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review is a diary

新譜のディスク・レビューのような感じで音楽に関するテキストを書きます。最低週1本くらいのペースで更新していけたらと思っています。noteにインタビューを沢山公開した月は更新少ない… もっと読む
ディスク・レビューのような感じで音楽に関するテキストを書いてます。更新は最低週一回。長いものはほぼ… もっと詳しく
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2022年7月の記事一覧

2022 023:トゥミ・モゴロシ - Group Theory: Black Music

南アフリカのジャズ(の新譜)が話題を集めるようになってから割と時間が経ちましたが、相変わらずいい感じのリリースが続いています。このアルバムもそのひとつ。南アフリカのジャズ・シーンはUKのシーンとの交流が活発みたいな話がよくありましたが、この南アフリカのドラマーのトゥミ・モゴロシのアルバムはその文脈でもあって、南アフリカのMushroom HourとUKのNew Soilの共同リリース。アーティスト・レベルじゃなくて、レーベル同士も繋がっていて、一緒に盛り上げているって感じがあ

2022 022:シオ・クローカー - LOVE QUANTUM

シオ・クローカーは音楽のコンセプトも含めて面白い人なので、「Jazz is Dead」みたいな曲を出すのなら、とりあえず取材して、話を聞いてみようと思っていました。 この記事ではシオが彼の考えをたっぷり話してくれてますので、ぜひ、読んでみてください。 ちなみにどう聴いても制作プロセスは前作『BLK2LIFE || A FUTURE PAST』と同じなので今回のインタビューではそこはすべて省きました。興味ある方は以下の前作のインタビューをどうぞ。今回のインタビューは前回の続

2022 021:カブロン・ベリャナ - Kibrom's Tizita

LAでの諸々を機にエチオピアのジャズには関心を持っていましたが、カブロンに取材したことでようやく色々クリアになりました。 とはいえ、こういう取材はまた別の関心を生むわけで、エチオピアの音楽への関心はさらに大きくなってしまったと思います。

2022 020:小袋成彬とメロディーズ・インターナショナルを観た

小袋成彬のツアーの東京公演に行ってきました。 以前、こういうインタビューをしていたので楽しみにしていました。 今回は”Nariaki Obukuro with Melodies International Japan Tour”となっていて、UKのレーベルのメロディーズ・インターナショナルがDJをやるオールナイトのアフター・パーティーがセットになっています。 メロディーズ・インターナショナルは過去の音源をレコードのみでリリースしている”再発系レーベル”。ソウルとファンク、

2022 019:アヴィシャイ・コーエン - Naked Truth

アヴィシャイと言えば、2003年のデビュー作『The Trumpet Player』が現代ジャズ・トランペットの名盤と称されているようなトッププレイヤー。まっすぐに勢いよく鳴らし切る演奏は広く受け入れられました。これ嫌いなジャズファンはいないんじゃないかなってくらいの演奏だと思います。 もう一枚重要作を上げるとすれば、イスラエルの面々と結成したプロジェクトのThird World Love。イスラエルのリズムや旋律を活かした楽曲は刺激的でした。同姓同名のベース奏者のアヴィシ

2022 018:オデッド・ツール - Isabela

オデッド・ツールの面白さはまずサックスのすごさ。もはや新しい技術や奏法なんてそうそう出るもんじゃないと誰もが思っている中でサックスの新しい奏法を作り出したのはとんでもないこと。とりあえず、この動画だけでも見てください。 詳しいことはこのインタビューを読んでもらいたいんですが、インドの竹製横笛バンスリの音をサックスに置き換えることにはいろんな面白さがあって、例えば、「単純な構造の楽器だからこそ奏でられる複雑な音」が複雑な構造の楽器であるがゆえに出すことが難しいってところとかす

2022 017:ブランドン・コールマン - Interstellar Black Space

ブランドン・コールマンといえば、ブレインフィーダーから作品をリリースしている鍵盤奏者。1作目は自主で制作したアルバム『Self Taught』で、2作目はブレインフィーダーからの『Resistance』。そして、引き続きブレインフィーダーからリリースされた『Interstellar Black Space』が3作目となる。 もともとシンセサイザーマニアで、ジョージ・デュークが大好きな人だっただけに、70年代~80年代的なフュージョンとディスコをオマージュしたようなサウンドの