フォローしませんか?
シェア
— DIVE episode B 01 ― 『あなたの罪は水の中に沈め、ただしき教会で願い求めなさい』 【…
ふいの一撃で左目が潰れた。 恐ろしさで顔をあげられず、うつ伏せた惨めな姿勢で周囲を窺…
〈柊シュリ〉 * 「あれ? お姉ちゃん、仕事、午後からじゃなかったの?」 鏡…
〈樫緒科学捜査研究所〉 * * * パーティションで囲まれた無機質なスペース…
〈柊シュリ〉 * わたしが調査員? 樫緒科学捜査研究所での調査を、このわた…
〈幽霊屋敷・勝手口〉 * * * 鈴鹿は周囲を見回し、柿本らのいた形跡がどこ…
〈柊シュリ〉 * 庭にでると視界が一気にひらけたこともあってほっとした。 そこに第三者の姿はなく、人の気配すら感じられなかった。 スルガさんの見間違いではなかったのだろうか。勘違いでは? そう思いたいのだけれども、もっと安全な場所へ移動するまでは気を抜けない。 「駄目だ、繋がらない」スルガさんがいった。 スルガさんは手にもった携帯端末を睨んでいた。誰に電話をかけたのだろう。所長か、それとも崇拝しているイチイさんだろうか。「イチイさんですか?」近づいて尋ね
〈幽霊屋敷前〉 * * * 幽霊屋敷――前日はそう呼んだ廃屋の前に立ち、スル…
〈柊シュリ〉 * 愛猫の甘えるような鳴き声で目覚めた。 飲酒したわりに普段…
〈幽霊屋敷隣家〉 * * * 「立派な楠(くすのき)ですねえ」 畑の隅に屈ん…
〈柊シュリ〉 * 「ハーイ、ウィルソン」 筒鳥大学東キャンパスの食堂へは、待…
〈樫緒科学捜査研究所〉 * * * 「くそッ、嘘だろッ!」 スルガは悪態をつ…
〈柊シュリ〉 * 室内には二人の刑事さんがいる。ひとりは顔見知りで、わたしに…
〈柊シュリ〉 * ピースマークらの乗った車は大型トラックと接触したのちに、数メートル先の電柱にぶつかってとまった。車体は大破し、電柱は大きく傾いて、以後国道は片側通行止めになった。 『近づくなッ。さがってろ。車には近づくな!』 わたしは森村刑事に怒鳴られたので事故車には近寄っていないが、乗車していたピースマークらの状態は容易に想像できた。 『柊さん、こっちへ』 息を切らしながら駆けつけた長栖さんに腕を引かれて、交差点の横断歩道あたりまで移動したとき、車のま