連珠の上達方法について③ 理論編後編

前回の続きから
よって候補は相手の状態を解除する手が候補になる。相手の状態を解除する手というのは、四であればそれを防ぐのは一か所であるが、三やミセ手、フクミ手は大量に防ぐ箇所がある。もちろん防ぎにはノリ手防ぎも考慮する。この候補は基本的には全探索を実施するだけなので実力さは出ないはずなのだが、慣れによって連珠が強い人は一瞬で全箇所の候補をリストアップできる。大事なのは常に全探索することで、着手可能な箇所が何か所あるか数字を自分の心の中で言ってから手を打つように心がけると成長は早いと考える。お互いに何もない場面での手の候補は自分の状態を上げる手が候補になりやすい、が、これは一概にそうとも言えず手渡しした方がいい場面も多くある。ここの辺りは理論編の次に来る実践編で記載しようと思う。

「③探した候補を比較して最適な手を選ぶ」
ここが連珠の核心になると考えている。①は詰み力の問題、②は慣れの問題、そしてこの③が連珠力の問題だと思っている。しかしこの③を理解するためには①と②がある程度完成されている必要がある。というのも何が最適であるかを判断するためにまた①と②の技術が要求されるためだ。
基本的には「相手の状態を解除」しながら「自分の状態を上げる」手であれば次の相手の手番に対して「自分の状態を解除させる」という制約を与えることができるため有効である。例えば相手の「三」を止めるときに自分の「呼珠」となる方から止める。相手の「呼珠」を防ぎつつ自分の「三」を作る。などである。しかしその相手に与えた制約をさらに自分に同じように返されるということがあるため、この部分で再帰的な読みを要求されることになる。その結果最後に制約を突き付けた方が有利になることが多いが、制約だけ突き付けておいて何もないということもあるため連珠はとても難しい。文章だとおそらく何を言っているのかわからないと思うのでこれも実践編で細かく触れたい。この力を養うためにはまず1手先の状態を意識して多く打つしかないと考える。状態を意識して打つとは現局面の相手の状態と自分の状態を確認し、自分の着手によって相手の状態と自分の状態がどう変わるか(あるいは変わらないか)を考えることである。考えていることがあっていてもあっていなくてもまずは考えて数をこなすことが大事で、できれば後で局面を振り返って答え合わせをすると上達が早いだろう。それができるようになって、3手先、5手先・・・と意識できる状態を伸ばしていくのがよいと考える。


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