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平成22年度 理論科目 問2 電験3種過去問


問題

出典:平成22年度第三種電気主任技術者理論科目A問題問2

考え方

この問題は、平行平板コンデンサの基本的問題である。
平行平板コンデンサに蓄えられる電荷$${Q}$$は、

$$
Q=CV\tag{1}
$$

$${V}$$:電極板間電圧、$${C}$$:静電容量
で求められる。
静電容量$${C}$$は、

$$
\begin{align}
C &= \varepsilon \frac{S}{d}\notag\\
&=\varepsilon_{0}\varepsilon_{r} \frac{S}{d}\tag{2}
\end{align}
$$

 $${\varepsilon_{0}}$$:真空中の誘電率、$${\varepsilon_{r}}$$:誘電体の比誘電率、
$${S}$$:電極板面積、$${d}$$:電極板間距離
で求まる。
また、平行平板コンデンサの内部電界$${E}$$は、

$$
E = \frac{V}{d}\tag{3}
$$

で求まる。

解答例

・内部電界
両方のコンデンサで平行平板コンデンサの電極板間電圧は同じであり、電極板間距離も同じである。よって、内部電界は等しくなるため、$${1}$$倍になる。

・電荷
コンデンサAに蓄えられる電荷は、式(1)および式(2)から、

$$
Q_{A}=\varepsilon_{0} \frac{S}{d}V\tag{4}
$$

と求められる。
コンデンサBに蓄えられる電荷は、式(1)および式(2)から、

$$
Q_{B}=4\varepsilon_{0} \frac{S}{d}V\tag{5}
$$

となるので、その比は、

$$
\frac{Q_{B}}{Q_{A}}=\frac{4\varepsilon_{0} \frac{S}{d}V}{\varepsilon_{0}\frac{S}{d}V}=4\tag{6}
$$

となり、コンデンサBの電荷は、コンデンサAの$${4}$$倍となる。
よって、答えは(1)である。

サイト

https://sites.google.com/view/elemagscience/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

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