世界の終わり #1-14 プレミア
「いぃいいッ、シ、シンッ!」
男の発した怒声が響き、横たわるぼくの眼前にスタンガンが転がってきた。
――なにが?
なにが起こったのか理解する間もなく、
「白石くんッ!」
扉のほうから名前を呼ばれた。板野だ。板野の声だ。続けざま暴力的な勢いで空気を切り裂く音と衝撃音が聞こえて、男が咽せるような声をあげた。
「起きて、起きてよッ、お願いだから起きてッ!」
わけのわからぬまま、板野に身体を抱き起こされて、一変した現状を目の当たりにする。
男が、
床に倒れていた。
顳