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カラス殺人事件/サラ・ヤーウッド・ラヴェット

ネル・ワード博士の専門は生態学。断じて殺人ではない。しかし英国の田舎町の荘園領主ソフィ・クロウズが殺され、事態は一変。現場で動植物の調査をしていたネルは第一容疑者になる。ジェームズ刑事からの疑いを晴らすために、同僚のアダムとともに生き物の専門知識を駆使して真犯人に迫るが…。これは何年も前から仕組まれてきた罠なのか? サスペンスフルでキュートで知的。先が見えない超絶コージーミステリ。

相関図 若干ネタバレっぽいので注意
カラス殺人事件だがカラスは出てこない。被害者の名前がクロウズだかららしい。

【感想】
 英国の田舎,農園の洞窟での殺人。生物学の博士が容疑者になり,その知識を生かして犯人を追い詰めるという。コンミステリーとあるが,wikiの特徴通りの登場人物の面々。
 思い入れの強いお嬢さんの物語と思いきや,なかなかの人物背景の設定で。犯人捜し,サスペンスとしても甘いが,恋人未満の同僚と主人公ネルに一目惚れした刑事の間で揺れるハーレクインロマンスみたいなのがさらに甘い。
 ネルを守る運転手がカッコよく,終盤は面白い。国内物でも流行だが,心の声が文になっている。これはどうもなぁ?昔は筆力で伝わったものだが。
 最近は,,アニメでも本でも,親切ていねいに説明しないと売れないそうだ。モノローグを書かれるとそれ以上に想像が進まない。考えることをしなくなったのか??なんともなぁ。

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