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2Pickレートで勝つための戦略

 こんばんは。エレガント・コアラです。"rating for shadowverse"というサイトは知っているでしょうか。2Pickはアプリ内ではアリーナモードしかないため、競技的に取り組む人は、この非公式の外部サイトでレートという形で競っています。
 今回は、2pickレートに取り組んでいる、またこれから取り組もうと思っている方に向けて、レートでの戦略の記事となります。そして、前提として"レート杯の出場ライン”を目標としている方に向けての内容となりますのでご理解ください。
 内容としては大きく5つ。
①戦略的に戦う心構え
 ②連敗時のメンタル管理
 ③環境理解と対面理解の重要性
 ④必要な勝率と試合数
 ⑤上振れ着地の戦略
これらは私がレートに取り組むうえで非常に重要だと感じていることです。

 本編の前に軽く私のレート成績に触れておきます。

これは直近3期6シーズンの成績になります。なお15期より競技的に2Pickを始めたのでそれ以前のデータはありません。レート杯ラインを何度か達成できたので、参考になる情報を発信できればと思い記事を書くことにしました。

①戦略的に戦う心構え

 今回の記事で一番の要点でもあります。ただ、一戦一戦に取り組んでいるだけでは、レートという大きな枠組みで勝つことは難しいでしょう。全体として戦略性をもって戦うことが重要です。人により戦略は様々でしょうが、特に気にするべき3つは、目標の設定、レートシステムの理解、最終日の駆け引き、として話していきます。

・目標の設定
 大前提として、目標によって戦略はおおきく変わります。例えば、レート1位を目標にする場合、レート16以内を目標とする場合、またリザーバー込みでレート杯出場(大体20位前後)を目標にする場合、では必要なレート値が変わるので、やめ時(着地)が変わります。
そのため最初に目標を設定しましょう。当然、レート期間中に目標がかわることもあるとは思います。今回の記事では16位以内に入ることを目標に設定して書いております。

・レートシステムの理解
 基本的なことですが、レートとRDについて説明しておきます。
レート:強さの指標。レートが高いほど強い。
RD:実力の信頼性。RDが低いほど信頼性が高い。rating for shadowverseでは133.9以下でランキング掲載される。また0:00~23:59の間に1試合も対戦しなかった場合は自動的に上がる。
 マイページのレーティング欄において現在のレートやRDの確認ができます。また未対戦時のRDについても確認できます。RDが下がっていない場合、必要レートに到達していてもランキングに掲載されないため、これらの二つの数値を気にする必要があります。
次に、2pickレートの特異性についてです。大きく3点あげられます。
・運要素が絡むゲームであること
 本来、レートシステムは運要素があるゲームでの運用には向いていません。
・全体の母数が少ないこと
 2pickレートは構築レートと比較して全体の母数が少ないです。そのため、全体のレート合計値が低いため、レートインフレは起きにくいです。またレート差マッチ発生しやすいです。
・試合数が少ないこと
 着地までの試合数が少ないケースが多いため、正確なレート値より瞬間的なレート値が求められます。
 これらのことから、2pickレートにおいては連勝数が重要となることを理解しておきましょう。というのも、運要素や格差マッチによって高いレートを常に維持し続けることは現実的でないため、基本的には必要レートに達したら勝ち逃げする戦略が強いからです。詳しくは④必要な勝率と試合数で後述します。

・最終日の駆け引き
 レートの結果が確定する最終日は一番レートが変動する日でもあります。特に16位前後ではレート杯ラインに向けての駆け引きが行われます。勝てば確定ライン、負ければ敗退といった”魂の一戦”をするべきがどうかの戦略についてです。
 まず最初に確認するべきは自分のポジションです。自分の前後の人のレートを確認して、特に一戦圏内であるレート±12の範囲を注視しておきましょう。現在のボーダーより+12以上あれば安泰でしょう。潜る必要はありません。問題はボーダー付近の混戦にいる場合ですが、その集団内での立ち位置によって変わります。例えば、ボーダー±12に10人いるケースを考えます。当然、その中で下位にいる場合は魂の一戦をしなくてはなりません。中位~上位に位置する場合は期待値から考えるといいでしょう。現在11位で、12圏内に6人いる場合、4人までなら抜かれてもいいわけですからステイできます。5人以上が魂を勝つことよりも、自分が負けてしまう可能性のほうが高そうです。このように最終日はポジションが重要です。
 ここまで話しましたが、そもそも私は魂の一戦は推奨しません。もし、時間的に余裕があれば事前に有利なポジションをとっておくほうが賢明です。最終日には有利なポジションとなるようにそれまでに潜っておくのです。そうすることによって、もし負けたとしても時間的猶予があるため再度レート上げをすることができます。

②連敗時のメンタル管理

 誰しもが連敗したときは落ち込むものです。そんな時に「勝つまでやる」「運が悪いだけだからそろそろ勝てる」というように意気込んで連戦してしまう人は要注意です。メンタルが安定しない状態での連戦は、普段取らないような安直な択や、極端な択に飛びつく危険性があります。極端に負け越しが続いている場合は、冷静に敗因を分析する必要があります。そんなときに私が実践している分析の具体例を3つ紹介します。

