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柳樂光隆の音楽評論

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柳樂光隆が書いた音楽に関する論考的なものを中心に。ここだけに公開するインタビューもあります。
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2017年3月の記事一覧

Becca Stevens:ベッカ・スティーブンス『Regina』 - 声を重ねることで生み出した新たなテクスチャーと響き

僕がベッカ・スティーブンスの魅力に気付いたのは『Weightless』というアルバムがきっかけだった。 ベッカ・スティーブンスはロバート・グラスパーと同じNYのニュースクールでジャズを学んだボーカリスト/コンポーザーだが、(狭義の)ジャズに括れるようなアーティストではない。彼女はジャズから得たものを駆使し、ジャズとフォーク/カントリー/インディーロックの間にあるような新たなサウンドを生み出している。JTNCでは彼女の『Weightless』を”『Black Radio』級の

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interview Pedro Martins & Antonio Loureiro:Talks about 『Caipi』Jazz The New Chapter 4 OutTakes

カート・ローゼンウィンケルにインタビューした時に、「次のアルバム『Caipi』にはペドロ・マルチンスとアントニオ・ロウレイロというブラジルの若いミュージシャンが参加している」という話を聞いた。立ち話してる時にカートは「なんでアントニオやペドロをすでに知ってるの?」という感じだったが、僕の友人の音楽評論家がアントニオの1stを発見したんだというような話をしたりした。 あとから、ペドロ・マルチンスのアルバム『SONHANDO ALTO』を聞いて驚いた。ディスクユニオンのサイトに

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