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柳樂光隆の音楽評論

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柳樂光隆が書いた音楽に関する論考的なものを中心に。ここだけに公開するインタビューもあります。
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2020年5月の記事一覧

<COVID-19とジャズ>コロナ禍でもインディペンデントなシーンをエンパワーする「Bandcamp」の取り組み、のためのおすすめリスト

書きました。 ジャズミュージシャンの中にはCOVID-19以前からbandcampをドネーション的に使ってきた人たちがいたって話を書いてます。 ファビアン・アルマザンのレーベルBiophilia Recordsの音源をぜひ買ってサポートしてください。 ここでは補足として、SpotifyやAppleMusicになくて、bandcampで買える音源を紹介します。 ■Esperanza Spalding & Fred Hersch現代ジャズピアノに多大な影響力を持つピアニス

interview JTNC6:Mark De Clive-Lowe - 日本をルーツに持つジャズ・ミュージシャンがLAで作った日本をテーマにしたアルバム『Heritage』のこと

マーク・ド・クライブロウはウエスト・ロンドンのブロークンビーツ~クラブジャズのシーンのキーマンだった。(※マーク自身による以下の00年代ブロークンビーツの名曲を集めたプレイリストはそのシーンのど真ん中にいたからこそ作れる選曲で素晴らしい。) それが突如LAに移住。ジャズ・ミュージシャンとして活動を始めた。そこではUKで培ったクラブ・カルチャーとUSのライブ・カルチャーを組み合わせたイベント《Church》を立ち上げてシーンを活性化させたり、ドワイト・トリブルやハーヴィー・メ

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interview JTNC6:Mark De Clive-Lowe - マーク・ド・クライブロウが語るLA音楽シーン

フライング・ロータスやカマシ・ワシントン、サンダーキャットなどなど、様々な才能がシーンを形作っているLAの音楽シーン。ブレインフィーダー~カマシ・ワシントン周辺の人脈については教師-教え子の関係などはJazz The New Chapterでも繰り返しリサーチしてきて、かなり見えてきた。一方で、NYに見られるようなライブハウスの状況や土地に紐づいたカルチャーはまだまだ見えてきていなかった。 『Jazz The New Chapter 6』ではそれについてマーク・ド・クライブ

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"around New Amsterdam records" with PLAYLIST - USインディー・クラシックの中心地

このプレイリストと記事は『Jazz The New Chapter 6』に書いたコラム《NEW AMSTRDAM × NONESUCH》のための補足みたいなものです。 プレイリストはここ3年くらいのNew Amsterdam周辺の音源を集めたものです。 NYのブルックリンにあるインディペンデント・レーベルのNew Amsterdam recordsについては『Jazz The New Chapter 3』での特集《AROUND INDIE CLASSICAL》でも紹介して

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interview Dayna Stephens - デイナ・スティーヴンス:自分の楽曲は、様々なアーティストによって語られ、歌われる「ストーリー」のようなもの

Jazz The New Chapterでは現代のジャズをより深く知るためにサックス奏者を取材し続けていて、5ではサックス特集をしっかりやりました。その中でもデイナ・スティーブンスにはいつか取材したいとずっと思っていました。 その理由は彼のサックスや作品が素晴らしいこともあるけど、理由はそれだけではなく、例えば、EWI(ウインドシンセサイザー:管楽器のように息を吹き込んで演奏するシンセサイザー)を吹いている現代ジャズ・シーンのサックス奏者としてEWIについて聞いてみたかった

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Makaya McCraven - Universal Beings:Disc Review without Preparation

マカヤ・マクレイヴンの2019年作『Universal Beings』はNY、シカゴ、ロンドン、LAと分けた4部構成。このアルバムはこの年を代表する一枚であり、2010年代の重要作でもあると断言できる。 それぞれのセクションで、それぞれの地域に由来したメンバーとのセッションを行い、そこでは楽曲に関しても、現代のジャズの四ヶ所における地域性を示している。全てのセッションでドラムだけはマカヤが全て自分で叩いてて、それらの地域性や音楽性を的確に叩き分けて、溶け込んでいるのがまず驚

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現代ジャズ・ヴォーカル特集 booklet:CORE PORT Jazz Vocal Collection & PLAYLIST

ベッカ・スティーブンスやグレッチェン・パーラト、カミラ・メサなどの国内盤をリリースしているレーベル“コアポート” 海外のアーティストからも信頼の厚いコアポートをJazz The New Chapterは創刊時からサポートしていますし、コアポートもまたJazz The New Chapterの取材などに協力してくれています。 2017年にサラ・エリザベス・チャールズ『Free of Form』のリリース時にコアポートと柳樂光隆(Jazz The New Chapter)のコ

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Playlist : 侵食するアフロビートのDNA - AFROBEAT × JAZZ/NEO SOUL/HIPHOP by Jazz The New Chapter

フェラ・クティとトニー・アレンらにより発明されたアフロビートは今もあらゆるジャンルに大きな影響を与え続けています。 ロック、ポストパンク、インディーロック、テクノ、ハウスなど、様々なジャンルに影響を与えてきたアフロビートですが、ここでは90年代以降にいかにアフロビートがジャズやヒップホップやR&B、ネオソウルなどに影響を与えてきたのかをプレイリストでまとめてみました。 文脈の詳細は以下の記事にしっかり書いたので併せて読んでください。 このnote記事では上記の記事は触れ

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