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review is a diary

新譜のディスク・レビューのような感じで音楽に関するテキストを書きます。最低週1本くらいのペースで更新していけたらと思っています。noteにインタビューを沢山公開した月は更新少ない… もっと読む
ディスク・レビューのような感じで音楽に関するテキストを書いてます。更新は最低週一回。長いものはほぼ… もっと詳しく
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2022年5月の記事一覧

2022 006:ジョン・キャロル・カービーを観た

ジョン・キャロル・カービーを観てきました。 ソランジュ『When I Get Home』に起用されていたので話題になったLAのアーティストで、自身ではジャズやアンビエントやニューエイジを感じさせる独自の音楽を作っていて、名門ストーンズスロウからかなり短いスパンでアルバムを次々と発表しています。 もともとジャズ・ピアニストを目指していたとのことで、アルバムを聴いているとマッコイ・タイナー系のスタイルで演奏していたりもする人なので、実はジャズ要素はかなりある人でもあります。

2022 005:ケンドリック・ラマー - Mr. Morale & The Big Steppers

ケンドリック・ラマーの『Mr. Morale & The Big Steppers』が出ました。 僕は歌詞はあまり読まないタイプなので音だけを聴いていたんですけど、そこだけでも色々感じるものがありました。ついでにアメリカの大手サイトの歌詞分析を読んだら、サウンドとの関係性も感じられて、なるほど感もありました。 全体的にメランコリックというか、地味で暗めで、グルーミーなアルバムです。ポーティスヘッドのベス・ギボンスが参加しているのも納得の内省フィーリング。フライングロータス

2022 004:トロンボーン・ショーティ - Lifted

ジョン・バティステのグラミー賞受賞のおかげでニューオーリンズの音楽へ注目が集まっているように感じる。ちょうどいいタイミングでPJモートンやタンク&ザ・バンガスをはじめ、ニューオーリンズのミュージシャンの好リリースが重なったことも追い風になったように思う。 今やジョン・バティステの知名度が異次元レベルで上がってしまって、ニューオーリンズのジャズと言えばジョン・バティステのイメージが強くなっていそうだが、この世代のニューオーリンズのミュージシャンでは当初はジョン・バティステより

2022 003 :選曲のこと - Love Supreme Jazz Festival & Playlist

フェスでDJをやりました。 大トリのグラスパーのライブも最高だったし、のんびりと楽しめる心地いいフェスだったので、また来年もやってほしいですね。 ロバート・グラスパーが大トリで出るフェスだったので僕はグラスパーのバーターって感じだったと思います。 当日のセットリストの一部をここにまとめておきましたので、よろしければ。 以下ではそこでの選曲のプランとかけなかった曲も含めて持って行った音源について少し書きます。

2022 002:アラバスター・デプルーム - Gold

アラバスター・デプルームはUKで活動しているサックス奏者で、UKのミュージシャンとロンドンで制作を行い作品を発表しているが、シカゴを拠点とするインターナショナル・アンセムからリリースしている。現在のUKのジャズ周辺のミュージシャンの中では珍しいケースだ。音楽性もまたその状況同様に不思議なものになっている。

2022 001 : メリッサ・アルダナ - 12 Stars

メリッサ・アルダナはセロニアス・モンク・コンペティションで優勝したチリ出身のアルトサックス奏者。音楽性はというと、基本的にはゴリゴリのNYコンテンポラリー・ジャズ路線。サックス奏者としてはマーク・ターナー系譜のテクニシャンで、作曲家としてもマーク・ターナーやカート・ローゼンウィンケル系譜のコンテンポラリー・ジャズ的なコンセプトのしっかりしたクールかつ複雑な楽曲を書いていて、参加したミュージシャンはそのコンセプトや意図を組んだうえで高度な即興を行う、みたいな印象でした。