平成22年度 機械科目 問1 電験3種過去問
問題
考え方
この問題は、直流電動機の速度とトルク制御に関する問題である。選択肢の(ア)が分かれば、等価回路から考えることができる。
解答例
(ア)の選択肢は、直巻か他励である。直巻は、界磁電流、負荷電流、電機子電流が全て等しい。そのため、界磁電流一定の条件下では、問題文の中盤にあるような電機子電流を増減することはできない。よって、(ア)は、他励電動機となる。
図1に他励電動機の等価回路を示す。
電機子電圧(逆起電力)$${E}$$は、比例定数$${K_{G}}$$、界磁磁束$${\Phi}$$、回転速度$${N}$$を用いて、
$$
E=K_{G}\Phi N\tag{1}
$$
で求まる。よって、界磁磁束一定であれば、
$$
E\propto N\tag{2}
$$
となり、電機子電圧(逆起電力)$${E}$$は回転速度$${N}$$に比例する。
トルク$${T}$$は、比例定数$${K_{T}}$$、界磁磁束$${\Phi}$$、電機子電流$${I_{a}}$$を用いて、
$$
T=K_{T}\Phi I_{a}\tag{3}
$$
となる。界磁磁束一定の条件下では、
$$
T\propto I_{a}\tag{4}
$$
となり、トルク$${T}$$は、電機子電流$${I_{a}}$$に比例する。
界磁磁束と回転速度の関係は式(1)を変形することにより、
$$
N=\frac{E}{K_{G}\Phi }\tag{5}
$$
と求まる。よって、電機子電圧(逆起電力)$${E}$$が一定の条件下では、回転速度は、界磁磁束に反比例する。
答えは(4)となる。
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サイト
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