったりしますよね。この度珍しく「文献管理ソフトを買ってすぐに論文書きまでする」をやったので手順をまとめておきます。当方Windows 10なのでMacの方は少し違うかもです、すみません。 背景:なんでEndnoteにしたのか投稿しようとしたジャーナルはcitationが著者年ではなくて番号順だった

          結局脳筋でcitationしてしまう方に贈る「EndnoteこれさえやればOK」手順書

          IODPのCore imageのありかを探す

          IODPについてはこちら 過去のIODP航海のデータを閲覧可能なホームページ/データベースのひとつにLIMSデータベースがある。 しかしなんだか使い方でちょこっと躓いたのでメモ。 私は、ここに↓掲載されている「Core descriptions」中の「Core image」の綺麗な画像が欲しかったのです それでLIMSデータベースにアクセスしたわけですが「何のボタンも押せないじゃん」となりまして笑 上の赤丸のところを選んでから、左側を埋めないといけなかったのですね!

          IODPのCore imageのありかを探す

          弱体化する学問分野への工学という呪い

          筆者のイメージとして、工学部でやる研究は「これがわかったのでこれができるようになります」「これができるようになりました」という類のものが多い気がする(多くの先生方もそう思っているイメージがある。) ただ、分野が国内で衰退してしまうと「これができるようになります」どころではなくなってしまう場合があるように思う。 国内で分野が衰退してくると、なんとなく役に立たなそうに見える理学部の方からあおりを受けることが多く、本来理学部が担ってくれるはずだった「これがこうなる理由はこれです

          弱体化する学問分野への工学という呪い

          Affinity Designerのボリュームライセンスを買ってみた(その1)

          Affinity Designer信者なんですよ。 あまり使いこなしてないですが、Affinity Publisherも、日本語ガイドが出てくる前から使っています。 あまりにコスパが良すぎるので「突然会社潰れたりしないか?」という不安はあるのですが、まぁ広めていくことでサポートするしかありません。 上の世代の研究者はillustratorを使っておられる方が多いように思いますが、adobeがイラレ単体ライセンスの販売をやめてしまった今、illustratorだけのために

          Affinity Designerのボリュームライセンスを買ってみた(その1)

          論文の図作成に役立つAffinity Publisher術(未完成)

          プレビューが微妙ですがリンク先は正しいリンクになっているはずです 今後追記していく予定…(?) マスターページFigure captionなど毎回同じ場所に配置したいものの配置に役立つ! ルーラーガイド、列ガイドと併用すると◎ マスターに沿って作っていて不都合が生じた際にはそのページだけマスターを編集できる。 図の大きさ(幅など)を指定したいpng形式などはエクスポートするときにピクセル数を指定できますがeps形式はできないので、元の文書で大きさを調整してから出力す

          論文の図作成に役立つAffinity Publisher術(未完成)

          Affinityでeps出力するときに色が変にならないようにする

          研究にAffinity designerを愛用しています! Affinity publisherもローンチ時から使っていて、いつの間にか日本語ドキュメントができていたときはうれしかったです。 ただ、あるとき、図をeps出力する必要があって、オプションによってはeps図の色が変になったので、試行錯誤の結果を書いておきます。 結論から申しますと、「フラット化」というプリセットにすれば大丈夫でした! 理屈はわかりません。 多機能なAffinityですが普段そこまで沢山の機

          Affinityでeps出力するときに色が変にならないようにする