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平成30年度 機械科目 問1 電験3種過去問


問題

出典:平成30年度第三種電気主任技術者機械科目A問題問1

考え方

この問題は、界磁磁束一定の条件があるため、他励電動機として考える。分巻でも考えられるが、他励で考えた方が回路が見やすい。また、回路図を書くことで、問題が整理できる。

解答例

静止状態における他励電動機の等価回路を図1に示す。逆起電力は回転していないため、$${0 \,{\rm{V}}}$$である。

図1 静止状態の等価回路

問題文より、ブラシによる電圧降下、電機子反作用は無視できるとしているため、図1より、可変抵抗の値$${R_{1}}$$は、

$$
\begin{align}
&\notag\\
(R_{1}+0.5) &= \frac{200}{100}\notag\\
R_{1} &= 2-0.5 = 1.5 \,{\rm{Ω}}\tag{1}
\end{align}
$$

となる。
次に電機子電流が$${50\,{\rm{A}}}$$になった時の回路図を図2に示す。

図2 電機子電流半減時の等価回路

この時、逆起電力$${E}$$と可変抵抗と電機子抵抗で発生する電圧$${V_{R}}$$は、

$$
\begin{align}
V_{R} &= (1.5+0.5)\times 50 = 100 \,{\rm{V}}\tag{2}\\
E &= 200-V_{R} = 200-100 =100\,{\rm{V}}\tag{3}\\
\end{align}
$$

である。この状態から、電機子電流を$${100 \,{\rm{A}}}$$にするためには、式(2)より次の関係が成り立てば良い。

$$
 (R_{2}+0.5)\times100 = 100 \,{\rm{V}}\tag{4}
$$

よって、式(4)から、可変抵抗の値$${R_{2}}$$は、

$$
\begin{align}
(R_{2}+0.5)\times100 &= 100\notag\\
R_{2} = 1-0.5 = 0.5 \,{\rm{Ω}}\tag{5}
\end{align}
$$

と求まる。よって、答えは、(4)となる。

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等価回路で見る直流電動機
https://note.com/elemag/n/n28872c3b3273?sub_rt=share_pw

サイト

https://sites.google.com/view/elemagscience/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

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