婚活で出会ったワン君の話01

最近「結婚を前提に前向きに連絡を取り合おう」と言って連絡を取り合っている20歳年上の米国人が家族の事を良く尋ねてくれる。
「家族は元気?」
と。

私も良く聞く。
彼自身はハワイに暮らしているが、彼の出身はドイツなので、ドイツに家族がいる。

「聞いてくれてありがとう。彼等は元気だよ。」

そんな短いメッセージのやり取り。



以前、婚活を始めたばかりの頃出会った人がいた。その彼を借りに(ワンくん)と呼ぼうと思う。深い意味は無い、送られて来た写真が犬に似ていたのだ。犬は犬でも耳の垂れた犬。あえて言えば「トイプードル」と「パグ」を足して2で割ったような感じの写真だった。その彼は地方都市の有名大学の理事長(?)だった。


驚いたのは、やり取りをして3回目位(3日目)にその大学名と役職を自ら伝えて来た事だった。

もちろんそうした肩書や環境、年収等は結婚に向けて非常に重要なファクターだが、あまりに性急だと思った。


私は過去に海外で仕事をしていたのだが、その時にあったのが、「怪文章」事件。自分がやめた会社や働いていて不満のある会社に向けて匿名の怪文章をファクスで配信する。

海外における「日本人コミュニティ」は非常に狭い。
そして、日本企業同士での繋がりは強い。

悪い噂や悪い口コミが広まれば仕事にも影響が出るのは当然だ。
それを狙った犯行だった。

しかし、あまりにも同じような事をする人が多いので、さすがに怪文章が出てもあまり皆騒がなくなっていたのだが…。



そんな事を経験しているせいか、ワンくんがなぜ簡単にそんな事を知らせてしまうのか…。私がとても悪い心を持った人間で、その人の職場に匿名でコンビニ等からFAXを送ったりしたらどうするんだろうか?と正直思った。

ワンくんとのやり取りの中で印象に残った事は本当に沢山あるのだが、一つ本当になんというか決定的に欠落しているんだなぁと思ったのはまだお会いもしていないし、今後お付き合いするかも決まっていないのに、父は他界しているが、母親が存命だと話した(メッセージ上)時の一言だった。


「親の面倒は長男が見るべき」

・私自身が「母親」を面倒見ようとは思っていない。
・あなたに母親の面倒を見る事の助けを頼むかどうかも考えていない。

それらを差し引いたとしても

会ってもいないし、今後お付き合いするかも決まっていないのに言って来た事にも驚いたのだが、それよりも何よりもそこに当事者の視点が何もなかった事に驚いた。

「”母親自身”がどうしたいのか?」

という事への配慮が全く欠けていたのに驚いた。


地方政令都市にある、誰もが聞いたことのあるだろう大学の理事長。

受験戦争を勝ち抜き、良い大学を出て良い就職をして、周囲の覚えも良く、体も健康で出世も出来たのかもしれないが、結局そうゆう事は何にも分からないんだろうなぁと思った。

そうゆう事こそが実は生活や人と一緒に暮らして行く中で一番大事な事なのにねw

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