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天使の鬱屈/アンドリュー・テイラー

夫と別居し、教会付属の図書館で働き始めたウェンディ。半世紀前の聖職者にして詩人フランシスのことを調べている彼女の身辺で、死の悲劇が相次ぐ。「醜聞の主」「立派な紳士」と人物像の定まらない詩人の過去を追っているもう一人の人物とは誰か?
歴史の謎に彩られたミステリーの大聖堂!CWA賞受賞作。

相関図

【感想】
う~ん,教会,司祭,神学校,半世紀前の聖職者とキリスト教絡みの話でどうもピンと来ない。謎と言えば謎だが,昔の聖職者が光と影の部分があったとしても,そうだろうなと。弁護士を立てて離婚協議中の主人公だが,いい加減な調子いい夫とは食事に行くし。親友と夫の神学校の教師,痴呆症が進む親友の父親との関係がはっきりせぬまま事は起こらず。人が死ぬのは420ページ。そもそも謎に突っ込む「私」の動機が弱すぎる。探偵が自分を探っていて「近所のおばあさんがショックで死にそうになったんですよ」と疑惑の雇い主に言いに行くとか。
CWA賞受賞作。歴史推理だが有名人でもないしどうもハマらない。結構厚い本×3冊で,このシリーズ,読む方が鬱屈だ。

3部作の相関図。
この作品『天使の遊戯 』『天使の背徳』『天使の鬱屈』の3部作になっている。が,大して繋がりがあるわけでもなく,ストーリーも切れている。なんでCWA賞を受賞したんだろう。

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