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死刑執行のノート/ダニヤ・クカフカ

アンセル・パッカーの死刑執行まで残り12時間。
「完全な善人も、完全な悪人もいない、だれもが生きるチャンスを与えられてしかるべきだ」彼はそう信じている。
獄中で密かに温めた逃亡計画もある――。
母ラヴェンダー、元妻の双子の妹ヘイゼル、ニューヨーク州警察捜査官サフィ、3人の女性の心の軌跡が〈連続殺人犯〉の虚像と実像を浮き彫りにする。
エドガー賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀長篇賞 受賞作

相関図

【感想】
ミステリーというより3人の女性+殺人犯の心理を書く文学作品だろう。擬人化による比喩が強い文章で,回想と幻想,夢が入り交じった話を,どれが現実なのかわからない書き方で書く。なかなか読みづらい。でも,どんどん読んでしまうという惹きつける力はある本。過去の話がどう繋がるのか,幼なじみが刑事となってクロスするのだが,どこで繋がるのか?引っ張り方はうまいと思う。エドガー賞最優秀長編賞。

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