・先後の分析
 環境によっては先後で大きく勝率が変わることがあります。連敗が続く際はまず先後の比率に注目しましょう。大きくどちらかに偏ってしまっている場合、自分の戦績画面より自身の戦績で先後の勝率に乖離がないか確認します。これに当てはまる場合、二つの原因が考えられます。
①環境的に先後のどちらかが有利である
 ⇒これはどうしようもありませんので落ち込まずに切り換えましょう。
②リーダー選択、またはピック方針において先後どちらかに強いカードに偏っている
 ⇒極端に勝率が偏っている場合、見直す必要があります。特に、先手または後手のどちらかのみに役割を持つカードをとりすぎてしまっている場合はバランスをとる方針にかえると勝率が安定します。また、リーダー選択においても、先攻が強いリーダーが多い環境において後攻が強いリーダーの固有の強みを理解すると、メタ的に強いリーダーとして活躍できるケースもあるので見直すといいでしょう。(当然逆も然りです)

・リーダー順位、カード評価の分析
 レートを始める前の段階で、アリーナやルームマッチである程度のリーダー順位やカード評価を固定させて取り組む人が多いと思います。しかし、その評価は本当に妥当でしょうか。レートでの戦績や、カードの活躍具合によっては、その評価を見直す必要があるかもしれません。特に、「中堅~下位リーダーにおいて、試行回数は少ないもののなぜか勝っているリーダー」があれば積極的に分析したいです。考えるべきは、「なぜ勝率がいいのか」です。ただ運がよかっただけの場合もありますが、ポテンシャルを正しく評価できていなかった、環境的に戦いやすいといった場合もあるでしょう。後者であれば、出来ればアリーナやルームマッチで壁打ち、時間がなければ徐々に順位を上げて試行回数を設けるといいでしょう。2pickにおいて、pickはゲームの8割を決定するといっても過言ではありません。リーダー順位、カード評価の妥当性は非常に重要です。

・レート環境の分析
 構築と同様に2pickレートでも環境の変化があります。構築に比較すると変化は乏しいですが、それでもシーズンで1~2回は環境が変わることが多いです。カード調整やアディショナル追加後に代わるのはもちろんですが、環境初期~中期~後期と研究が進むにつれ、再評価されるクラスが台頭して使用率が高くなります。残念ながら、2pickレートではリーダー使用率が公開されていないため、自身の戦績からで分析することとなります。特に、自分が上位においているリーダーが苦手に感じた相手や勝率が低いリーダーがいればその理由を考えるといいでしょう。カードプールにおいてブロンズ・シルバーカードで上位リーダーの対策となるカードや、苦手とする立ち回りができるカードがあれば、環境的にメタクラスとして戦えるかもしれません。この環境の分析に関しては個人で行うよりチームで取り組む方が圧倒的に有利です。

 どうしても連敗すると気持ちが不安定となってしまうと思います。あまりに落ち着かないようでしたら、その日は休憩して次の日に気持ちを切り替えてすることも大切です。RDの性質上、毎日最低でも一戦する方が有利です。そのためこつこつと続けることも戦略的に有利なことを覚えておきましょう。

③環境理解と対面理解の重要性

 第二章で軽く触れましたが、2pickレートにおいても環境の変化があります。また、競技人口が少ないことから同じ人とシーズン中に何度も当たることも特徴としてあげました。これらを戦略的に理解できているかどうかが勝ち上がるうえで重要となります。

・環境理解
 環境理解は大きく二つに分けられます。一つはリーダー順位。そして見落としがちですが、もう一つがカード評価です。リーダー順位は上位リーダーに対して有利に立ち回れるリーダーの台頭によって起こります。そして、カード評価は上位リーダーに有効なカードの評価が上がることによって起こります。この両方ともが環境の変化に関与していますが、リーダ順位に比べ、カードの順位は目には見えにくいという側面があります。というのも2pickでは選択リーダーは戦績でみえやすいものの、カード評価に関しては各々の思考でとどまってしまうからです。そのため、上位を目指すにあたってより差をつけやすいのがカード評価となります。環境の変化に敏感になったうえで、上位リーダーや台頭してきた中堅リーダーに対して有効なカードを模索し優先度をあげることで勝率を高めることが出来るかもしれません。
 具体的な例として、16期(CDB期)の環境変化を振り返ります。
環境初期:マスカレードゴーストが追加されたネクロや、前期から人気のあったネメシスクラスが環境上位クラス。
環境中期:回復力の高さがネメシスに対して強く、ビショップが台頭。また、カード理解が進み消滅や変身といったマスカレードゴーストへの対策札のピック優先度も上がった。
環境後期:環境上位まで評価を上げたビショップに対して、エルフの潜伏が強くエルフが台頭。特にコスモスファングがゲームを決めきる性能があるため、エルフの台頭に伴い潜伏をとれるカードの優先度が上がった。
 簡単な説明にとどめていますが、このようにリーダー順位やカード評価が大きく変わることがあります。

