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review is a diary

新譜のディスク・レビューのような感じで音楽に関するテキストを書きます。最低週1本くらいのペースで更新していけたらと思っています。noteにインタビューを沢山公開した月は更新少ない…
ディスク・レビューのような感じで音楽に関するテキストを書いてます。更新は最低週一回。長いものはほぼ…
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2023年3月の記事一覧

Interview Xenia França:アフロブラジレイロとしての誇り、ステレオタイプからの超克を込めたスピリチュアルな傑作を語る

シェニア・フランサの1作目『Xenia』は鮮烈だった。ロバート・グラスパーやホセ・ジェイムズに端を発し、そこに追随するかのようにハイエイタス・カイヨーテやジ・インターネット、ムーンチャイルドらがジャズ×ネオソウルの再解釈を行っていた2010年代。ブラジルの北東部、アフリカ系ブラジル人=アフロブラジレイロの人口がブラジルで最も多く、その文化の中にもアフリカ系の影響が色濃く残っているバイーア州に生まれたシェニア・フランサは、そんなジャズ×ネオソウルの流れにアフロブラジレイロの音楽

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2023 009:BIGYUKIとOfri Nehemyaを観た

ここのところ、立て続けにライブを観た。 そこで気付いたことがあるので、ライブ評というよりはコラム的な感じで書いておきたい。

ジャイルス・ピーターソンが語るサイモン・ブース(ワーキング・ウィーク)

Simon BootheことSimon Emmersonは80年代にイギリスで起こったアシッドジャズのムーブメントの最重要人物でした。WeekendやWorking Weekといったグループでジャズとポップ、そして、DJ/クラブの要素を融合したサウンドを生み出し、イギリスのみならず、イギリスから大きく影響を受けた日本における「ジャズ」の意味合いを変えました。彼が日本のポップ・ミュージックやクラブシーンに与えた影響はかなりの大きさだと思います。 2022年、ジャイルス・ピータ

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2023 008:エズラ・コレクティヴを観てきた

エズラ・コレクティヴの再来日をビルボード東京で観てきた。大好評のうちに終わったのだが、気になったことがいつかあるので、書いておこうかと思う。

interview Alan Kwan:台湾ゴールデンメロディアワード受賞ギタリストが語る香港のジャズ事情

香港出身のギタリストのアラン・クワンが2018年に録音した『Petrichor』はファビアン・アルマザン、リンダ・オー、ジョナサン・ブレイク、デイナ・スティーヴンスというNY屈指のミュージシャンが参加した素晴らしい作品だった。僕はアランのことは桃井裕範さん経由で知ったのだが、香港にこんな素晴らしいギタリストがいるのかと驚いた。ギタリストとしての質の高さだけでなく、作編曲も含めた世界観やムードの作り方に個性があり、いち演奏家を超えたアーティストだなと思っていた。 2022年に

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2023 007:Brian Blade - Lifecycles : Now! and Forever More Honoring Bobby Hutcherson

現代ジャズ最高のドラマー、ブライアン・ブレイド名義のバンドの作品なのだが、フェローシップの名前がないので、新しいプロジェクトなのだろうか。ライフサイクルという名前がジャケットには記載されている。

2023 006:Transmissions from Total Refreshment Centre

UKジャズの拠点として知られるトータル・リフレッシュメント・センターを舞台にしたアルバムがブルーノーツUKからリリースされた。

コラム:矢野利裕『学校するからだ』のこと

割り切れないもの、グレーなもの、ボーダーライン上にあるもの。 僕らは常にその中にいる。白黒ハッキリつくものなんてほとんど存在していない。 ジャズについて日々調べて書いてる僕もその割り切れなさと常に葛藤している。