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令和2年度 理論科目 問7 電験3種過去問


問題

出典:令和2年度第三種電気主任技術者理論科目A問題問7

考え方

この問題は、ブリッジ回路に関する問題であるが、回路図が見にくい場合は、見慣れた回路図に書き直すと良い。また、スイッチSを開いた時の電圧が分かっている状況で、その場所の電流を求めるため、テブナンの定理を使うという発想になる。よって、テブナンの定理を用いて考えていく。

解答例

問題文の回路図を、よく見るブリッジ回路の回路図に書き直すと、図1のようになる。

図1 ブリッジ回路図

図1にテブナンの定理を適用していく。
$${8\,Ω}$$の抵抗に流れる電流を知りたいので、図1の点aと点bで切り抜く。
まずは、端子abから見た合成抵抗$${R_{0}}$$を求める。端子abから見た回路は、$${5\,{\rm{V}}}$$の電源は、短絡して考えるので、図2のようになる。

図2 端子abから見た合成抵抗の回路図

図2より、合成抵抗$${R_{0}}$$は、

$$
\begin{align}
&\notag\\
R_{0}&=\frac{1\times 4}{1+ 4}+\frac{2\times 3}{2+ 3}\notag\\
&= 0.8+1.2=2 \,{\rm{Ω}}\tag{1}
\end{align}
$$

となる。端子ab間の電圧は、問題文より$${1\,{\rm{V}}}$$であるので、問題文の回路図は、図3のようになる。

図3 テブナンの定理を用いた等価回路

よって、図3から、スイッチSを閉じた時の電流$${I}$$は、

$$
I=\frac{1}{2+8}= 0.1\,{\rm{A}}\tag{2}
$$

となる。よって、答えは、(1)である。

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テブナンの定理
https://note.com/elemag/n/n418c79b5dcc1?sub_rt=share_pw

サイト

https://sites.google.com/view/elemagscience/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

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