・対面理解
 同じシーズンで何度も同じ人と対戦することがあります。そのため、相手の名前をおぼえている場合、リーダー選択の傾向、攻守のバランスなどのプレイの傾向等、得られる情報があれば把握しておけるといいです。特に一般的に上位ではないリーダーを複数回使っている場合、環境的に評価を上げいるなどの理由が伴う可能性が高いです。自身が苦手とするリーダーの使用が目立つ場合は、その相手に限りリーダー順位を変更して柔軟に戦う方がよい場合もあります。これは、環境後期に特に有効な手段であり、十分に研究が進んでいる場合はリーダー間の相性を考慮しましょう。

④必要な勝率と試合数

 ここまでは取り組み方を主として取り上げてきましたが、4,5章では現実的にレート杯を目指すための条件といった踏み込んだ内容となります。16以内を目指すためには相応の勝率や試合数が必要となります。なお、私はレートシステムについて完全に理解しているわけではありませんのであくまで個人の考え方として参考にいただければと思います。
 経験則での必要勝率、着地までの考え方、総合勝率と瞬間勝率の3点について話していきます。

・経験則での必要勝率
 私の経験や、レート杯出場者の方が公開された戦績から最低でも6割の勝率が必要でしょう。ただしこれは例外もあり、それについては後述します。
 最低6割の勝率というのは100戦以上行う前提となります。それ以下の試合数で着地を目指す場合はより高い勝率が必要となります。勝率6割で100戦行った場合、期待値的にどこかしらで8連勝程の連勝が出来るはずです。その時点でレートが足りていれば勝ち逃げできるわけです。当然、試行回数を増やしたり、また勝率が上がれば、連勝数の期待値は高まります。一章で連勝が大切であるといいましたが、その連勝の期待値を高めるためにはベースとなる勝率と試合数もまた大切なのです。

・着地までの考え方
 レートの基本戦術は勝ち逃げです。そのために必要な要素は二つあります。一つは連勝。そしてもう一つがベースレートです。ベースレートとは何でしょう。
 2pickレートではR1800~1850が16位のボーダーラインとなることが多いです。そのため今回はR1850を目指すものとします。そうした際にR1550の人とR1700の人では着地までに必要な連勝数が異なります。当然、一戦ごとに現在レートは変動しますが、シーズンを通しておおよそこの辺にレート帯に位置できているというのがベースレートになります。このベースレートは1700以上を目指しましょう。勝った際にもらえるレートは相手とのレート差とRDによりますが、RDが下がっていれば12~20程度となります。仮に平均して16変動した場合、ベースレートが1700であれば10連勝で着地できることになります。ベースレートが低いということは勝率も低いため、低い勝率からより大きい連勝をすることは現実的に厳しいです。ちなみにR1700というのはマッチの平均的なレート差を-100とすると、勝率60%あれば適正レートとなるため妥当なレートになります。

・総合勝率と瞬間勝率
 例外的な場合についてです。環境的な変化や、練度の向上といった要因によって総合勝率と瞬間勝率(直近の勝率)に大きな乖離が生まれることがあります。このような場合においては総合勝率が6割未満の場合でも十分にレート杯圏内を目指せます。そのため、総合勝率が揮わない方はピック方針やプレイを見返し、瞬間勝率を大幅に上げることが一番の近道でしょう。また、これは逆も然りであり、勝率がよくとも環境の変化ついていけず負け続けてしまうこともあるのでご注意ください。

⑤上振れ着地の戦略

 最強の戦略「上振れ着地」についてです。これは最初の20戦程度で勝率が極端に高い場合の戦略となります。具体的にはR1900以上の場合で、あとはRDさえ下げ切ってしまえばよい状況において有効です。レートのシステム上、RDは一戦行うごとに下がり、また0:00~23:59の間に一戦も行われなかった場合上がります。そのため、上振れ着地の戦略では毎日一戦ずつ試合を行い、RDを上げないように徐々に下げていき、最終日にRDを下げ切って着地することが目標となります。この戦略は試合数が大体50試合程度と最短ですむため、時間的に最も有利な戦略でしょう。
 一方で「絶対にレート杯に行きたい」人は注意が必要な戦略でもあります。というのも上振れ着地を狙う場合、最終日においてRDが下がり切っていないため、必ず魂の一戦が発生します。そのため、負けた際にリカバリーできる時間的猶予に乏しく、決して安定した戦略ではありません。安定して狙うのなら前日にRDが下がりきるようにセーフティーを設けるか、勝敗に関わらずRDさえ下がれば着地できるようにレート的な猶予を確保するなどの工夫が必要です。

最後に

 以上となります。ここまで読み進めてくださった方の参考になれば嬉しいです。プロの競技として認知が広がっている一方、アマチュアとして2pickを取り組む場が少ないこともまた事実です。特にグランプリといった公式のイベントがないことは本当に残念であり、今後の実装に期待するところでもあります。2pickレートは一つの競技の場として、今後盛りあがればと思いこの記事を書くに至りました。また、rating for shadowverseを運営されている方、レート杯を運営されている方には、とても感謝しております。
 今期の環境もとても楽しいのでぜひ皆さん遊んでみてください。また今期のレート杯目指して頑張りますので応援よろしくお願いします。

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