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柳樂光隆の音楽評論

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柳樂光隆が書いた音楽に関する論考的なものを中心に。ここだけに公開するインタビューもあります。
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2017年11月の記事一覧

サラ・エリザベス・チャールズとフランク・オーシャンと坂本龍一とバート・バカラックのこと

ここ1ヶ月くらいになんとなく頭に浮かんで、移動中に軽く音源を聴き返したり、酒の席で友人に話したりしていたことをメモ的に書いておくことに。話半分で読んでください。 今年の秋にサラ・エリザベス・チャールズというミュージシャンが新作を出した。 『Free of Form』(http://www.coreport.jp/catalog/jazz_vocal/rpoz-10035.html )というタイトルで、プロデューサーとしてトランぺッターのクリスチャン・スコットがクレジットさ

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Interview Buttering Trio:バターリング・トリオ インタビュー「イスラエルっていう国はマルチ・カルチャー。一つの文化じゃないんだ」

ブレインフィーダーやストーンズスロウとも共振するイスラエルのレーベルRaw Tapesを主催するリジョイサー(Rejoicer)が、彼がメンバーとして活躍するバターリング・トリオ(Buttering Trio)のメンバーとして11月に来日しました。 その時、バターリングトリオのリジョイサーとケレンダン(KerenDun)に『ミュージック・マガジン2017年12月号』用のインタビューをしました。かなりたくさん面白いことを喋ってくれたのですが、誌面の都合上、その原稿が半分残

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『100年のジャズを聴く - 後藤雅洋 × 村井康司 × 柳樂光隆』という本のこと

『100年のジャズを聴く - 後藤雅洋 × 村井康司 × 柳樂光隆』という本を作りました。 この本は、70代の後藤雅洋(ジャズ喫茶いーぐる店主)さん、50代の村井康司(音楽評論家)さん、そして、30代の柳樂という3世代でジャズを語った本です。 経緯としては近年はジャズの新譜に関心を持っている後藤さんから 「『Jazz The New Chapter』を読んでいるような若いリスナーと、後藤雅洋の本を読んでいるような昔からジャズを聴いてるリスナーとを繋ぐような本を作りた