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平成22年度 理論科目 問8 電験3種過去問


問題

出典:平成22年度第三種電気主任技術者理論科目A問題問8

考え方

この問題は、インピーダンスの三角形を用いて考える。
選択肢は、抵抗$${R}$$を用いているため、誘導性リアクタンス$${X_{\rm{L}}}$$及び容量性リアクタンス$${X_{\rm{C}}}$$は抵抗を用いて表す必要がある。

解答例

図1に抵抗$${R}$$と誘導性リアクタンス$${X_{\rm{L}}}$$を直列に接続した時のインピーダンスの三角形を示す。

図1 抵抗と誘導性リアクタンスのみ

この時の力率は$${\frac{1}{2}}$$なので、それぞれ辺の比率は図1に示す比率となる。
図1より、誘導性リアクタンス$${X_{{\rm{L}}}}$$は、

$$
X_{\rm{L}}=\sqrt{3} R \,\,[{\rm{Ω}}]\tag{1}
$$

となる。
次に容量性リアクタンス$${X_{\rm{C}}}$$を追加した場合のインピーダンスの三角形は、図2のようになる。

図2 容量性リアクタンス追加

容量性リアクタンスを追加した場合でも、回路の力率は問題文より遅れである。
また、この時の力率から、辺の比率は図2に示す比率になる。
よって、容量性リアクタンス$${X_{\rm{C}}}$$は、図2の関係と式(1)を用いて、

$$
\begin{align}
X_{\rm{L}}-X_{\rm{C}}&=\frac{R}{\sqrt{3}}\notag\\
\sqrt{3} R-X_{\rm{C}}&= \frac{R}{\sqrt{3}}\notag\\
X_{\rm{C}}&= \sqrt{3} R-\frac{R}{\sqrt{3}}\notag\\
&=\frac{3R-R}{\sqrt{3}}\notag\\
&=\frac{2R}{\sqrt{3}}\,\,[{\rm{Ω}}]\tag{2}\\
\end{align}
$$

と求まる。よって、答えは(4)である。

サイト

https://sites.google.com/view/elemagscience/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0


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