女性に生まれたという事:3--Sexは果たして日常なのか?--

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現在の関係はそんな状態の彼女だが、以前連絡を取っていた頃に東京に出てくるという。
それなら会おう。どこで落ち合うか?という話しになった。すると彼女がこういったのだ。

「関西で女子だけで集まる時はHバーに行ってる。無料だし。」


その瞬間、全く日常生活の中で忘却の彼方にあった「Hバー」というキーワードが数年の時を経て私の元へと降臨してきた。

強い思いと衝動。
忘れていた事に対する驚き等が一瞬にして蘇った。

それは私に「興味」という形でやって来た。偶然彼女から出たキーワードだったが、私はその事を根堀葉掘り聞きたくなった。

「それでそのHバーってどんな事が起きてるの?」
「女子同士で行くとただで飲み食い出来るんだよ!」

「周囲ってどんな感じなの?」
「え…その辺でみんなやってるよ…。」

つまらなそうに彼女は言った。

私は自分の興味が満たされた喜びとその事をもっと詳しく聞きたいと思った。しかし、それは何かはばかられるような気がした。

音楽は鳴っているのか?
証明はどんな感じなのか?
店の広さは?
床の素材は?
椅子の形状は?
そんな中でどうやって男女がいきなりSexをしているというのか?

実は…。
その事実について彼女を誹謗したりレッテルを貼るつもりは無いのだが、その関西の女性は30代になるまで性的体験がなかった。
いわゆる処女だったのだ。

ある日突然、カミングアウトされその事でネットの通信ツールを介して相談された事もあった。

しかしいかんせんコミュニケーション能力が低く、継続して相手に相談しても経緯や結果を伝えてくれる事も無いタイプだったので、良くわからないネットの向こう側で彼女には彼女なりにその事について、学んだり、努力したりして、何やら色々な事があったのだろうと思う。1時期は男性との関係で苦労していたみたいな話しもあった。

そんな彼女が「Hバー」に行き、他人のセックスを見聞きしているというのか?

私はショックを受けた。
何がショックだったかというと、自分が知らない所で人々が性をそのように謳歌しているという現実に驚いたのだ。

私はその事に羨望を抱いた。

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